スタートアップのバックオフィスの仕組化/自動化を進めていたら、結果的にリモートバックオフィスができていた話
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スタートアップのバックオフィスの仕組化/自動化を進めていたら、結果的にリモートバックオフィスができていた話

はじめまして。行政書士の井須健二と申します。

私は、行政書士として、中小企業、小規模事業者の支援を行なっています。現在は、スタートアップ、ベンチャーのバックオフィスとして、会計・経理、法務、労務等のサポートが主な業務です。


その中で、副業 /複業270人、100%フルリモートの株式会社overflowにおいて、「バックオフィスの自動化」をテーマに実験的に様々な取り組みをしてきました。


overflowは「Offers(オファーズ)」というエンジニア・デザイナー特化の副業・転職採用サービスを運営する創業3年目のスタートアップです。

これまで、270名を超える副業/複業、フリーランスのメンバーとフルリモートで仕事をし、現在でも常時100人以上が稼働、その職種は、エンジニア、セールス、デザイナー、CS、編集、コンテンツ制作等多岐にわたっています。

overflowでは、毎月、70件以上の業務委託先からの請求書処理、150件を超える支払いと支払明細書発行をはじめ、契約書作成・締結(サービス利用契約、業務委託契約)、クライアントへの請求書発行、経費管理、記帳、管理会計データ作成、勤怠管理、給与支払いなど、膨大な処理を行なっています。
これらをもし手作業で行うとしたら、3人は担当が必要になると思います。それを、徹底的な仕組化と自動化により、0.5人月で処理し、バックオフィス業務の生産性向上、コスト削減を実現しています。

今回、スタートアップでバックオフィスの効率化、リモートワーク化を進めている方々に、overflowにおける取り組みが少しでも参考になればと思い、このnoteを書くことにしました。


なぜスタートアップにはバックオフィスの自動化が必要なのか?


スタートアップは、限られた人的、金銭的リソースをサービス開発に集中的に投下し、猛烈なスピードで成長することが至上命題ですので、バックオフィスには十分なリソースが割けません。
バックオフィスを如何に必要最小限のリソースで運営するか?
どのスタートアップでも多かれ少なかれ同じような悩みを抱えているのではないでしょうか。私は、仕組化/自動化することでこれを解決するように心がけています。

そして、新型コロナ禍の今、緊急事態宣言に伴う外出自粛をきっかけに、働き方は、従来のオフィスワークからリモートワークへと急速に移行、バックオフィスも例外ではありません。
バックオフィス業務は、紙の書類作成や押印等でリモートワークに馴染まないという印象があるかも知れませんが、仕組化/自動化に取り組んできた結果、ほとんど障害なく、スムーズにリモートワークに移行することができています。

なぜ仕組化/自動化をするのか?

最大の理由は、バックオフィス業務の効率化です。事業が拡大し、会社が成長すると、人・もの・金 の取扱い量が加速度的に増加します。それを先回りして業務の効率化を進めることが会社の成長を支えます。

また、業務内容が煩雑で多岐にわたるため属人化しやすい傾向にあります。人が作業すると必ずミスをします。どんなに経験値が高く優秀な人でもミスをゼロにすることはできませんし、いくらダブルチェック、トリプルチェックをしても漏れが生じます。
バックオフィスに最も求められるのは正確性です。そのためには、人が介入する作業を削減し、ミスが発生するリスクをできる限り低くする必要があります。

私は、約20年間エンジニアとして半導体の開発に携わってきました。製造業の現場では、製品の均質化、不良率低減、工期短縮は重要な指標であり、製造工程の自動化、標準化による生産性向上は事業の収益に直結するものでした。
それに対し、バックオフィスも定型業務が多いにも関わらず、非効率なマニュアル作業が存在し、自動化、標準化が十分でないと感じました。

最近は、バックオフィス系のクラウドサービス(SaaS)も充実してきており、ソフトウェアの導入ハードル、コストが大幅に低下、利便性も非常に向上しています。これらのサービスを最大限活用し、業務を仕組化/自動化することは、バックオフィスの業務効率向上、生産性向上を可能にし、結果的に事業収益に貢献します。


どのように仕組化/自動化しているか?

バックオフィス業務に対する問題意識が大きいので、仕組化/自動化の理由、目的が少し大げさな説明になってしまいましたが、実際には、あまり深刻にはとらえず、以下のような考えのもと、できるところから進めています。

業務フローを理解し最適な仕組みを構築する
情報・データが、どこからどのような形でインプットされ、それをどうやって処理、管理し、どのようなアウトプットが必要なのか? これら一連の業務フローを理解し、最適な仕組みを構築することを心がけています。

・利用する関係者にとってメリットがあるものを作る
仕組化/自動化の目的は、バックオフィス業務の効率化ですが、それが、社員や業務委託先等、関係するメンバーにとってもメリットがあり、使いやすいものでなければなりません。そうでなければ実際に運用した時に関係者からの協力が得られず、独りよがりなものになってしまいます。

・機械(PC)にできることは全て機械にやってもらう
人的要因のミスを避けるため、人手作業(人の介入)を極力排除し、PCで処理できることは全てPCでできるようにしています。そして処理をプログラミングで自動化すれば24時間フル稼働も可能になります。

・データは全てデジタル化し、共有ドライブで一元管理する
PCで処理するためにはデジタルデータでなければなりません。スプレッドシートで作成するデータベースはもちろんのこと、バックオフィスでよくある請求書や契約書等のドキュメント類もデジタルデータ化し、共有ドライブで一元管理しています。

・クラウドサービスを最大限に活用する
便利なバックオフィス系のクラウドサービス(SaaS)がありますので、積極的に活用しています。
これにより、いつでも、どこでも、だれでもデータにアクセスすることが可能になります。
さらに、APIを利用することで、データの自動入力、自動取得を行い、データの管理・分析をリアルタイムにできるようにするなど、そのサービスを最大限活用するようにしています。


何を実現しているか?

具体的に仕組化/自動化した事例は以下のようなものがあります。

・請求書作成から発行するまでの簡易的な請求書発行システム
・上のシステムで発行した請求書を会計freeeにファイルアップロードと取引の登録
・Googleフォームで入力された業務委託先の情報を会計freeeの取引先に登録
・支払明細書の一括作成・一括メール送信
・会計freeeの各種データ(B/S、P/L、取引、取引先等)の取得
・Slackを起点とした業務委託契約書作成とクラウドサインでの契約締結


次回から、overflowで取り組んできたこれらの事例を具体的にご紹介していきたいと思います。

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バックオフィス×エンジニアリングで自動化を推進する行政書士。ベンチャー、スタートアップのバックオフィスがメイン業務です。