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障がい者は障がい者の気持ちが分かるのか

 近年障がい者の社会参加として、ケア有り無しで社会進出している障がい当事者が多くなっている。障がい者雇用で少ない時間を時給として働いている人もいる。悪いことではない、むしろこのような動きが広まって、健常と言われている人も障害と言われている人も手を取り合って協力して社会生活を行っていく。いいじゃないか、これから社会が障がい者を受け止め活用していく。

 今回する話はそういう話ではない。

 障がい者なら、障がい者の気持ちが分かる。
 これが問題だ。

 人に聞けば、採用面接で「私は20にうつが分かり、以降障がい者として過ごしてきました。一般の就労もしましたが、挫折してしまいましたが、このうつと付き合って来たお陰で障がい者の気持ちがよく分かります」。

 これに違和感を覚えざるを得ない。

 例えば、短絡的過ぎるが、
 うつを患って、希死念慮があって苦しくて死ね死ねという声がして死んでしまいたい気持ちがあって、死のうともして、入院しました。もう病気だと思います。
 というパターンと。
 双極性障害があって、暗い時も死にたいと思って苦しいことがたくさんある。たまに元気になった時にいっぱい好きな物を買えて幸せです。あれも欲しいな、これも欲しい、財布の中身無くなっちゃった。私は病気じゃありません。
 というパターン。

 どっちも精神障害です。重度ないしは中等度です。

 きっとこの両者はある一点では分かり合えるけど、違うところもある。
 片方が「私は精神障害を患ったから、精神障害の方の気持ちが分かる」。私には少し違和感を覚える。多分、このパターンがこの先増えるのかなと思います。