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山奥の本屋さんに行ってきました。

本が好きなので、もちろん本屋も好きなのですけど、そうなると「いい本を売っでる本屋はね~が~」とブックオブナマハゲと化すわけです。いちばんよく行ってる本屋は堂島のジュンク堂で、すごく広いから大抵の本はここで揃う+アマゾンがあれば、買えない本というのはほぼないんですが、目当ての本を買うならともかく、知らない本をディグるのには使いにくい。というわけで本屋にバリサン(古い)のアンテナを張ってたところ、見つけましたよ。らくだ舎さん。

なにがやばいって、立地がやばい。

分かってくれますか。和歌山市あたりは大阪に近く、わりと賑わってるんですが、そこから南に行けば行くほどのどかな風景になり、およそ200km離れた南端の山奥となれば…察してほしい。
田舎に開いてる本屋というのは、喫茶併設とかで珍しくはないんですが、ここまで山奥にあるのは珍しい。
いったいどんな本があるんだろう。たのしみになって、行ってきました。

N-ONE RS 6MTをぶいぶい走らせて行ってきたのだ(というか車じゃないとだいぶアクセス悪いと思う)。

話は変わりますが、N-ONEと合わせて同色のニューバランスを買ってみたりした。

で、らくだ舎。那智の滝の裏側にあって、山のなかをぐねぐね走る細い(それこそ、すれ違えないような)道を、10数km走ったのだったか。ふいに集落が開けました。

色川って地域みたい。住人の半数が移住者という、面白い土地です。へんな言い方すると、ラピュタみたいな場所で、ナウシカみたいな生活してるなーって。

棚田がきれいなんです。今回はあまり時間を取らずに行ったので、ゆっくり見られなかったけど、今度はじっくり色川観光したいなー。

で、山のなかに、ありました。

よろずや~。色川には他にお買い物ができる場所がないので、このらくだ舎が町のコンビニも兼ねているそうです。生活用品がいろいろ売っていました。キャンプ風の宿泊施設もいくつかあるので、ここでお酒なんか飲みつつのんびりするのもよさそう。

本はこんなかんじ。けっして多いとは言えない。でも、色川の暮らしと相性が良さそうな、都会のそれではない暮らし方の本がたくさんあって、新しい世界が見つかりそう。そして、そういう文脈のなかで出会った本は独特のストーリーが加えられるというか、ふだんは買わないような本でも気になって買ってしまい、そうして手に入れた本は大切な一冊になる、気がする。

色川の暮らしのことはよく分からないけど、夢の田舎暮らし、というかんじではなく、むしろすごく大変なんだろうということは分かる。そのなかでいろんなことを前向きになんとかしていこうとする生き方は、とてもいいなあ、と思いました。ごはんがおいしくなる気がする。

小説を書いていくうえで、いつかは小説だけで食べていけたら、というのはおぼろげな夢としてあります(それはふつうにやればまず賞を取らないといけないし、そのうえ文芸誌に定着し、さらにバカ売れしないといけないという、ずいぶんハードルの高い話で、夢としてもおぼろげすぎるアレなのですが)。もしもそれが叶ったなら、こういう場所でのんびり書くのもいいかもしれませんね。住みたい場所は、西なら尾道、東および北なら福島だけれど、南なら色川がいいかな。現実問題、たとえそうでも今のまま尼崎に住み続けるとは思うけど、ちょっと夢を見てみたりする。

たとえば色川の暮らしのように、前向きに生きたり、小説を読んだり、書いたりしていけそうだな。そう思わせてくれる、空気のおいしい本屋さんでした。

また行こうと思います。大阪からだと片道四時間かかるんですが、南紀は通り道に面白い場所がたくさんあるし、海や山の景色を楽しんだり、美味しいもの食べたり、ゆっくり時間を取っていけばいい旅になると思う。

今回は太地町の道の駅でくじらカツカレーを食べました。次いくときは何をしようかな。たのしみです。

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