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【IT生活のトリセツ】テレワーク:「さぼっている」と思われないための在宅勤務の3つのポイント

緊急事態宣言が解除され、全国的に会社通勤が再開されつつあります。6月2日に「東京アラート」が発令されていたものの、6月7日時点でのNHKニュースでは、首都圏で電車の利用が急増している状況が確認されています。

その東京アラートも、10日の新たな感染者が4日連続で20人を下回ったため、感染急増が見られない限りは11日にも解除される見込みです。

在宅勤務をしていた会社員の人々も、通常の勤務に戻りつつあるわけですが、すべての人が会社勤務に戻ったわけではありません。

日本だけでなく世界各地でロックダウンや自粛の解除が始まっていますが、コロナウィルス流行の収束には3年から5年かかると言われています。

こうした状況下で、企業や部署によってはテレワークと会社通勤が混在しているのが現状です。

しかし、パーソル総合研究所の調査によると、在宅勤務者が少ない会社ほど「不公平感」が高くなる傾向があることがわかりました。

この調査によって明らかになった「テレワークに関する不安」は、次の2つに集約されます。

テレワーカーの不安:評価とコミュニケーション
・「仕事さぼっているでは」と思われる
・非対面だと相手の気持ちを察しにくい
マネジメント側の不安:コミュニケーションと管理
・業務の進捗状況がわかりにくい
・非対面だと相手の気持ちを察しにくい
出社社員側の不安:評価とコミュニケーション
・「仕事をさぼっているのでは」と思うことがある
・テレワーカーには相談がしにくい

それでは、こうした在宅勤務者の少ない会社で働くテレワーカーは、どのようなことに気を付けて仕事をすればよいのでしょうか。

今日の記事では、会社のテレワーカーが心理的不安を感じることなく働くための3つのポイントについて、私の個人的な意見もまじえながら解説していきます。

この記事を読むことで、在宅勤務者の少ない会社でテレワークするための適切な対応と心構えを知ることができます。

それでは、各ポイントについて順を追って確認していきましょう。

テキストでのコミュニケーションをまめに行う

「在宅勤務者は仕事をさぼっている」といった不当な疑念や低評価を避けるためには、チャットやメールなどのテキスト・コミュニケーション・ツールによるこまめな連絡・報告・相談を行うことが重要です。

また、相手には「即レス」を求めないようにする一方で、反対に自分は「即レス」をこころがけるなど、出社社員や上司の業務進行と人間関係に配慮した工夫が必要でしょう。

もちろん、これまで対面で済んでいたコミュニケーションをすべてテキストに置き換えるのは不可能ですし、なかなか相手に真意が伝わりにくいでしょう。

しかし、そうした「伝わりにくさ」を理解したうえで、積極的に気持ちや意図を伝える努力をする必要があります。

クラウドによる情報(資料・画像・写真)の共有

社内文書をできる限りデジタルデータ化してクラウドストレージ上で閲覧可能にするなど、直接のコミュニケーション不足を補う情報共有を行うことで、コミュニケーション不足を補完することも大切です。

加えてこうした情報共有を行うことで、会議に出席できない場合でも議事録を参照することで不在をデメリットにしない工夫をすることもできます。

また、デジタル資料以外でも写真や画像を共有するなどして、テキストだけでは伝わりにくい「ニュアンス」を伝える工夫をすると、感情のすれ違いを避けて相互理解を深めることができます。

冷静な姿勢と大げさなぐらいの感情表現を行う

テキストを作成・送信する前に、冷静になって書く内容を整理してから発信することも、非対面のコミュニケーションでは欠かせない気遣いのひとつです。

対人でなくテキストのみでコミュニケーションを取ろうとすると、誤解を恐れて文がムダに長くなってしまいがちです。そうすると「いったい何が言いたいの?」と思われて、効果的な意思疎通がさらに難しくなります。

簡潔な言葉と最低限の文字数で的確にこちらの意図を伝える練習を、毎日少しずつしていきましょう。

それに加えて、相手に対する「感謝」や「敬意」をはっきりとわかるように書くようにしましょう。

ただでさえ、画面を通したコミュニケーションは相手の気持ちを推し量るのが難しいものです。

日本人はわかりやすい感情表現をしない国民ですが、ことテレワークに至っては、それでは感情的なすれ違いのもと。

普段言わないような「ありがとう」や「すばらしいですね」といった、相手にダイレクトに伝わる言葉を敢えて使うようにしましょう。

まとめ:上司による適切なマネジメントが不可欠

本日は、テレワークを行っている現場側の人間が実践できる、コミュニケーション不足を解消するためのコツを3つお伝えしました。

しかし、会社員として働く以上は、所属する部署を統括する課長などの管理職が各メンバーをしっかりと観察し、チーム内でのコミュニケーション不足が起こらないよう配慮すべきです。

ハーバード・ビジネスレビューの記事では、管理職がテレワーカーに対して効果的な3つのコミュニケーション方法を提案しています。

1.用事がなくても1日1回は自分から部下に連絡を取る
2.10分程度の短い時間で部下からの相談を受ける
3.毎日必ず「チームのルーティーン」を実行し一体感を作りだす

企業における日本人の「現場対応力」が優秀なため、これまでは経営者や管理職が少々頼りなくても、なんとかなってきたという経緯があります。

現場の個人レベルでいくら工夫をしたとしても、マネジメントを行う上司がこれまでのやり方をまったく変えないようでは、出社社員とテレワーカーとの溝が深まるばかりです。

これからの「デジタル社会」を見すえ、その場の雰囲気まかせのマネジメントではなく、もっと所属部署のメンバーひとりひとりに寄り添ったマネジメントスタイルが求められる時代になったといえるでしょう。


「コロナ前」のマネジメントでは、あれこれと現場のやり方に口を出すことが「管理職の仕事」だと勘違いしていた課長や部長も多くいました。

ネットワーク上で業務が進行するこれからの時代は「管理しないマネジメント」を身につける必要があります。

株式会社ソニックガーデンの代表取締役、倉貫 義人さんは「納品のない受託開発」という画期的なシステムを生み出し、注目を集めています。

自らも「徹底的な管理」で失敗した経験から、管理をしないで成果をあげる経営を実践しています。

ぜひ読んでみてください。






関西在住のWebライター/文筆家のタマゴです。私の書く文章があなたの人生を豊かにすることができていれば、ぜひサポートをお願いいたします。