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21世紀のマーケティングの主戦場の変化

コロナショックによって、これが急激に進んでいるように感じます。

リアルなトレーニングジムは厳しい状況に対して、オンラインフィットネスの需要がすごく伸びているとよく取り上げられています。
Googleトレンドでもトレーニング系キーワードの検索トレンドも上昇していますし、Youtube上でのトレーニング動画の再生回数やアカウントのチャンネル登録数も伸びています。

また、ソーシャルメディア上では、 #宅トレ #おうちトレーニング のようなハッシュタグでの検索や投稿数も劇的に変化していってます。

そんな状況でもあるので、インストラクターがオンラインでもできることの可能性に気づいて、これまでどこかのジムのトレーナーだった人が、Youtubeにトレーニング動画をあげて、ソーシャルメディアでファンを増やしてそこで新しく収益化に成功していたりします。

トレーニング領域だけではなくて、色々な領域でこれが進化していってると思います。しかも、コロナ禍でのそうせざるを得ない状態になってしまったことでのこの進化のスピードは凄まじいものだと思います。

前々から言われていた個のエンパワーメントが本流になりつつあるという感じでしょうか。これまでとは異なる形でビジネスの芽が生まれています。そうなると当然のようにマーケティングの在り方も変わってくるのかなと。

もう少しいろんな視点から、この点について考えて見たいと思います。


世の中はソーシャル化している

これをめちゃくちゃわかりやすく説明されているのがこちらのnoteです。

世の中のソーシャル化とは、人と人、興味と興味がつながることであり、また、企業、消費者、ファンを含む顧客、社員、取引先、株主など、あらゆる人たちがフラットにつながり、いままではには実現不能だった情報やナレッジの蓄積・共有が進むことです。
ソーシャル化の本質は、新しく生まれるプラットフォームに対応して宣伝・広報活動を行うこと(だけ)でなく、いままであったモノやコトに人と人のコミュニケーションが介在していくことで拓かれる新しい未来そのものです。

ここに書いている通りで、且つもう多くの人はこのソーシャル化された世の中で生活していると思います。noteのサービスで書いている人も読んでいる人も完全にソーシャル化された世の中にいます。

インターネットがある世界においては、これが当たり前になっていきますし、さらに進化していくのがこの21世紀だと思っています。

世の中が変わるとマーケティングも変わるはずで、
21世紀のマーケティングにアップデートして行かなければなりません。


ソーシャル化はインターネットの本質

今までの行動やモノやコトがソーシャル化されていったのは、プラットフォームが生まれたからですね。プラットフォームができると、そこでソーシャル行動することが楽しいから人が集まってきます。人が集まる所には広告枠なんか設けられて収益化ができます。そしてプラットフォームはその利潤を元に整備され継続的に使われやすいようなプラットフォームに成長していきます。

このプラットフォームが幾つもできて拡大しているのはたまたまではなく、それがインターネットの本質だからだと思います。

インターネットの始まりは、軍事での利用だったというのは聞いたことある話だとは思いますが、敵国との戦いにおいて、特定の拠点を中心としたシステムだとそこを攻められるとやばいので、それに備えるために分散型ネットワークを築いたと言われています。

語源としても、相互を意味するラテン語の接頭語のインター(inter-)がついてインターネットとなっています。

なので、相互に繋がることができるインターネットにおいて、ソーシャル化が広がっていくのは当然の流れですね。


@マークと#タグ

プラットフォームやソーシャルメディアでは、これなしでは機能しないというものが、@マークと#(ハッシュ)タグです。@マークは個人やアカウントを示すものであり、#タグは相互に繋がる役目を果たすものです。

@マークは、ソーシャルメディア上で特定の誰かに声をかけることだったり、何かを知らせるために利用されることが基本ではあります。

そんな中で有益な情報や独自性の高いアウトプットをしている人には、読者やファンが集まってくるようになります。それは次第に膨れ上がっていって個人がそのファンに対して価値の交換ができるようになり、個人経済圏と言われるようにもなっています。これが個のエンパワーメントとも言われてたりします。

#(ハッシュ)タグは、ソーシャルメディア上でいわば雑誌のようなもののイメージです。それも販売されている雑誌よりも幅広く、趣味や好きなものはもちろん自分のおかえた境遇だったり心理思考までもいろんな切り口で#タグ検索すると出てきます。

例えば、#家トレ なんかはコロナ禍において圧倒的に増えてたりしますし、冒頭で述べたように、こういったハッシュタグの中で個の頑張りによって個人経済圏を広げている人もいますし、それがハッシュタグ経済圏とも呼ばれてたりします。

どういうハッシュタグ検索されているかという点も重要なところで、今の若い人たちはGoogleよりも先にソーシャルメディアで検索すると言われています。それは、Googleの情報はどれを信用して良いかわからない、SNSは誰が投稿しているか見えるというので信用度が増すからだと思います。

さらに、ソーシャルメディアは個人の日常に寄り添ったメディアなので、商品やサービスがあれば、日常での「いつ」「どこで」「どんな状況で」の使われ方だったり、利用したときの日常の変化としてのベネフィットが投稿されていきます。ハッシュタグ検索する人たちは、商品名を検索するというよりも、自分と同じような目的や課題感だったり、理想のライフスタイルを検索するようになっていきます。その中で商品やサービスと出会っていくのです。

そこには、ビジネスの種がたくさん埋まっているはずです。


マーケティングファネルは死んだ

2015年に当時Googleのデジタルマーケティングのエバンジェリストであったアビナッシュ・コーシックが、基調講演か何かで「マーケティングファネルは死んだ」と発言して話題になったようですが、その通りになっていると思います。

ファネルダウンさせていって購入したら終わりではなく、上で述べたように購入後体験したことをソーシャルメディア上で共有していきます。他の人の検索によってその共有されたものに到達し、そしてその人も共有してと、そういったサイクルが生まれるようになっていきます。マーケティングファネルではなくて、マーケティングサイクルで考えていく必要があるということです。

最近流行りのD2Cの本質もここにあると思います。ただ、直接顧客に商品を届けるだけではなく、顧客とのエンゲージメントが築かれていくことによって、さらに顧客との繋がりが増幅されていくことが重要な部分なのかと思います。

そして、この体験→共有→発見というところはAmazonに対抗できる重要なと部分です。Amazonは欲しい商品が明確にあってそれを安く早く楽に購入するにはAmazonの右に出るものはいないかもしれません。でも、その購入するという行動の手前の欲しいと思わせる領域で勝負をかけると太刀打ちができるのです。欲しいを奪えるとAmazonに対して優位に立つことができて、利用するも利用しないもこっち次第です。


新しいマーケティングの主戦場

ソーシャルメディア上で商品やサービスについて企業ではなく顧客が情報を発信するようになっている。且つその顧客発信情報の方が信頼できる情報で人が求めているものであるので、情報量が企業から発信する情報量よりも拡大されていっています。さらに、商品のサービスの購入後からの体験を色んな人が色んな切り口で語ってくれるのと、よりリアルなベネフィットが見えてくるので、顧客発信情報は企業発信情報よりも価値が高まっていってます

そうなってくると広告の役割ってなんだっていう話にもなってくると思いますが、相対的に価値は下がっていっていくのではないでしょうか。枠を買ってその枠に企業発信の言葉を並べることはもうあまり重要じゃないかもしれません。

ソーシャル化されていく世の中で広告クリエイティブ的な役割を果たすものは何かというと、ソーシャル上で多くの人が特定のモノやコトについて語り出すような現象を生み出すことになっていくと思います。広告クリエイターではなく現象クリエイターがかっこ良くなっていくんじゃないでしょうか。現象クリエイターってなんか微妙かもなので、ソーシャルで増幅させていくってことで、Amplifier(アンプリファイア)みたいな命名いかがでしょうか。

2008年のリーマンショックで職を失った金融工学者は広告業界に転職してRTBを生み出したのは有名な話かと思いますが、2020年のコロナショックにおいてもマーケティングの変化は起きると思っています。それはよりインターネット的でソーシャル化の方向に大きく向かっていくのはないでしょうか。


この21世紀のマーケティングについてTwitterでの発信していこうと思います。ぜひフォローいただけると嬉しいです。



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