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小商いブランドのつくり方/命名編/

誰でもブランドはつくれます。

ただ、どうやって作ればいいのか、作ったはいいがどう運営するのか、継続していく方法等々、学校では具体的に教えてくれないし、ネット上の記事は玉石混交、セミナーあれど大体都会…てな感じで適切な情報を得られない方向けに、私の経験(主にアパレル)を元にしたTIPSを書いていこうと思います。

※私が2015年から3人で共同運営しているSAGYOでは、「農作業からDIYまで体を動かす作業のための衣服」を、岡山県倉敷市にある児島という産地で生産しています。
自社オンラインや日本各地で行う販売会で手売りしていて、私は衣類のデザインと生産管理、販売会の窓口や経理などを担当中。

ちなみに、ここでいう「小商いブランド」とは、個人事業主が個人レベルで運営するブランドのことです。


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今日は命名編。

SAGYO」というブランド名は、単純に作業着のブランドだからという理由で付けたのではありません。
ブランド名をつける前から、私達には「日本古来からの衣服(和服)と作業服、それぞれの良さを活かした新しい野良着をつくりたい」というコアがありました。
ブランドを作ったことがある方、つくろうとした方は共感してくれると思いますが、そっからピンとくるワードを検索しまくるわけです。

その流れで、そもそもの原点である「作業」という言葉の意味を調べたところ、ウィキペディアにこの言葉が載っていたのでした。

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「個人と文化によって価値と意味があたえられたもの」という部分に腹落ちしたと同時にこれや!と。

「"作業"をする人々の背中を押したり、励ましたり、認めたり、包み込むような服をつくりたい。」

そういう願いを込めて、そのままSAGYOという名を付けました。


とはいえ、最終的に「SAGYO」としたのは、以下の調査をしてからでした。

命名の際に気を付けた点は以下の通りです。


①検索上位にこれそうか

元々オンラインストアでの販売を考えていたので、基本中の基本だと思っていたのですが、小売や飲食店をされている方はあまり重要と思われている方が私の周りには少ないです。

どれだけSEO対策しても、googleの仕組みが変わればやり直しな訳ですから、シンプルに冠部分(ブランドの場合はブランド名)で検索1位に出るように、他と被らない名前をつけるのが一番と考えました。
響きは「さぎょう」でいきたいと決めたんですが、漢字にするかカタカナにするか、はたまたローマ字か…というのは検索して決めました。

漢字→言葉の意味やだったり、作業効率や作業療法士についてのブログが大量に出てくる上、第2検索ワードも多いので却下。

カタカナとローマ字→検索結果はどちらも少数。立ち上げ時点で海外での販売も視野に入れていたためローマ字でいくことに。


②同業で同じ、もしくは似たブランド名がないか

さすがに同じブランド名がないか最低限のチェックはするはずですが、ここでのポイントは「似た名前」の方です。

一文字違いとか、表記は違っても響きやニュアンスが似ているとか、全く名前が違っても略し方が同じになる、など。

例)VANとVANS、コムデギャルソンとコムサデモード

私の場合は念のため他業種も調べました。(現在は同じ名前の飲食店があるけど、当時は無かった…)


③商標を取られてないか

ブランドを大きくしていく予定が無くても、商標は調べておかねばなりません。

こちらが悪気なくとも、先方に商標権の主張をされてしまうと、商売が立ち行かなくなるからです。

商標は「特許情報プラットフォーム」で簡単に検索できます。

ここで出てこなければひとまずは安心。

しかし、いつ競合が出てくるかわからないので、どうしても商標を取られたくない分野については出願しておくことをお勧めします。

商標の区分についてはこちらで確認してみて下さい。

SAGYOが取ったのは3区分。

第18類:かばん、袋類(詳細はこちら

第25類:服、履物(詳細はこちら

第35類:広告、事業、卸売(詳細はこちら

自分たちの商材はもちろん、念のため事業名、ショップ名でも商標を取りました。

SAGYOを冠した関係ないお店が、関係ないものを売ってお客様に誤解や迷惑が生じないようにする為です。

ちなみにリンク先のCotoboxは商標登録の代行をされていて、SAGYOも登録の際は彼らにお願いしました。

もちろん、ご自身で申請することも可能です。


④SNSのアカウント、ハッシュタグで埋もれないか

最後は、何がなくともSNSチェックです。

大企業でもSNSで広告を打っている今、私たちのような超零細ギルドはより念入りにチェックせねばなりません。

何も付け足さずブランド名だけでアカウントを取るのが理想ですが、SAGYOの場合、TwitterもInstagramもアカウント@sagyoは既に取得されていたので、少々アレンジせざるを得ませんでした。
ただ、ハッシュタグ#sagyoはまだ投稿数も少なく、SAGYOの投稿で埋め尽くすことが出来そうでした。

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これからブランドを立ち上げられる方は、最低限この4項目をチェックしてみてください。

いいお名前が下りてきますように!


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