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ニューヨーク駐在記録「息子の成長~アメリカの誕生日会」

息子のチックは相変わらずだった。これは私の悩みの一つだったが、かかりつけの小児科医に相談した結果、もう少し様子を見ることになった。
そんなある日曜日、息子がクラスメイトの誕生日会に参加することになった。場所はこの界隈では定番の92Yというカルチャーセンター。アメリカではこのような施設を数時間借りて、施設の係員が用意したアクティビティーで遊んだ後、みんなで軽食やケーキを食べてお祝いをするのが定番。今回はそこで息子の2つの大きな成長を目にすることができた。
まず、1つ目は、息子の英語理解度が上がっていたこと。参加者全員で写真を撮るとき、施設の係員から最初は笑顔の写真で、次におかしな顔をするように指示されたのだが、息子が見事、指示通り変顔をしていたのだ。実は1年前に学校でクラスの集合写真を撮ったとき、クラス全員が変顔をしている中、英語がわからなかった息子だけが真顔だったのだ…。なので、息子が他の子供たちと一緒になって変顔をしているのを見て、英語力が確実に上がっていることを実感した。
そして、2つ目は、親の助けなしで行動することができるようになったことだ。この日はアクティビティー後の食事会場が別の階で、子供達や付き添いの親たちが皆階段で移動する中、私はベビーカーを持って行っていたため、エレベーターを使って遠回りするしかなかった。このとき、私はかなり焦った。今まで、食事会場では親がいつもフォローしていたし、また独りぼっちかもしれないと思ったからだ。92Yの建物構造は複雑で、私はなんとか食事会場を見つけ、娘を抱っこしながら慌てて中に入った。するとそこには驚きの光景があった。息子が以前「好きな友達ベスト3」と私に教えてくれた、まさにベスト3に囲まれてピザをほおばっているではないか!ちゃんと自力で好きな友達と一緒に座っている!しかも、楽しそうに会話をしている!息子はもう親があれこれお膳立てしなくても、困らなくなっていた。
今まで参加してきた誕生日会では、いつもその場に馴染めきれなかった息子だが、やっと他の子供達と同じように楽しむことができるようになったのだ。大きな成長を感じた一日だった。

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