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日本学術会議問題、任命拒否をしたのは誰か?

菅首相「推薦リストは見ていない」は本当か?

日本学術会議の件です。

9日のインタビューで、菅首相が「105人の推薦リストは見ていない」と述べました。

首相によると、会員任命を最終的に決裁したのは9月28日。「会員候補リストを拝見したのはその直前だったと記憶している。その時点では最終的に会員となった方(99人)がそのままリストになっていた」と述べ、6人の排除に関与し得る立場になかったと強調した。
時事通信

こちらのnoteに全文の書き起こしがあるので、ぜひお読みください。

菅が言うとおりだとして、誰が6名を名簿から削除したのか、それが問題の本質です。

Twitter上の反応を見る限り、菅があからさまな嘘をついて官僚に責任を押しつけている、とする見解が圧倒的です。

ですが、ちょっと待ってください。皆さん、菅と官僚以外にもう1人、超重要な当事者をド忘れしてませんか?

なぜか忘れられた、もう1人の任命権者

日本学術会議の人事について、立憲民主党の蓮舫が資料を開示してくれています。

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この資料から明らかになるとおり、8月31日、日本学術会議が105名の推薦名簿を提出しています。

※1枚目と2枚目を繋げて、105名の推薦リストに菅が印鑑を押していると言っている人が複数人いますが、印鑑を押しているのは28日の人事案の方です。

そして、9月24日に99名の人事案が起案され、28日に菅首相が決裁しています。

この1ヶ月弱の間に、6名が削除された訳です。菅ではないとしたら、誰が実行したのでしょうか?

ここで重要なのが内閣法制局です。日本学術会議法の法解釈を、内閣府が照会した時点で、推薦名簿からの排除の意図があったはずだからです。

毎日新聞の報道によれば、今年、内閣府から内閣法制局へ問い合わせをしたのは9月2日です。

ここまで時系列を整理してみましょう。

8月28日 安倍晋三、首相辞任の意向を表明
8月31日 日本学術会議、105人の推薦名簿を提出
9月2日   内閣府、日本学術会議法について、内閣法制局に問い合わせ
9月16日 菅義偉、首相に就任
9月24日 99名の名簿を起案
9月28日 菅首相、上記人事案を決裁

このように整理すると、任命権者がもう1人存在することに気がつきます。

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