見出し画像

全ての救急車に抗原検査キットを配備しよう #コロナ政策千本ノック

コロナ政策千本ノック始めるよ!

これから、政府・自治体レベルでのコロナ政策について、「具体的な政策」を少しずつ提案していきたいと思います。

基本的には、オリジナルの政策を中心に書いていくつもりです。ただ、誰かが考えた優れた政策を紹介したり、海外事例を紹介したり、一部の自治体で行われている政策を紹介したりすることも、積極的に行っていければと思っています。

初回は、「全救急車に抗原検査キットを常備しよう」という、シンプルな提言です。

問題 救急搬送に時間がかかり、死者が増えている

最近、救急搬送で受け入れ先の病院が見つからず、死亡につながる例が多数報道されています。

日経新聞の調査では、「救急搬送困難事案」が17日までの1週間で前年同期比2.4倍に増えているようです。

医療崩壊を、「日常において、本来受けられる医療を提供できなくなる状態」と定義すると(中島恒夫氏)、救急搬送に支障をきたしている現状は、明らかに医療崩壊の一端だと言えます。

原因 クラスタ発生を恐れて患者を受け入れない

なぜこのような問題が起きているのでしょうか。

もちろん、新型コロナ患者によって病床が圧迫されているのは、大きな原因の一つです。

ただ、新型コロナ以外でも救急搬送に支障が起きているわけです。

その原因の一つは、微熱があるなどコロナが少しでも疑われる患者の受け入れを、多くの病院が拒んでいることもあります。病院としては、他の患者の生命を危険にさらし、また経営ダメージもはかりしれないクラスタ発生を回避したいというのは、合理的な判断です。

COVID-19の病態は多様で、血栓から脳梗塞や心筋梗塞なども引き起こすことがあると言われています。こうした病気で、何時間も医療機関へと繋がれないのは致命的です。

解決策 全救急車に抗原検査キットを配備しよう

何か良い解決策はないのでしょうか。

救急搬送「先」での検査を推進している自治体もあります(松戸市)。しかし、望ましいのは、搬送される「前」にコロナ陽性/陰性を見極められることです。陰性の可能性が高いと分かれば、受け入れる病院も増えるでしょうし、陽性だとわかれば、搬送先を絞ることができます。病院側も受け入れ前に対応ができるでしょう。

なので、救急車に検査機能を持たせるべきです。ただし、私はPCR検査抑制論者では決してありませんが、PCRではどうしても時間がかかります。測定時間が短い島津製作所の全自動PCR検査機(AutoAmp)でさえ90分かかります。やはりPCRは救急搬送には馴染みません。

だとすると精度は劣りますが、すべての救急車は迅速検査ができる抗原検査キットを備えるべきです。その中でも精度が高いとされているアボット社のキットでは、15分で結果がでるようです(日経新聞)。これなら、搬送中に検査することもできるはずです。

予算はたったの50億円 実現可能性も問題なし

アボット社のキットは、1つ5ドルです。日本の救急搬送は660万件です(総務省 平成30年度)。新型コロナで搬送が多少増えたとして、全搬送患者に検査を義務付けたとしても、年間予算50億円もあれば十分に実現可能です。アボット社のキットは月に6000万件の検査に対応しているようなので、生産量もまったく問題ないでしょう。

精度についていえば、感度が97.1%、特異度が98.5%です(bloomberg)。確定診断のために、搬送後はPCR検査を別途行う必要があると思われます。

結果予測 救急搬送までの時間短縮・人数増

すべての救急車に抗原検査キットを常備することで、陰性の可能性が高いとわかれば、患者を受け入れる病院も増えるでしょう。そして、救急搬送までの時間が大幅に短縮されます。

搬送時間が短くなれば、救急車1台あたりの搬送量が増えるので、他の患者にとっても大きなメリットがあります。救急車を呼んだけれど、なかなか現場に到着しないという事態も避けられるでしょう。

結果として、すべての救急患者が適切な医療に迅速に繋げられることで、死者数をかなり抑えられるはずです。

もちろん、この政策だけで、医療崩壊のすべてを防げるわけではありません。ですが、比較的小さな予算ですぐできる政策としては、かなり効果は大きいと思います。

読者の皆様へ

#コロナ政策千本ノック 。初回の提言「全救急車に抗原検査キットを配備しよう」はいかがでしたか?

皆さんも、ぜひご批判や改善案をいただければ嬉しいです。

与党でも野党でも、もちろん海外の人も、使えそうな政策があればぜひ採用してください。ご相談があれば承ります。

また、ぜひ皆さんも、#新型コロナ政策千本ノック に気軽に参加しませんか?今は生き延びるために、多くの知恵を集めるときだと思うのです。

形式はTwitterでも、Noteでも、自身のブログでも、Youtubeでも構いません。ただ、①問題 ②原因 ③解決策 ④結果予測 の4項目は入れておいていただいた方が、思考も説明もしやすいと思います。あと、⑤予算 ⑥実現可能性 も念頭に置いておくといいでしょう。

ただ何より大切なことは、臆することなく、社会を良くしていくアイディアを出していこうとする姿勢だと僕は個人的に思います。こういう地道なアイディアや試行錯誤が日本社会に根付けば、現場レベルでも政策レベルでも、かなり状況は変わってくるのではないでしょうか。

フォロー・拡散・サポートなどいただければ励みになります。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?