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vol.038 発音は3D(「しみこませる英語力 vol.038

no.38 からの続き、ですが、今回は別の話題で発音学習がどうして最優先なのか、何に留意して学習すれば発音が上達するのか、というお話をしていきます。

 ロービューティジャパンの英語教室で5年間教えてきた理論や生徒さんが上達したときのtip, その後も語学学習を続けた中で、語学力アップのためにわかってきたことをお伝えしていくこのメルマガですが、「発音」というのは、ロービューティジャパン英語教室でいちばん最初に教え始めたことで、つまり、それだけ重要視していることです。
 どうして発音が最重要か、というと、当時強調していたいちばんの理由は、「発音が悪くて通じなかったり聞き返されたりすると、精神的にへこんで、モチベーション維持がしづらくなるから」というものでした。
 逆に、「発音がよくて褒められると、学習意欲が上がる」とも言えました。

 今、振り返ってさらに発音が最優先である理由を加えると、こういうことになります。
 外国語を学習すればするほど、一般にある語学の教科書ではなくて、自分の興味がある内容の本、ニュース、映画などを見たくなっていきます。こうなると、「学習」とは言えなくなり、純粋に趣味や興味の追求になり、だからこそ、語学の実力が積み重ねられていきます。(これは、vol.37の有料部分でもちょっと触れたことなので、もっと詳しく知りたい方は、vol.37 をご購読ください)
 ただそのときに、興味のあるものを追求していくと、語彙は増えますし文法を使いこなす力も上がりますが、発音は必ずしも右肩上がりになるとはかぎりません。どうしてかというと、早い段階で発音を正しく身に着けていたら、音読であっても聞き取りであっても反復によって発音の力を増強することができますが、最初に間違ったり「こんな感じかな?」とあやふやなままだと、反復すればするほど、ますます違う方向に行ってしまい、いつかは自己流の「似て非なる発音」が固定化してしまうからです。
 だから、最初にちゃんと発音を学習しておいたら、反復すればするほど、その力が増強され、同時に聞き取りや読み取りの力もアップすると考えるのです。聞き取りや読み取りをするときに「この発音であっているかな?」と心配したり読めなくて困ったりすることがなく、内容に集中することができるからです。

 さて、ちょっと話題がそれますが、わたしはここ数年「更新します、更新します」と言ってはしょっちゅう水面下に潜ってしまうへっぽこなネット活動スタイルを続けていますが、 その理由の一つに、ネットで活動すること全体へのためらい、というものがあります。
 紙ベースだけだった時代と違って、今は誰でもなんでも発信することができることがもう当たり前のことになってしまいましたが、一方、ネット上のいろいろな記事を読んでいて、世の中には実にいろいろな人がいて、その人達が発信しなかったために、その存在を知らずにいたのだなあ、と、しょっちゅう思わされます。
 語学学習は人気のテーマなので、それはもう、たくさんの情報があふれています。発信する人も、プロの人、アマチュアの人、海外経験がある人、ない人、年齢、職業、実にさまざまです。
 そして、その内容がさらに輪をかけてさまざまなんですよね。まったく反対の主張をしていることもあるし(双方の主張の根拠を読んでみるとそれぞれ納得できるものなのでつまり両方あってるってことになる)、また、有料無料問わず、「それは書いてる人がこのことを知らないからじゃなかなあ」と思うこともあるし、無料コンテンツでも有料を超える充実ぶりなものもあります。
 そんな中で、わたしが、読む人に(とくに有料記事を購入してくださった方が)「よかった、役に立った」と思ってくださる内容を提供できるだろうか? と、アクセルを踏み込む足が止まってしまってしまっていた、という気持ちがなきにしもあらず、だったのでした。
 そもそも、かぎられた時間を、「自分が学習する」時間に向けるか、「他者に向かってその成果をシェアする」時間に向けるか、って、永遠の課題です(わたしは今、英語もフランス語も大量インプットの段階に入っていて、それで時間がとられています)。自分の学習は上を見たらきりがない、終わりがないですからね。

 「二ヶ国語大量インプット」の経過や効果、効率的な方法については、またこのメルマガを通してお伝えできたらと思っております。

 そんな中で、今回は、(繰り返しになりますが)ロービューティ・ジャパンの英語学習の再優先順位であり核であった発音のお話をしますが、上にもぐだぐだ言い訳を書きましたが、これから書くことは、「なーんだ、そんなこと今頃言ってるの、もうとっくに知ってるよ」と思われることかもしれませんので、そういう方は時間の無駄をしなくてすむように、今回のメルマガはどういう人が読んだら役に立って、どういう人が読むのをやめれば「知っていることをもう一度読む羽目になった」という状況を避けることができるかを最初に書いておきます。

 それは、これを読んでくださっているあなたが、「発音学習というのは、発音の音声を聞いて、そのとおりに繰り返す」ことだと思っていたら、ここから書くことは役立ちます。
 反対に、「発音学習というのは、口の中(というより、顔全体の筋肉、もっといえば身体全体の筋肉)のどこに力が入り、舌が口の中でどの位置にあり、胸の奥から吐き出された息がどのように口から噴出し、文として構成されたときにどういうタイミングで息継ぎがあり、それらの組み合わせによってどのようなリズムが作り出され、そのリズムがその言語の思考にどのように影響を与え…(まだ続きますが、とりあえずここまでで第二言語学習者としては十分でしょう)これらを読んで、「それはもう知ってます」という方は、続きを読まなくても大丈夫です。

 タイトルにも書きましたように、発音は、身体全体の3Dなのです。
 そして、発音というのは、優先順位の一番であると同時に、単語や文法などの知識の集大成とも言えます。

 では、「続きを読まなくても大丈夫」と思えた方、ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
 有料コンテンツでは、上に書いたことの補足(言語が発音される仕組みや、効率的に学習する方法をお伝えしてきますので、ご購読された内容がお役に立てれば幸いです。

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