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ISHIYA私観ジャパニーズ・ハードコア30年史外伝〜「失った右手が掴んだもの」マサミ伝第2章〜#7 渋谷センター街騒乱

「#7 渋谷センター街騒乱」

 1984年にGHOULを結成したマサミは、東京のシーンの中心となり、関西へのツアー行くなどもして、その名が日本全国へと浸透し始める。
 当時の東京ハードコアパンクシーンは、鹿鳴館や他の場所でも行われることはあったが、基本的には渋谷屋根裏を中心に行われており、毎月何度か何かしらのハードコアパンクのライブが行われていた。
 そうした屋根裏のハードコアパンクのライブのほとんどに出演していたのがGHOULであり、出演していなかったとしても、マサミとトラッシュ連、BEAR BOMBなどはライブになると必ずいるシーンの中心人物たちであった。
 そして恐らくであるが、84年6月から8月ごろに屋根裏で行われたライブで、渋谷センター街が暴動寸前にまでなった事件が起きる。
 その日にGHOULやTHE TRASHが出演していた可能性が高いが、出演していないとしても、当然のようにみんなは屋根裏に集まっていた。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!