古い木造家屋

南原順さんと西永福のアパート

2017年8月22日。僕は東京都板橋区の浮間舟渡にいました。
今回、僕に不思議な体験談を語ってくれる事になったのは、作家・プロデューサーとして活躍されている南原順さんです。

浮間舟渡にある談話室で南原さんと待ち合わせをし、実際にうかがったお話の内容をこれから御紹介したいと思います。

※こちらの怪談話は有料での公開とさせて頂きます。

南原さんが不思議な体験をしたのは今から30年以上前の1983年。京王井の頭線西永福駅からほど近い所にある友人のアパートだったそうです。

西永福にある大宮八幡宮と小さな図書館から歩いて1分という場所に、南原さんの友人は住んでいたといいます。

そのアパートには友人が引っ越してから1年、2年と遊びに行っていたそうですが、第一印象が薄暗い部屋だなと気味悪く思った以外は普通のアパートだったらしいです。

しかし、大学の春休みを挟んで久しぶりに南原さんが西永福のアパートを訪れた時に、事態は急変しました。

友人が青森への帰省から戻り、久しぶりにお酒を飲んで横になった夜の事です。

その夜。南原さんは夢を見ていました。
南原さんは夢の中で何かを枕元に置き、それを必死に守っていたといいます。
枕元にある守るべきそれは呪われたもので、触れれば南原さん自身も死んでしまう。そんなものを、南原さんは夢の中で必死に守っていました。

触れれば死んでしまう!

駄目だ!と必死に何かを守る南原さん。しかし、南原さんの体は金縛りにあっているように動かず、手だけが少しずつ呪われた何かに向けて自然と伸びていきました。

駄目だ!

あと少しで何かに触れてしまうという所で、南原さんは目を覚ましました。

しかし、悪い夢のような出来事は終わりませんでした。

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