戦争を知る本#3 「機動部隊」(淵田美津雄・奥宮正武)
この本が戦後6年目に書かれたことに着目したい。しかも、作戦立案に関わっていた中枢部の参謀たちが著者だ。
淵田美津雄氏は、日本軍の真珠湾攻撃時に空襲部隊総指揮官で、「トラトラトラ」(ワレキシュウニセイコウセリ)の電文を打ったことで有名である。その後、連合艦隊の参謀として航空作戦の立案計画にあたった。戦後、アメリカに渡りキリスト教伝道師となり、市民権も得ている。奥宮正武氏は、機動部隊の参謀として船中を過ごし、戦後は航空自衛隊の空将となり、軍事に関する著書を多くものにしている