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ピンチとチャンスは突然に。そして、それを決め切るチカラ。タイムアップの瞬間に等々力を包んだ大拍手が意味するモノ。(リーグ第12節・名古屋グランパス戦:1-1)

等々力競技場で行われた名古屋グランパス戦は1-1でした。

得点はお互いに1ゴールずつ。シュート数も川崎が8本で、名古屋が7本。決定機の数自体も、どちらも多くはなかったゲームでした。しかし、その数値では語れないほど、両者が死力を尽くした好ゲームでした。

復帰戦となった中村憲剛が「練習では得られないゾクゾク感がここには詰まっていた」と振り返れば、登里享平も「緊張感のあるゲームで、一つのミスが決定機になるタフな試合でした」と口にします。きっとプレーしている側も、見ている側も、あっという間に時間が過ぎる試合だったのではないかと思います。

では、そんな試合のゲームレビューです。

1.「いつもうちがやっているようなことをやられている感じで、やっている側はきつかった。ボールが取れないし、奪いに行って剥がされるシーンも多かった」(知念慶)。「(ボールを奪いに)行くところと、ブロックを作るところは使い分けられていたし、守備の手応えはありました」(田中碧)。機能しなかった前線からのプレッシング。それも予想の範囲内として我慢強さを見せ続けた守備陣。

2.「前半から内側は取れていたので、後半もそれで行ったのですが、少し変えても良かった」(長谷川竜也)、「相手のボランチが食いつくところも意識していましたし、その時に逆サイドも意識していました」(登里享平)。一進一退の攻防の前半で、鋭い刃を見せ続けた左サイドコンビ。

3.「あのシーンでは一瞬の判断のプレーだったと思います」(レアンドロ・ダミアン)。ピンチとチャンスは突然に。そして、それを決め切るチカラ。タイムアップの瞬間に等々力を包んだ大拍手。

4.「サッカーっておもしろいなと。練習では得られないゾクゾク感がここには詰まっていた」(中村憲剛)。サッカーと堪能した中村憲剛。そして、コンパクトな密集戦でも「違い」を見せ続けた大島僚太が試合前に語っていた、風間監督から学んだこととは?

以上、4つのポイントで約7000文字です。正直言うと、こういうゲームを目の当たりにすると、言葉を並べて説明することは野暮なんじゃないかなと思うぐらいです。だから、コンパクトに書き上げております。

なお、プレビューはこちらです。➡️試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第12節・名古屋グランパス戦)

では、スタート!

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