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必要だったのは、「中と外の使い分け」だけではない。地上戦の「渋滞」解消に求められる、空のスペースを使った「上下の揺さぶり」と「縦のスプリント」。(リーグ第19節・浦和レッズ戦:0-2)

 埼玉スタジアム2002での浦和レッズ戦は0-2で敗戦。

 アウェイでの敗戦となりました。
振りかえってみれば、アウェイ取材で負けて帰るのは本当に久しぶりです。それもそのはずで、フロンターレは昨年からリーグ戦ではアウェイで17試合負けなしという記録が続けていました(これはJリーグ歴代2位だったそうです)。

 ただあんまりそういう感じがしなかったのは、今年のゼロックス、去年のルヴァンカップ決勝とACL準々決勝と、リーグ戦以外の公式戦で埼スタで負けている印象が強いからなのかもしれませんね。

・・・・それにしても暑かったです。
スタジアムで観戦していた方ならばわかると思いますが、この日は夜になってもまとわりつくような暑さがあり、少し歩いただけでも汗が吹き出るほどでした。

 この中で90分、ボールを蹴って、ボールを追いかけて走ることの過酷さは「正気ですか?」と思うほどです。戦術的な部分を分析する前に、まずはそこですよね。
 
 鬼木監督も「我慢比べになる」と戦前には話していましたが、その意味でも、先制点が大きなアドバンテージになるゲームになることは想像できました。それだけに開始7分の失点が大きな代償となりましたが、試合についてはレビューで詳しく掘り下げていきます。

 今回の深堀りポイントは5つ。ラインナップはこちらです。

1.「タツヤ(長谷川竜也)がふわっとボールホルダーに行って、シンタロウ(車屋紳太郎)が先にスライドしてしまい、距離が出てしまった」(谷口彰悟)。最も警戒していた興梠慎三に喫した一撃。崩された失点シーンの守備組織は、どこで齟齬が起きていたのか。

2.「どちらかというと、その形ばかりになってしまった。僕が中とか、タツヤ(長谷川竜也)が開いたりとか、そういう変化が必要だったと思う」(車屋紳太郎)。思わぬ停滞を招いた、左サイドアタック。長谷川竜也と車屋紳太郎の連携は、なぜ機能しなかったのか。

3.「ラインが高いので、ああいうボールで背中を取れていた」(守田英正)。必要だったのは、「中と外の使い分け」だけではない。地上戦の「渋滞」解消に求められる、空のスペースを使った「上下の揺さぶり」と「縦のスプリント」とは?

4.「こういう責任感のある試合で外して自分は成長してきた。ここからまた成長していきたい」(小林悠)。連続得点王時代の大久保嘉人を思い出す、試合後の小林悠が見せた自然な強気。そこにある、記憶の中に刻まれている絶対的な自信。

5.「前半からチャンスはあったと思いますけど、相手のほうが一枚上手だった。GKもすごかった」(鈴木雄斗)。ゴール前の緻密さを欠き、噛み合わなかった鬼木采配。終盤の攻撃をどう捉えるべきか。

 以上、5つのポイントで全部で約7500文字です。負けは負けとして受け止めながら、しっかりと内容を整理して、週末の試合に臨みたいところです。

よろしくどうぞ。

なおプレビューはこちらです。

では、スタート!

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