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2017年シーズン前半・川崎フロンターレ総集編レビュー

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2017年シーズンのリーグ戦第1節〜第17節までのレビュー集です。ACLや天皇杯のレビューは含まれておりません。
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2017年5月の記事一覧

「戦術的なところもあるけど、基本的なことができていないと、戦術うんぬんも成り立たない」(田坂祐介)。ピッチ上の分析だけでは読み取れない問題の本質。自分たちの意思を発しなかった90分は、なぜ起きた?(リーグ第9節・セレッソ大阪戦:0-2)

「戦術的なところもあるけど、基本的なことができていないと、戦術うんぬんも成り立たない」(田坂祐介)。ピッチ上の分析だけでは読み取れない問題の本質。自分たちの意思を発しなかった90分は、なぜ起きた?(リーグ第9節・セレッソ大阪戦:0-2)

ヤンマースタジアム長居で行われたセレッソ大阪戦は0-2で敗戦。

過去のセレッソ大阪戦を振り返ると、殴り合いのゲームになることも珍しくありません。

 ただこのゲームは、前半から殴る側と殴れられる側がはっきりした試合になりました。そうなった場合、普通に考えると昨年優勝争いを演じたフロンターレが殴る側になり、今年J1に復帰を果たした昇格組のセレッソが殴られる側という構図になりがちです。

 しかし試

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ゴールシーンに凝縮されていた「前へ」という姿勢。そしてゴール前での迷いがなくなり、笑顔を取り戻した小林悠。(リーグ第10節・アルビレックス新潟戦:3-0)

ゴールシーンに凝縮されていた「前へ」という姿勢。そしてゴール前での迷いがなくなり、笑顔を取り戻した小林悠。(リーグ第10節・アルビレックス新潟戦:3-0)

等々力競技場でのアルビレックス新潟戦は3-0で勝利。

プレビューで触れたように、選手だけのミーティングを経て臨んだ、大事な一戦でした。その試合をしっかりと3得点と無失点で勝ちきることができました。

「タツヤ(長谷川竜也)がいいところで顔を出してくれたし、阿部ちゃんも背後に抜けたり、みんなが前への推進力を出してプレーしてくれていた」(大島僚太)。

「前にいくこと。相手よりも先に準備して先手をと

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「去年に戻ったとは思わない。また別の、今年バージョンのフロンターレを見せつつあるかな」(中村憲剛)。リーグ連勝で感じた去年のチームからの成長。そして、そのエッセンスを注入している二つの存在とは?(リーグ第11節・ジュビロ磐田戦:2-0)

「去年に戻ったとは思わない。また別の、今年バージョンのフロンターレを見せつつあるかな」(中村憲剛)。リーグ連勝で感じた去年のチームからの成長。そして、そのエッセンスを注入している二つの存在とは?(リーグ第11節・ジュビロ磐田戦:2-0)

 ヤマハスタジアムでのジュビロ磐田戦は2-0で勝利(※写真は去年に撮影したものです)。

 リーグ戦は初の連勝。ACLも含めると3試合連続無失点で3連勝と、ここにきて去年のように勝ち慣れてきた感覚も戻ってきました。

 この試合を見ていて攻守両面で際立っていたのが、阿部浩之の存在です。

自身にとってはリーグ戦2試合連続ゴールとなる先制点もそうですが、個人的に舌を巻いたのが、84分の場面でした。

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「どこかでチームに息をさせる。誰も届かないところで時間を作らないと」。まさにゲームコントローラー。CB・谷口彰悟に息継ぎをさせて2点目の起点を生み出した、中村憲剛の妙技。(リーグ第12節・鹿島アントラーズ戦:3-0)

「どこかでチームに息をさせる。誰も届かないところで時間を作らないと」。まさにゲームコントローラー。CB・谷口彰悟に息継ぎをさせて2点目の起点を生み出した、中村憲剛の妙技。(リーグ第12節・鹿島アントラーズ戦:3-0)

 カシマスタジアムでの鹿島アントラーズ戦は3-0で勝利。

3点差というスコアが示すほど差があった内容ではなかったですが、結果が全てですから。これでリーグは3連勝。ACLも含めると公式戦4試合完封勝ちです。

 得点シーンでは、2点目の崩しと長谷川竜也のボレーシュートが見事でしたね。滞空時間の長いボールだっただけに、しっかりとミートするのは傍目より難易度の高いプレーだったと思います。試合後の長谷川

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