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2017年シーズン後半・川崎フロンターレ総集編レビュー

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2017年シーズンのリーグ戦第18節〜第34節までのレビュー集です。ACLやルヴァンカップ、天皇杯のレビューはカップ戦マガジンを購入ください。
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2017年8月の記事一覧

劇的ドローの歴史に、長谷川竜也による強気の仕掛けあり。土壇場のモリモト弾を引き寄せた、左SB・タツヤのメンタリティーとは?(リーグ第24節・ヴァンフォーレ甲府戦:2-2)

山梨中銀スタジアムでのヴァンフォーレ甲府戦は2-2でした。

 難しい試合でしたね。
難しい試合になった理由として、フォーカスされたのが両チームのコンディション面だと思います。

 川崎フロンターレは、この夏場に1週間で3試合目。一方で、ヴァンフォーレ甲府は1週間のインターバルがありましたから、その違いを考えたら、そこは差があって当然です。

ただゲームを見ていて気になったのは、「身体」よりも「頭

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「こうやって5バックの相手にはやっていく。そのイメージはできたと思う」(中村憲剛)。フロンターレ式5バック攻略の最適解とは?(リーグ第23節・北海道コンサドーレ札幌戦:2-1)

「こうやって5バックの相手にはやっていく。そのイメージはできたと思う」(中村憲剛)。フロンターレ式5バック攻略の最適解とは?(リーグ第23節・北海道コンサドーレ札幌戦:2-1)

 等々力競技場での北海道コンサドーレ札幌戦は2対1で勝利。これでリーグは3連勝。翌日の試合で横浜F・マリノスがヴィッセル神戸に引き分けたため、川崎フロンターレが3位に浮上しました。

・・・いやはや、稀に見る悪天候でしたね。
多摩川花火大会が中止になるほどの豪雨と雷でしたが、無事に試合が開催されてよかったです。あの悪天候でも水が溜まらない等々力のピッチは、相変わらず、素晴らしいですね。

 さて試

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鹿島に的を絞らせなかった中盤のボール回しと、流動的な崩しを見せ続けた攻撃陣。そして等々力のピッチにみなぎってた選手たちの強気。(リーグ第22節・鹿島アントラーズ戦:3-1)

鹿島に的を絞らせなかった中盤のボール回しと、流動的な崩しを見せ続けた攻撃陣。そして等々力のピッチにみなぎってた選手たちの強気。(リーグ第22節・鹿島アントラーズ戦:3-1)

等々力競技場での鹿島アントラーズ戦は3-1で勝利。

 試合後のミックスゾーンでのこと。
中村憲剛にコメントをもらおうと呼び止めたところ、その瞬間に多くの記者が寄ってきました。たくさんの記者がいたので自分がする最初の質問を何にしようか一瞬だけ悩みましたが、シンプルに「今日の勝因は?」と尋ねてみました。

すると彼は「勝因?うーん」と少しだけ考えて、次に「気持ちでしょ!」と一言。

 その後は、試合

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「できれば、『チャンスだから(ボールを)くれ!』と、もっと声で言ってくれると楽なんですけどね(笑)」。先制点の起点を担った谷口彰悟の配給力。最強の車屋使いが語る、車屋紳太郎を生かす心得とは?(リーグ第21節・アルビレックス新潟戦:2-0)

「できれば、『チャンスだから(ボールを)くれ!』と、もっと声で言ってくれると楽なんですけどね(笑)」。先制点の起点を担った谷口彰悟の配給力。最強の車屋使いが語る、車屋紳太郎を生かす心得とは?(リーグ第21節・アルビレックス新潟戦:2-0)

 デンカビッグスワンスタジアムでのアルビレックス新潟戦は2-0で勝利。

 2005年のJ1復帰以降、リーグ戦で勝ったのは2012年と2015年のみ。ビッグスワンはフロンターレにとって鬼門となってますが、過去の2勝はいずれも小林悠の得点です。そしてこの試合でも小林のゴールが勝利につながりました。

 そのことを聞くと、「けっこう新潟は得意ですね」と小林は笑ってましたが、試合を振り返ってみると、夏場

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前半に仕留められなかった代償を払った後半の立ち上がり。失点後の選手達が抱えていたジレンマとは?(リーグ第20節・FC東京戦:1-1)

前半に仕留められなかった代償を払った後半の立ち上がり。失点後の選手達が抱えていたジレンマとは?(リーグ第20節・FC東京戦:1-1)

 FC東京との多摩川クラシコは1-1でした。

終盤まで負けていた展開を考えたら、土壇場での谷口彰悟の同点弾により「負けなくてよかった・・・」とも言えるし、前半の出来を考えたら「勝てた試合だったのでは?」という思いが残る結果となりました。

「シンタロウ(車屋紳太郎)とエウソン(エウシーニョ)のところに誰が行くのか。ウィングバックが食いついてくるか、それともインサイドハーフが来るのか、2トップがく

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対照的だった中盤の推進力。なぜ大島僚太はゴール前に出ていけず、川辺駿は出ていけたのか。(リーグ第19節・ジュビロ磐田戦:2-5)

対照的だった中盤の推進力。なぜ大島僚太はゴール前に出ていけず、川辺駿は出ていけたのか。(リーグ第19節・ジュビロ磐田戦:2-5)

 等々力競技場でのジュビロ磐田戦は2-5。

プレビューでは、過去の対戦傾向や両者のプレースタイルから試合展開を「真夏の我慢比べ」という表現で予想していましたが、いざフタを開けてみれば、「豪雨の殴り合い」の様相を呈していました。これだけゴールが生まれるスコアを予想していた人は、まずいないと思います。

 試合については本文で詳しく語っています。今回のラインナップはこちらです。

1.「そうすると相

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