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漫画がダメならエッセイだ

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漫画家・石田意志雄によるエッセイです。漫画より評判がいいです。
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記事一覧

エッセイ 「ウィルス」

エッセイ 「ウィルス」

新型コロナウィルスがブイブイ言わしている。

連日メディアはその話題ばかり。
もううんざりだ。もっと考えて欲しい。
こういう時こそ思いやりの心が必要じゃなかったのか。
メディアは、世間は、それを忘れてはいないか。

全く騒がれなかった旧型コロナの気持ちを。

マスクもトイレットペーパーもアルコール消毒も
新型コロナのおかげで売り切れ続出。
新)「どやぁ俺様の威力。けーざいまわしとるわー」とでも言わ

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ランドリー

ランドリー

コインランドリーと出会ったのは1年くらい前のことだろうか。
あの日以来、私はことあるごとに課金しまくっている。まさかこんな人生を送るなんて思わなかった。なぜならコインランドリーは”洗濯機を持っていない人が利用するもの”と認識していたからだ。

いまどき洗濯機を持っていない人なんてあまりいないよな。なのになんで街のいたるところにコインランドリーがあるんだろうか。潰れた中古ゴルフクラブ屋の跡地にまたコ

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エッセイ 『チルる』

エッセイ 『チルる』

「チル」という言葉をご存知だろうか?

ご存知というか使ったことがあるだろうか?

今若者の間でごく普通に使われている「チル」という言葉。
「チル」とは英語の「chill out」から来た言葉で
「まったりする」とか「くつろぐ」的な意味で使われている。
この使われ方がまた日本的というか若者的な感じで、
「カフェでチルってる」とか
「今日一緒にチルろう」とか
「趣味はチルることです」とか
もうなんと

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エッセイ 『断捨離』

エッセイ 『断捨離』

世は空前の断捨離ブームである。

それはそれは、片付けコンサルタントなる職業も誕生するくらいブームである。
そこで私は考えた。そうだ、私も片付けコンサルタントになろうと。
いてもたってもいられなくなった私は
「冷蔵庫」にターゲットを絞り
冷蔵庫の片付けコンサルタントとしてのPR動画を作成した。

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エッセイ 『決断』

エッセイ 『決断』

たまには真面目なことを書きたいと思う。

この一文を読んでこれは前フリだなと思ったあなたは、私の文章を読みすぎである。今回は、今回こそは真面目な話がしたいのだ。

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#11 『お客様の中に』

#11 『お客様の中に』

セントレア発ヘルシンキ行きの空の便が多くの日本人を乗せ今テイクオフした。フィンランド出身の有名デザイナーと一緒に街を回るツアーに、全国から30名が参加。私もそのうちの1人だ。

出発前に何名かの方と軽く自己紹介をした。新婚、デザイナー、医者、バイヤー、老夫婦など様々。みんな北欧デザインが好きという共通点があるので会話も弾み、この旅はとても楽しいものになることを確信した。10時間超の長いフライトもあ

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#10 『コミュ障』

#10 『コミュ障』

長月のオゼキ☆カナコ氏が「コミュ障はまずたくさんの人と話せ」というnoteを書いている。

何を隠そう、私もどちらかというとコミュニケーションが苦手である。人と話すのが苦手なのだ。もっと言うと、年上の男性と話すのが苦手だ。その理由は、実の父と会話をほぼしないまま育ったからなのだが(家庭は円満でした。父が仕事人間で朝早く夜遅く週末も仕事だったため会話がありませんでした。)、☆カナコ氏がおっしゃるよう

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#09 『プロ駐車場案内士②』

#09 『プロ駐車場案内士②』

私はプロ駐車場案内士。現在はフルーツたこ焼きで一世を風靡しているお店の駐車場を担当している。満車になったら「満車」と書かれたプラカードを持って立つので、お客様への案内は比較的ラクだ。

「大変申し訳ございません。ただいま満車でして…別のコインパーキングへ…」とお伝えすればすぐに理解していただけるし、「満車」の文字を見た瞬間に移動してくださるお客様も多々いらっしゃる。

よって私は満車の看板を持った

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#08 『占い』

#08 『占い』

突然だが、あなたは占いを信じるタイプだろうか?

私はまったく信じない。
テレビや雑誌に出てくる星座占いなどはとりあえず見て鼻で笑う罰当たりタイプの人間だ。そんな私でもそれっぽい占い師による本格的な占いに行ったことがある。

あれは妻と結婚する前。初夏だったでしょうか。(←ちょwww偶然のダジャレ!)妻の会社の同僚が占い好きで、良い占い師さんがいるよという話を聞いたそうで、なら1回行ってみようかと

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#07 『プロ駐車場案内士』

#07 『プロ駐車場案内士』

何を隠そう、私は日本でも珍しいプロ駐車場案内士である。全国の行列のできるお店からオファーが絶えないほどの人気プロ駐車場案内士なのだ。

現在はフルーツたこ焼きをはじめ、各種メディアをジャックするほど人気のたこ焼き屋の駐車場が職場だ。毎日開店前には長蛇の列で、たこ焼き屋にとっては多すぎるほどの10台の駐車場もすぐに満車になってしまう。路上駐停車や空き地への無断駐車などが問題になり、私の元に声がかかっ

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#06 『アルパインライトパンツ』

#06 『アルパインライトパンツ』

いきなりユニクロの話していいかなぁ?

なんだかんだ言ってユニクロによく行ったりするんだけど、で結局何も買わずに帰ることが多いんだけどそれでもまたユニクロに行ってしまうのは激安のワゴンをチェックするためだったりする。

この話もしかしたら必要無いかもしれないけど、ここまでしちゃったから話すね。

ごく稀に、これならいいかもという商品にであったりするわけ、ワゴンの中で。何度も値下がって900円くらい

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#05 『稲葉』

#05 『稲葉』

みんなは芸能人に会ったことはあるだろうか。

イベントやコンサート会場などではなく、
プライベートな感じで、という意味で。

おそらく1人や2人はあるのではないだろうか?
いつもテレビなどで見ている人が
自分の眼の前に現れるととてつもなく興奮するだろう。
私も興奮した、初めて島崎俊郎を見たときは。

あれは忘れもしない、サッカーの警備員のバイトをしていた時のこと。
私はスタジアム内の通路を警備して

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#04 『上から目線』

#04 『上から目線』

「お前の漫画はつまらない」と言われることが多々ある。
おっしゃる通りでぐうの音もでないが、
ちょいと上から目線すぎやしないだろうか。
確かに一般的な漫画に比べたら面白くないかもしれないし、
絵の下手さは決して「味」では片付けられない。

しかしである。
それはいささか言い過ぎではなかろうか。

例えば、初めて入ったラーメン屋のラーメンが不味かったら
お店の人に「不味い!」と言うだろうか。
さすがに

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#03 『田口』

#03 『田口』

古本屋で絵本を物色していたときのこと。
値札に「裏に印鑑あり」というメモが書いてあるのに気がついた。
いわゆる本の発行日などが書かれた最後のページに
持ち主と思われる方の印鑑が押してあり
それを前もってお知らせするための
いわば書店員の心遣いのメッセージであった。

本文に落書きがされているわけではないし
そもそも古本であるので
そういう前の持ち主の痕跡は仕方ない。
むしろ逆にこうした痕跡に価値を

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