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中国ドラマ「マスターオブスキル」(全职高手 King's Avatar)

主演:ヤンヤン(杨洋)、ジャン・シューイン(江疏影)他
2019年 全40話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真はNetflix公式サイトより)

eスポーツとは?

実はこのドラマ、一度3話まで観て脱落した。Netflixで日本語字幕で観ていたにもかかわらず、何が何だかストーリーが理解できなかったのだ。しかし、少し経ってから簡単なあらすじをどこかで読んで(私はあらすじとかを全く読まないでドラマを観始めることの方が多い)、もう一度観直してみた。そしてこのドラマを観て、初めて「eスポーツ」とはなんなのかを知った。ずっと「ゲーム」と呼んでいたが、違うのだ。これは一つの競技なのである。

一人、あるいはチームを組んでプレイできる「GLORY(荣耀)」というゲームがこのドラマの一番の主役で(私はゲームは全く詳しくないが、FORTNITEに似ているように見える)、ここではプロとしてチームが作られ、ちゃんとスポンサーもついて、大会を目指して、勝ち進んでいく各チームの物語である。野球やサッカー、ラグビーで世界大会やワールドカップを目指すのと全く同じで、ただそれがコンピューターのゲームなだけである。
ヤンヤン演じるイェシュー(叶修)はプロのリーグで活躍するジャーシー(嘉世)チームのトップの座をずっと保ち続けてきたが、スポンサーの意向やチームのオーナーの考え方に共感できず、チームを去る。そしてジャン・シューイン演じるチェングオ(陈果)の経営するネットカフェで働きながら最低レベルのプレーヤーから再スタートし、徐々に自分の求める才能を持つプレーヤーを集めてシンシン(興欣)チームを結成し、全国大会を目指す。

重要なキーワード

このドラマを観るにあたって、二つの重要なキーワードがある。こういうゲームをやる人なら知っているのだろうが、私はまず「ダンジョン」という言葉でつまづいた。英語の元々の意味は地下牢らしいが、ゲームでは「地下迷宮」とか呼ばれているようで、つまりゲームの舞台になるところである。この言葉の意味が分からなくて、最初は脱落したのだ。
それから「職業」。このゲームに参加するプレーヤーは自分のアバターを作り、「職業」という役割を選ぶ。職業によって使える技や武器が異なり、チームに様々な職業のものをうまく配置することによって、相手のチームとの戦いに備える。
イェシューはこのドラマの中国語原題の通り「全职高手」、つまり「すべての職業に長けているもの」を目指して、子供の頃に考案した独自の武器を作り上げていく。

スポ根ドラマ

ただのゲームに見えるかもしれないが、実は大会を目指す各チームのスポ根物語である。ヤンヤンをはじめ、イケメン俳優も多く、女優の子達も可愛いが、恋愛要素は一切ない。みんなが優勝を目指して励まし合い、練習し、勝ち抜こうとしていく。観ている側も思わず手に汗を握りしめ、応援してしまう。
中国ではこのeスポーツがとても盛んなようなので、そんな状況も理解できるドラマとして個人的にはとても面白かった。

こちらは中国のアイドルグループR1SEが歌うOSTの一曲《荣耀的战场》。