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内田美由紀
2024年11月19日 23:24
むかし 男がいた。都に居づらくなって、東国へ行ったが、伊勢の国と尾張の国の間の海辺を行く時に、浪がとても白く立つのを見ていとどしく すぎゆくかたの こひしきに うらやましくも かへるなみかな(さらに一層過ぎてきた方が恋しいのに、うらやましくも 帰る浪であることだ)となあ、詠んだそうだ。もうずいぶん前のことになるが、秋に研究会で名古屋に行った。一人で行動するのはいつもなのに、