プレゼンテーション1

教員がiPadを買う前に絶対に読むべき記事(iPad購入者は読んじゃダメ)

どうも、いせごんです。
こっそり教えますけど、実は高校で情報を教えている教師です。

情報の先生っていうぐらいなので、そういう機器をめちゃくちゃ持っててバリバリ使いこなしているんでしょって思われます。情報の先生がバリバリ情報機器を使いこなしているわけではありません。
むしろ使いこなすというよりかは、技術理解・評価のために使っているのが正しい表現です。使わないことには理解・評価できませんからね。

というわけで、教員でiPadを購入したいと考えている人は良い面だけでなく悪い面も知った上で購入してほしいと思い記事を書こうと思いました。憧れて買うのは構いませんが、現実を知らないと貴重なお金をドブに捨てるようなものですからね。

今回の内容はiPadはこんなところがオススメと言われる部分に対して、いせごんがコメントしていきます。結構辛辣かつ煽っているので、iPadを推進している人は見ないほうがいいかもしれません。


iPad使用歴

初代iPad(Wi-Fi)
iPad3(Wi-Fi)
iPad mini(Wi-Fi)
iPad mini2(Wi-Fi)
iPad Air2(Wi-Fi + Cellular)
iPad pro(12.9inch Wi-Fi)

と最初にあんなことを書いているにも関わらず結構な金額をiPadに投資しています。
初代iPadから夢を見て、かなりの頻度で購入し続けていましたが、最近は全く購入していません。おそらく今後も故障しない限りは購入しないでしょう。
現在使用している機能は、「hontoで購入した漫画を読むため」と「ネットサーフィン」「動画視聴」です。それ以外はほとんどありません。仕事で使うことはほぼありません。

いいですか、大事なこと言いますよ。

iPadで出来ることはスマホでもできるんですよ

で、学校現場で役立つのはパソコンとスマホです。


1)スキャンすれば書類が全部入るのでペーパーレス化

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、全部入れるって無駄じゃないですか?
全部入れようとするのは、そもそも考えが圧倒的に古過ぎます。
なんですかそれ、後で使うかもしれないから取っておこう精神とでも言うんですかね。そういう人は「職員室のモノ、1t捨てたら残業へりました!」を読んでください。

なんで必要ない書類までデータ化して入れるんですか?
いるかいらないかは一瞬で判断できますよね。いらないものはそのままポイポイポイですよ。

使用する書類は、バインダーに挟んで持ち運びですよ。そして使い終わったらポイポイポイです。

全部ペーパーレスって、流出しても大丈夫な書類ならいいんですけど、まさか丸秘文書までデジタル化してiPadに入れて持ち運んでないですよね?

本当にiPadに入れる必要あるんですか?

勘違いしないでくださいね、ペーパーレス化は大賛成ですよ。
ただ学校現場が時代に追いついていないのが問題で、最初からデータでしか提供されていないなら自分の端末に必要なものを落として使用するのは問題ないんですよ。
結局、取捨選択してデータ化するのは手間ということと全部データ化するのも無駄だということですよ。

Tips 配られた書類の分類

学校での書類は大体3つに分けられます。
とその前に、書類管理のコツですが、足元にA4プリントが入る箱を用意しておきます。基本的にそこに書類を入れていきます。そして学期ごとに中身を廃棄します。
基本的に時系列で入っているので、必要な書類はそこから引っ張り出すことができます。これをやっていて書類関係で困ったことは一度もありません。

イ)情報共有
 頭に入れておくだけで十分です。すぐ足元の箱にポイポイポイです。
 年間通して必要だなと思う書類は、フラットファイルに入れておきましょう。そして年度末にそのままポイポイポイします。 
 研修や飲み会などの案内はスマホでパシャリして、ポイポイポイです。スマホが圧倒的に便利です。

 こういう関係の書類は丸秘じゃなければペーパーレスでいいと思いますが、もう少し時間が掛かるかもしれませんね。

ロ)アンケートなどの提出物
 これ当たり前なんですが、アンケートなどの提出物はその場で書いてその場で提出してますよね? 必要書類を求められたら基本的にその日に処理が鉄則です。

 アンケートはGoogle Formなどのツールを使用して、QRコードや一斉メールで配信して、スマホやタブレット、パソコンで答えれるようにした方が便利ですよね。ですが、アンケート作成にも知識・技術が必要です。今のうちに勉強しておいて損はない分野かと思います。

ハ)行事関係の要項や細目
 これはバインダーに挟んで管理です。そして行事が終わったら、ポイポイポイです。

 自分が主担当者なら、その都度記録を取り、行事中もしくは終了次第、次年度用に改良しておきましょう。担当者が変更になることがわかっているなら、すぐに引き継ぎ用の書類を作りましょう。


2)教科書スキャンすれば持ち運びが楽になります

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、軽くなる以上のメリットありますか? むしろデメリットの方が目立ちません?

むしろどこで教材研究するんですか?
職場なら、近くに教科書ありますよね?
教科書はスキャンデータよりもアナログの方が圧倒的に便利だと思うんですけど、どうですか?

勘違いしないでくださいね、デジタル教科書は肯定ですよ。
全文検索ができて、必要な箇所をピックアップできるのは非常に便利です。他にもタップしたら、画像を大きくできたり、動画が見れたり、ハイパーリンクによるページ移動が簡単だったりします。マーカーやペンで強調もいいですよね。
ただこれは教材としては便利ですよねという話です。

教材研究するときにスキャンした教科書を使うなら、アナログ使った方が便利という話です。自宅やトイレでも教材研究したい人はスキャンしてもいいかもしれませんね。

ちなみに全部スキャンしなくても、スマホのカメラ機能でプロジェクターやモニターを使って投影もできますし、スマホでパシャリしてパソコンに送ってスライドに入れることもできます。
必要なところを必要な時に使う。これに限ります。


3)ApplePencilでノート取り放題

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、読み返しますか?

アナログのノート一冊にまとめたほうが便利じゃないですか?
パラパラめくって情報を探したり、思い出したりできますよね。その辺りが紙のノートの強みなんですよね。落としても壊れないし、資料を貼ることもできて、どんなペン(ApplePencilには対応してません!)にも対応しています。しかもノートって一冊100円程度じゃないですか。iPad一つでノート何冊買えるんですか。

よくあるのが、研修資料をスキャンして、デジタルノートに貼り付けてノート作りっていうのがありますよね。研修資料で必要箇所は切り貼りして、紙のノートに貼ればいいんですよ。世の中にはテープのりという便利なものがあるんです。
研修資料は使ってなんぼです。これは使うと思ったところを切り取って使うんです。自分にとって不要な情報も多くあります。そういう取捨選択して使用するのです。

はいはい、わかりますよ。

いつか使うかもしれない。

いいですか、情報は古くなっていきます。どんどん新しい情報が出てきます。教育も新しくしていく必要があります。今不要ということは今後も不要ということです。めぐり合わせではなかったのです。もし本当に必要な情報なら、必要な時に出会えます。むしろ積極的に情報に出会っていく行動をしていれば、必要な時に必要な情報に出会えます。そういうアンテナが張れていますか?という話です。

勘違いしないでくださいね、デジタルノート否定派じゃないですよ。
検索はたしかに便利です。手書きの文字認識機能も向上していて、ApplePencilで書いた文字を文字情報として記録できるので、検索が可能です。
大事なのはそのノートをどう活用するかという話なんです。記録して終わりなら、記録する必要ないんですよ。ただの自己満足なんです。
デジタルノート便利そう、じゃなくて、紙でやっているのをデジタルに置き換えて何がいいのかっていう話なんです。
落としたら割れる高価な板と白い棒でノートを取るデジタルの利点ってなんなんですか?
紙よりもメリットあるんですか?

便利そうはまだ便利じゃないってことなんですよ。


4)出欠管理できます

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、生徒の個人情報管理大丈夫ですか?

教務手帳って配られてないですか?
これ退勤する時に鍵の掛かる場所に保管ですよ。

iPad大丈夫ですか?
鍵の掛かる場所に保管してますか?
えっ?持って帰ってるんですか?
生徒の個人名じゃなくて、出席番号だけから大丈夫?

その甘さって、これくらいなら大丈夫でいつか痛い目見ませんか?

勘違いしないでくださいね、出欠管理はデジタル化肯定です。
例えば、学校によってはICカードで出欠をしているところがあると聞いたことがあります。これは大賛成。
出欠は自動で(児童に)やってもらうのがいいんですよ。
個人の端末で個人が好きなようにするのが問題なんですよ。

どういう風にやるか知りませんけど、現状だとなんだかんだ教務手帳が便利ですよ。

これはですね、なんでもできるは何もできないっていう話ですね。


5)動画取ってすぐに見れます

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、スマホでもできますよ?

スマホ持ってないんですか?
私物はちょっとって、iPadも私物じゃないんですか?
そうですか。

スマホで使ってないのに、iPadにして使うんですか?

勘違いしないでくださいね、動画がダメって言ってるんじゃないんですよ。

体育などの実技教科で、動画を撮ってフォームを見直す時に使うツールとしてはアリ。見直すときは画面は大きい方がいいので、タブレットの方がお手軽です。

ただこれiPadじゃなくても、Androidの格安タブレットでも可能です。
他にも準備が必要で手間と感じてしまうかもしれませんが、プロジェクターとスマホでも可能です。むしろクラス全体で情報共有するなら、プロジェクターや大型モニターを使用する方がいいかもしれません。

ただ私物のiPadを児童・生徒に貸せるのか?という部分もありますね。
貸せないなら、iPadを買う必要ないですよね。
やるならスマホでも出来るので、それでやってみて本当に有効かどうかを考えた方がいいということですね。


6)スライドや動画も簡単に作れます

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、パソコンでもスマホでも作れますよ。

むしろ生産性という点を考えたら、パソコンの方が圧倒的に良いと思うんですよ。
どういう風にスライドを作るか知りませんがね、実際に作るときは別の画面を見ながらスライドを作ると思うんですよ。たしかにiPadにはsplitViewという機能があり、2画面にできますよ。
小さくないですか?
指でチマチマ操作して作るんですか?
手間じゃないですか?

パソコンは圧倒的に便利ですよ。
パソコンはですね、デュアルモニターにできるんですよ。液晶モニターを2つ使うことで画面を拡張できるんですね。つまり、右の液晶モニターは資料を出して、左の液晶モニターはスライド作成画面っていう使い方ができるんですよ。
これはどこかの本で書いてありましたが、生産性が向上したっていう実験結果もあるんですね。
すでにパソコンを持っている人は、液晶モニターをもう一つ買うほうが生産性が向上するんです。ちなみに液晶モニターは1万円くらいで買えますよ。

勘違いしないでくださいね、スライドや動画を否定しているわけではないですよ。

ただ目の前にパソコンがあるのに、それにも関わらずあえてiPadでスライドを作る意味がわからないんです。
Googleスライドなどクラウド上で共有できるサービスがあるんですね。パソコンで作って、そういうサービスで共有するのはアリ。講演会などの出張でパソコンだと持ち運びが面倒で、スライドをiPadに入れて発表する。これは全然あり。
ですが、いつでもどこでも作れるから便利って、自宅で作るんですか? 電車の中で作るんですか?
そういう方は本当にお疲れ様です。大変な日々を過ごしているのかと思います。そういう方はぜひiPadを有効活用できると思います。


7)有効なアプリがめちゃくちゃありますよ

いやそうなんですけどね。
そうなんですけど、パソコンでもスマホでもできますよ。

なんでわざわざiPadなんですか?
その紹介されているアプリって本当にiPadじゃないとダメですか?

勘違いしないでくださいね、アプリがダメって言っているわけじゃないんですよ。

iPadの画面でそのアプリを起動する意味なんですよ。
スマホでも出来ることで、スマホを持っているのに使わないのにiPadにして使うんですか?

大体パソコンやスマホでも同じことができるんです。
大きい画面だから意味のあるアプリってなんですかね?


余談 データの断捨離

はい、ここにきて、いせごんは大事なこと言います。これまで言いまくって頭パンパンかもしれませんが、まだ言います。情報の大洪水ですみません。

データの断捨離してますか?

パソコンだって、スマホだって、タブレットだって、容量があって、限界があるんですよ。いつか使うだろうとデータを入れておいて、使わないデータを取っておくのって見えないから関係ないって思うかもしれませんが、その心意気がよくないんです。無駄なものは無駄なんです。

使わないものは「削除 削除 削除ーーーー!」なんですよ。

データダイエットしましょう。

え?お前は文章のダイエットしろって?6000字も書いてんじゃねーよって?
ごめんなさい。


終わりに

アナログかデジタルかではなく、アナログもデジタルも使い分けるが正しいです。なんでもかんでもiPadでやろうとすると、本人は効率的にやるために必要なことだと思って時間を掛けているけど、傍から見たら無駄じゃない?っていうことが往々にしてあるということです。全部デジタルでやろうとしないのが圧倒的に超重要です。

仮にですよ、効率化のために4時間掛けてシステムを作れるとします。そのシステムを作ることで、これまで1時間掛かっていた作業が5分になります。さらに年間5回ぐらいは使用されます。これは取り組んだ方がいいでしょう。
次に考えてほしいのが、効率化のために4時間掛けてシステムを作れるとします。これまで30分掛かっていた作業が29分になります。年間20回ぐらいは使用されます。これは取り組んだ方がいいんですか?

iPadでやろうとしていることって圧倒的に後者が多いんですよ。
それって本当にiPadでやらなくてはいけないことなんですか?
実際に時間は短縮されていますか?
自己満足になっていませんか?
意味のある行動につながっていますか?

そうは言っても、効率化のための掛かる時間ってやればやるだけ技術力が向上して短くなり複雑なことができるようになるのも事実です。

実際に使ってみて、それらを体感して学ぶというのを非常に大事です。そういう点では使ってもらうに限るので、推進するのもアリだと思います。ですが、便利便利と言われて使ってみたらパッとしなかったってなったら、せっかくICT推進しているのにICT嫌いになっちゃいますよ。無駄なお金使ったって。今後10、20年後にそういう人たちが管理職やなんやらになって、無駄だよって言ったらどんどん変わらないわけですよね。
こういう現実も知った上で使えば、「あーたしかに。時期尚早な部分もあるな」とか思ってもらって、時代に追いつければどんどん活用していくと思いません?

色々書きましたがね
「欲しいなら買う」
これに尽きるんですよ。
iPadがネットサーフィンや読書(特に漫画)、動画視聴には圧倒的に適しています。それにお金を掛けられる人は買っても後悔しないと思います。

以上、終わりっ!

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