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YASU憧れの、種市暁さんに「ISWIM」を着ていただきました。(前半)

【Interview】
種市暁_フリープランナー / サーファー / モデル × YASU_I SWIM  AND TRAVEL AROUND  THE WORLDディレクター

 メンズファッション誌『OCEANS』を長年観ていて、YASUが「是非、I SWIM  AND TRAVEL AROUND  THE WORLD(以下、ISWIM)」の服を着てもらいたいと願っていた、種市暁さん。生粋のサーファーである種市さんは、10代の頃から自身のライフスタイルの中にサーフィンがあり、よって海の存在が常に近くにある生活を送っている。ファッションに関しては、「BEAMS」でさまざまな事業のディレクター勤務を経て、独立後はファッション業界を中心にフリープランナーとして、またモデルとしても活躍。YASUにとって、憧れの存在である種市さんとの対談が遂に成立しました。

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YASU:本日は、撮影をありがとうございました! 僕は、2016年のリオオリンピック辺りから『OCEANS』を読み始めて、それで種市さんを知りまして。シティライフとサーフィンや雪山に行くスタイルで、ジャケットをビシッと着ているのに、ゆるいウエアも着て、ときには「White Mountaineering」adidas originalsのウエアを着てランニングをしている姿を見てグッときまして。それで僕が昨年12月に「ISWIM」を始めたときから、どうしても僕が作ったプロダクトを種市さんに着ていただきたいなと思っていたんです。

種市暁:こちらは先輩の紹介でYASUくんのことを聞いて、「この人オリンピアンだ」って逆にこっちが緊張するというか。自分なんかでいいのかなって。

YASU:これからローンチするものも含め、一通り「ISWM」のアイテムを実際に着ていただきましたが、どんな印象でしたか?

「ISWIMにはYASUくんのパッションが詰まっている」(種市暁)


種市暁:
撮影をしながらYASUくんから、靴の話やパンツの話を聞いて、本当に作為なく自分が着たいものを真っ直ぐ作っているといるんだなと。服屋の業界に長くいると、良くも悪くもトレンドの流れがあったり、これはコスト的にどうだろうとか、売り先を考えてバランスをみてしまうことがあるんですよね。それとブランドを作った際に、それなりの戦略はあると思うけど、「ISWIM」はその前にYASUくんの好きなパッションが立っているというか。自分が本当に好きなタオルを作りたいなと思ったら、今治まで行って飛び込んでいって思いを伝えるとか、このパンツのシルエットにしろ、今であれば太いラインをやろうと言い出しそうなところを、海外でのパーティで感じたドレスアップの感じを残して、自分のパッションやドレスコードを入れた上で作っている感じが凄く面白くて。気持ちが伝わってくる服というか、新鮮だなと。さらにそこにテクノロジーが入ってくる。Tシャツのメリノウールに関しては、僕もスノーボードを始めてから雪山に行く事になり、改めて化繊よりも快適性があるものの良さに気づいたところだったので。それをしっかりTシャツで作っていて、しかもYASUくんのいい話を聞きながら着てみると、素直に「いいな」と。

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YASU:自分が尊敬している「White Mountaineering」デザイナーの相澤陽介さんの言葉で、「天然素材と機能性素材の融合」みたいなことを以前インタビューでおっしゃっていて、相澤さんは雪山ですけど、僕は水のスポーツをやっている中で、その感じを出したかったので、種市さんが自分のアプローチしたいところを感じとってくださってめちゃくちゃ嬉しいです。

種市暁:話を聞きながら思い出したことが、僕が通っていた高校では高校一年生のときに「至大荘」というのがあって、それが何かというと、勝浦の海をふんどし一丁で泳がされるんですよ。学校のテーマで全員泳がされるんですけど、プールでいかに疲れないで、海の中で溺れないで泳げるかという練習を何度もしてという軍隊式なのがあって。そのときに着けたふんどしの感じ……ゴワゴワした感じを思い出して、YASUくんのブランドでふんどしを作ってもらって、それを着けて泳いだら気持ちいいだろうなとか(笑)。

YASU:まさにオープンウィーターですね(笑)。そのときは何キロくらい泳いだんですか?

種市暁:3キロコース、5キロコースと、いくつかあるんですけど、全く泳げない人たちもいるので、その人たちはキロ数が少なかったり。精神力を培うということから、溺れそうになってもなかなかボートにあげてくれないんです。朝の4時に太鼓で起こされて、点呼で呼ばれたら、海に入って「泳げ~!」って。あれが僕は、海で泳ぐ気持ち良さと恐ろしさの両方を知ったときというか。そこから兄貴がやっていた流れで自分もサーフィンを始めたんですけど、海には離岸流があってカレントの恐ろしさを知ったり。身近で怪我をしたり、流されたりしてた事が多かったので、海で泳ぐことは、プールで泳ぐのとは違うんだなと感たりもしていて。昔、北島(康介)くん達と話をしたときに、「僕らもハワイでサーフィンやったんですけど、海で泳ぐのは違いますね」と言っていたんですけど、プロのスイマーもそういう風に思うんだなと。海は独特ですよね。

YASU:競泳で泳ぐのと、自然を泳ぐ泳ぎ方はやはり異なって、例えば波がアップダウンするので、少しヘッドアップを多くしたりだとか、少し違いますね。

種市暁:それこそオーストラリアに行くとみんな海で泳いでいて、サーフィンしているかなり先でずっと泳いでいる人を見て、「どういうことなんだろう?」ってまったくわからなくて(笑)。

YASU:オーストラリではライフセービングが国家公務員なので、ジュニアの子たちがライフセイバーの資格を取るために沖で泳いでたりするんですよ。

種市暁:オーストラリアって水泳が国技のようなものですけど、ジョギングするみたいにみんな泳いでいるのを見て、すごいなと思いました。それで僕自身は冬にもサーフィンはするんですけど、風がない日に身体を維持するためにプールに行ったりだとか、あと肩が痛くなってサーフィンができなくなったときにスノーボードにハマったんですけど、雪山では雪崩があるじゃないですか。それで雪崩をどう回避するのかを調べていたら、「雪の中で泳いで回避する」と書いてあって驚いたことがありまして。なので、自分はサーフィンをしていても、スノーボードをしていても、泳ぐということがキーワードになっているんだと思いますね。

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YASU:サーフィンにはどれくらいの頻度で行かれていますか?

種市暁:波が良くて行きたいなって思った時は自由に行ってますね「BEAMS」を辞めてフリーになった意味は、こういうことだなと思っているので(笑)。勿論たくさん働いた分だけお金がもらえることは嬉しいですけど、サーフィンやスノーボードをする時間が少なくなるのは、本末転倒なところもあったので。僕は犬を飼っていて、犬を連れてサーフィンへ行ったり、キャンプをしたりと、日本をいろいろ旅しているんですけど、今はiPadとiPhoneがあればどこでも仕事ができる時代じゃないですか。その特性を生かしながら、最近は雪山へ1人でも行けるようになってきたので、海へ行くのも、山に行くのも距離は変わらないなって。移動中に携帯をハンズフリーにして、仕事の話したり、雪山ならリフトに乗っている間にテキストの校正だとか(笑)。どこに行っても仕事ができるようになっているので、今まで以上に自由に動けるようになったので、天気図を見ながら仕事と遊びのバランスをとるという生活をしています。

「僕はライフスタイルスイマーなので、それに沿ったブランドが『ISWIM』なんです」(YASU)

YASU:ファッションや音楽が好きで、このブランドを始めたんですけど、オリンピック選手になりたかったひとつの理由も、憧れのアーティストやデザイナーさんに、ファンとしてではなく個と個で接することができたらいいなと思ったからなんです。その中でだんだんといろいろな服を着るようになって気付いたことが、自分はマイノリティなんだということで。山のブランドであれば「Snow Peak」や「THE NORTH FACE」とかがありますけど、泳ぐことを軸にした総合的なライフスタイルブランドが、世界中探してもなかったので、30歳になってようやくマイルストーンが溜まって、自分のライフスタイルには泳ぐをあるスポーツがある生活で、それに沿ったブランドを始めたいと思ったんです。それとここ3年くらいヨーロッパをベースに活動していて、やっぱり自分は「Ralph Lauren」や「Brooks Brothers」のようなスタイルよりも、「LARDINI」や「ZENITH」みたいな感じの方が好きなので、ジーンズにタックが入っていたり、足元に進むにつれて細くなる感じを出しつつも、「Dickies」874を好むストリート好きな自分もいて。高校のときの制服が学ランだったんですけど、お洒落をしたかったのでタグをとっての学ランに「Dickies」874を合わせたりしてたんです(笑)。

種市暁:学ランには「Dickies」は凄いね(笑)。

YASU:なんですけど、学校の校則に違反していたからパンツを没収される……みたいな。だけどそういう積み重ねと、興味のあることはとことん突き詰めたくなるオタク気質とが重なってしまった感じなんですけど、これからはフィットネスや水着の方もやろうと思っているんです。水着に関しては、既存のスイミングブランドがやっていない柄をやってみたいなと思っていて、僕が普段着ている服の柄が、水着の柄になっていたりしたらいいなとか。あとヨーロッパに行って思ったのが、向こうのスイマーは葛飾北斎が好きな人たちが多いんですね。絵が部屋に飾ってあったりするんで、その柄をプリントするとか。それと僕は「Stone Island」が好きなので、ヨーロッパのホテルのバーで「Stone Island」のウエアを着ている人がいると、思わず話かけちゃうんですけど、そこから繋がって一緒に仕事やプロジェクトをやった経験が何度かあるんです。小木”POGGY”基史さんの言葉で、「点と点を結ぶ」というのがあるんですけど、「ISWIM」の服を着ていて、シャツの首元の身中のところに入っているロゴを観て、「この人は泳ぎがライフスタイルにあるんだな」と、コミュニケーションツールになっていったらいいなと。スポーツや音楽は、言葉や人種を超えて繋がれるじゃないですか。僕はそれをまず日本を拠点に世界でやっていきたいなと思っているんですけど、そのルックを撮りたいと思ったときに、5年くらい『OCEANS』を見てきて「種市さんしかいない!」と思い、仲良くさせて頂いている梶原由影さんに相談をして、種市さんをご紹介を頂いたんです。

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種市暁:嬉しいですね。YASUくんの話を聞いていると、本当に嘘がないというか、パッションとやりたいことがはっきりしているのでいいですよね。僕もファッション業界にいて、当時のセレクトショップは、世界中から面白いものを仕入れてきてそれをミックスして提案すると言う形だったんですが、その後いろいろなセレクトショップができ始めて。そこから差別化を図る為にオリジナル商材の拡充や新たなレーベルを作ろうとなったときに、それまで仕入れた側にあった立場からデザイナーの方にいく人もいたし、逆にディレクションの方にいく人もいたし。その中で僕も凄く服が好きだったんですけど、服屋っぽくなりたくなかったんです。だから「BEAMS」の中で、僕はリラックスした、ユルいんだけど個性のある格好をしたんだと思います。昔、セレクトショップでは、店に立つとき短パンやサンダル、帽子を店の中で被るのもダメだったので、その中で僕が短パンにビーサンを履いていたら「なんなんだ、その格好!」ってなっていましたから。だけど10年くらい前からセレクトショップも変わっていって、自分のようなスタイルも受け入れられるようになって。あと、昔の服屋っていうのは、女の子に結構モテてたんです(笑)だけどそれがいつの間にかどんどんマスになって行く面とマニアックになって行く面の両極端になって行って、、、お洒落がモテるということから回避してしまっているような感じのときがあって。

YASU:このスペックとか、このアーカイブを使ってとかですよね。

→後半へ続く


Photo:Kazuki Miyamae
Text:Kana Yoshioka

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世界で活躍するオリンピックスイマーYASUが手がける、「泳ぐ人」たちへ向けたライフスタイルブランド「I SWIM AND TRAVEL AROUND THE WORLD」。その全貌を紹介する、WEBマガジンです。https://isatatw.com