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62 過程を楽しむ

『ゆるキャン△』というアニメを知っていますか。高校生の女の子たちがキャンプをするアニメなのですが、ゆったりほのぼのしていて、それでいてキャンプの道具や方法などはかなり本格的に描かれていて面白いのです。

数年前にシーズン1の放送があって、今、好評につきということで、シーズン2が放送されています。先日それを知って、僕も数話遅ればせながら見始めました。

女の子たちが、テントとかランタンとか、専用の道具について話していたり、実際にどこかに行ってキャンプをする姿(テントを張ったり、薪を集めたり、火起こしをしたり)を見ていて、「面白そうだなあ」と思いました。それは、アニメにというより(アニメ自体ももちろん良いのだけど)、キャンプそのものに興味を惹かれた感じ(受け身でアニメを楽しませるだけじゃなくて、題材そのものに興味をもたせる所がこのアニメのすごい所だと思う)。

以前、ディスカバリーチャンネルでサバイバル動画を見ていた時があったのだけど、その時も同じように「面白そうだなあ」と思ったことを思い出した。サバイバルの達人が、草や木の繊維でベッドを作ったり、罠を作って小動物を捕まえたり。

なぜこんなにキャンプとかサバイバルに惹かれるんだろう。不思議に思いながら画面の中を見ていました。『ゆるキャン△』のキャラクターが薪に火をつけようとしている。

道具を使ったり、工夫をしたりすることが好きなのかな、人間の本能は。火をつけるのなら、ライターやガスコンロだってあるし、暖を取るならエアコンでも電気ヒーターでも良いのに。

火がつくという結果より、火をつけてどうにかしようと思う過程。その「どうにかしよう」と思って取り組むこと。その時点で既に楽しさがある。いや、そこを楽しめるような体に、僕の体は元来なっているんだ。そんなことに気付いた瞬間でした。

反対に、結果が全ての、スポーツやビジネスの世界。いくら楽しくても勝てなければ順位は上がらない、いくら楽しくても利益がなければ続かない。でも、本当にそうなんだろうか。いや、本当にそれは大切なことなんだろうか。

『ゆるキャン△』を見ていて僕がハッとしたのは、そんなことを考えている僕自身も、結果ばかりを気にするようになってしまっているということに気付いたからでした。

「やってみた後どんな良いことがあるんだろう」
「今やっていることは良い結果を生み出すんだろか」

そんな考え方が染み付いて、過程を楽しむことを忘れていたようです。もう既に簡単に出来るようなこと(火をつけるとか)でも、過程を変えるだけで楽しむことが出来る。「過程を楽しむ」というのはそういうことかと、はじめて本当にわかったような気がしました。

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