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30 自分らしさの成り立ち

今朝、新宿の駅で電車を待っていた。斜め前に並んでいる女の人が、分厚い本を読んでいる。何を読んでいるのかわからないけれど、本を読んでいるその姿がかっこいい。

僕は本を読んでいる姿を見るのが好きだ。気づけばずっとずっと好きだ。

例えばスポーツをしている姿をかっこいいと思ったことがある。けれど、それは昔の話で、今はかっこいいというより、別世界の人が行う派手な儀式のような、そんな神聖なものを見ているような気分になる。

「好き」と似た気持ちに「憧れ」があって、僕はそこにもう一つ「願い」という気持ちが近くにあるのをみつけた。

願い。スポーツを見て神聖なものに感じてしまう理由はそこにあるのかもしれない。必死に敵と、あるいは自分とたたかっている姿を見ると、自然とそんな気持ちが沸き起こる。

本の話に戻ると、これは僕にとっては「好き」であり「憧れ」である。だから、どんな時に見ても惹かれてしまう。図書館だろうが、駅のホームだろうが、広告に写った本を読んでいる浴衣姿のアイドルだろうが、男でも女でも関係なく、本を読む姿を見るととにかく惹かれてしまう。

ここまで書いて、恥ずかしいことに気づいてしまった。自分のプロフィール写真、バッチリ本を持っている。

無意識のうちにやっているから、きっと一番かっこいいものだと思ってやっているんだろう。

好きとか憧れという感情は不思議だ。自然と日々の行動、仕草までもを導いている。案外、自分らしさというのはそんな風に出来上がるのかもしれない。

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