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76 決まって考えごとをする場所

朝シャワーを浴びる習慣があって、もう何年も前からそうなんだけど、シャワーを浴びている時は鼻歌なんかを歌ってたりして、風呂場を出て脱衣所で体を拭いていると考えごとをしている。

今日はマツコデラックスさんと恋愛について話をしている、という妄想から始まって(笑)、話題が人生観とかに広がりかけた時にふと我にかえった。

朝起きて早々だから半分寝ぼけていたのかもしれないけれど、誰かと会話するような形で考えごとがはじまるようなことが僕は多い気がする。考えやすいように聞き役を立てるんだろうか。

マツコさんとの妄想話はさておき、タオルで体を拭き、服を着ながら、あ、今日もこのタイミングで考えごとをしていると思った。そして、考えている内容が、今日なにがあるかとか今日の仕事はとか、そういう当日の具体的なことではなくて、いつも恋愛とか人生、そういう抽象的でちょっと範囲の広いようなことであることに気づいてこれは面白いと思った。

この考えごとのスケール感には、もしかしたら男女差があるのかもしれない(男女差っていう言葉がなんだか古く感じる)。女性はいつでも今を生きていると言うし、男性はなにかと抽象的で話が大きくなり勝ち。だから、考えごとのスケール感にもそれが出るんじゃないかと。

そうなると、みんながどういうことを考えているかが気になる。どういうタイミングでよく考えごとをするのかも。

よく銭湯とか温泉とか、湯船に浸かっている時に色々考えるというのを聞いたことがある。誰かと一緒に入らない限り、湯船に浸かっているあいだ頭の中は暇なので。

一時期それに憧れた時期があって、あれは高円寺に住んでいた時だ、近くに銭湯があったので、そこに行って湯船に浸かりながら考えごとをしたりしていた。ただ、高円寺の銭湯は、僕がよく行っていたのは2カ所あったけれど、どっちも湯船の湯が、体が茹で上がるほど熱くて、とても長時間考えごとをしていられるような環境ではなかった。銭湯から上がって脱衣所の大きな鏡で自分の体を見るとゆでだこみたいに真っ赤になっていて、文字通り茹で上がった状態にいつもなる。

あえなく、僕の憧れはそれで終わったのだけど(銭湯自体はその後も結構通ったけどわりとすぐ出ることが多かった)、考えてみると、多分そういう風に考えごとをするためのシチュエーションがきっと僕は好きなんだなあ。喫茶店にひとりで行ったりするのもそういうことなんだ。

あ、そうそう、引っ越して来てから近くに喫茶店がないなと思ってたのだけど、このあいだ家の裏手に喫茶店があるのを見つけたんだった。まだそこに行けてないので、今度行ってみようと思う。

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