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建築を好きになりたい #2 生駒ビルヂング


こんばんは、かなめです。

「建築を好きになりたい」シリーズ第2回目です。


みなさん、レトロな建物はお好きですか?

私はめっちゃ好きです。レンガとかタイルで作られた外観や、大理石など重量感のある素材で作られた内装、それでいて細部は装飾が繊細に部屋を彩ります。いいですよね?!私、明治村とかいったら死ぬんじゃないかと思ってる。


今回紹介する生駒ビルヂングはそんないい!を体現した建物といえます。

生駒ビルヂングの基礎情報はこちら。

大阪の北浜・堺筋にあるビル。1930年生駒商店本店として竣工。設計は宗兵蔵。アール・デコ様式を取り入れているのが特徴。平成9年に「登録有形文化財」に指定(HPはこちら


北浜、堺筋はオフィス街です。けれどいわゆる一面ガラスなビルばかりではなく近代建築風なビルも多くあります。意外と生駒ビルヂングだけが異彩を放っている感じはありません。ですがファサードがいいのでやっぱり目立つ。

生駒正面

いかにもおしゃれな建物ですね。最高。


施主である生駒商店は時計屋だったので、東側は振り子時計がモチーフになっています。上の時計から下の入り口までデザインが秀逸。生駒振り子

遊び心が最高ですね。


テラコッタもこの建物のチャームポイントですね。これがあるので垂直が意識されてよりスタイリッシュになっているのではないかと推測。なお、模様に意味はないそうです。一番上には生駒の「生」の字が。

生駒テラコッタ

生駒テラコッタ2



外観に使われているのはスクラッチタイルです。普通のタイルではなく、表面を削っているのでレンガや普通のタイルとは違った質感です。これがいいんですよ。いつかスクラッチタイル特集したい。

生駒タイル



入り口の上部には鷲の石像があります。かっこいい。

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現在1階は立ち飲み屋です。私も一杯いただきました。夕方から飲むお酒最高ですな…

生駒ビール



見学できるのは1階だけとのことで内観を。大理石をふんだんに使った階段は、重厚感がありつつ、切込み?があることでシンプル過ぎない。いいですね。

生駒内観


最近ハンチ(梁が柱とひっつく部分で梁が大きくなっているところ)が気になっているので、こういうの見るとちょっと興奮。色彩は変更されているらしいですが、装飾は当時のままだそうで。おしゃれですね。

生駒ハンチ

生駒ハンチ②


エレベーターも当時のまま。今は左側面に新しくドアを設置して使っているそうです。うまい残し方ですね。上部装飾がアールデコっぽい(にわか知識)

生駒エレベーター

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外観の振り子部分は裏口と階段室でした。ここのタイルの緑がいいですね。

生駒裏口

生駒階段



生駒ビルヂング、いかがでしたか?大阪の商人はいいもの建てたな、と思いますね。お金もセンスもある。本質がいいものはいつになってもいい、というのを改めて思った次第です。そして、見るだけでなく今でも使われているのがいいと思います。建物って使ってなんぼ。いくら価値があってもボロボロで使えなければ壊されてしまいますからね。手を加えて、古いものを大切に使う姿勢も勉強になります。いつまでも大切にしていきたい。


大阪に訪れた際はぜひ生駒ビルヂングを訪れてくださいね。


日本の近代建築、いいよね。

それでは、よい1日を。

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