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【非専門家のためのBIツール入門】自分なりのデータへの関わり方を見つけよう

この記事のポイント

・BIツールとの関わり方には3つある
・Viewer、Explorer、Creatorとは何か
・誰もがデータを活用できる世の中は実現できる

前回、ビジュアル分析の進め方について記事を書きました。今回はその続編になります。前回の記事を読んでいただけると、内容が理解しやすいかと思いますので、よければ合わせて読んでみてください。

今回は、あなたのデータへの関わり方についての話です。

BIツールとの関わり方(あなたの役割)

前回の記事で紹介したビジュアル分析の6つのステップは、なかなか奥が深いものでした。

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ビジュアル分析の6つのステップ
・質問から開始(Task)
・データの取得(Get data)
・ビジュアルマッピングの選択(Choose visual mapping)
・データの表示(View data)
・インサイトの獲得(Develop insight)
・アクション(共有)(Act(share))

BIツールの専門家ならともかく、非専門家がこのすべてのステップを完璧にしなければいけないとすると、なかなか大変です。

そこで、BIツールを提供するTableauでは、3つのBIツールとの関わり方を提唱しています。各自が自分に合ったBIツールとの関わり方(役割)を見つけて、ビジュアル分析を行うことを推奨しています。

3つの関わり方(役割)とは、Viewer、Explorer、Creatorです。それぞれ紹介していきます。

①Viewer(ビュアー)

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1つ目の役割は、Viewerです。その名の通り、データを見る役割を持つ人です。

でも、ただ”データを見る”だけではありません。たくさんの可視化されたデータを見て、そこから現実世界に使える情報を読み取り、アクションを起こしていく役割を持つ人です。

どんなに素晴らしいデータがあっても、どんなに素晴らしい可視化がされていても、それを正しく読み取り、アクションに変えてくれる人がいなければなんの意味もありません。

Viewerの役割を担う人達のアクションによって、世の中が変わっていきます。

そして、世の中の多くの方はこのViewerとして、データやBIツールに関わっていくことになります。

Viewerは、ビジュアル分析の6つのステップのうち、4つに関わっていくものと定義されています。

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ビジュアル分析の6つのステップ(Viewerの役割)
・質問から開始(Task)
・データの表示(View data)
・インサイトの獲得(Develop insight)
・アクション(共有)(Act(share))

疑問を持って質問を定義し、データをみて、インサイトを獲得し、実際のアクションに繋げていきます。

②Explorer(エクスプローラー)

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2つ目の役割は、Explorerです。直訳すると、冒険者です。探求心を持って、世界の事を知りたいと思っている人達のことを指しています。

まだ世の中の人が知らない景色(データ)を探して、冒険し、見つけては美しい写真を撮っていく(データを可視化していく)ような、そんな存在です。

Explorerは、ビジュアル分析の6つのステップのうち、5つに関わっていくものと定義されています。

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ビジュアル分析の6つのステップ(Explorerの役割)
・質問から開始(Task)
・ビジュアルマッピングの選択(Choose visual mapping)
・データの表示(View data)
・インサイトの獲得(Develop insight)
・アクション(共有)(Act(share))

Viewerとの違いは、「ビジュアルマッピングの選択(Choose visual mapping)」まで、役割に含まれていることです。

Explorerの人達には、データを可視化する技術を持ち、適切な形にビジュアル化することが求められています。

Explorerの人達が、上手くデータを可視化するほど、Viewerの人たちがインサイトを得やすくなります。

③Creator(クリエイター)

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3つ目の役割は、Creatorです。直訳すると、創造者です。常に新たな視点で質問を持ち、周囲の人たちの為に世界を創造できる人達を指しています。

データ分析は、質問から始まります。常に質問を持ちづづけ、それを解決できると信じ、解決に向けた環境を創造し続けることが求められます。

Creatorは、ビジュアル分析の6つのステップのうち、全てのステップに関わっていくものと定義されています。

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ビジュアル分析の6つのステップ(Creatorの役割)
・質問から開始(Task)
・データの取得(Get data)
・ビジュアルマッピングの選択(Choose visual mapping)
・データの表示(View data)
・インサイトの獲得(Develop insight)
・アクション(共有)(Act(share))

Creatorだけが担っているステップはデータの取得です。

データ分析の根幹を成すデータを取得し、データ分析をするための環境を創造します。

オープンデータや、組織内データの在りかや取り扱い方に関する知見はもちろん、場合によっては、自ら一次データを収集することも必要になるかもしれません。

Creatorが作った土台が間違っていれば、Explorerによるビジュアル化も、Viewerによるデータの読み取りも誤ったものとなってしまいます。

責任重大だからこそ、もっとも幅広い知識や視野が求められます。

誰もがデータを活用できる世の中へ

以上が、BIツールとの関わり方でした。

3つの役割を知って、あなたはどの役割を担いたいと思ったでしょうか。

このような役割の考え方を知って、私が思ったことは、「誰もがデータを活用できる世の中」は実現できるということです。

データ量が増大し、データを通じて世の中が可視化される中で、昔のように感覚だけで物事を判断していく時代は終わりを迎えようとしています。

データがある以上、何事にも、エビデンスや、根拠が求められる時代になっていきます。専門家であろうと、非専門家であろうと、誰もがデータに関わらざるを得なくなります。

しかし、全ての人が、データに関する知見を深めることは現実的ではありません。

それぞれに得手不得手があり、輝けるフィールドがあります。

データやBIツールの関わり方も、それぞれの得手不得手に合わせて、分担していくことで、「誰もがデータを活用できる世の中」が実現していきたいと思っています。

おわりに

今回は、自分なりのデータへの関わり方を見つけようというテーマで、Tableauが提唱する3つの役割について紹介しました。

今回の話で、非専門家のためのBIツール入門は一区切りにしたいと思います。まだ、読んでいない方は、ぜひ他の記事も読んでみてください。

■非専門家のためのBIツール入門シリーズ
1、そもそもBIツールとは?Excelとの違いは?
2、無料で使えるBIツール3選!
3、今、BIツールに注目が集まる2つの理由
4、ビジュアル分析の進め方

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それではまた!

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