医療・介護職「仕事に必要なスキル」|全40職種を発表
この記事のポイント
・チームで働く力が必要な職種ランキングを発表
・考え抜く力が必要な職種ランキングを発表
・前に進める力が必要な職種ランキングを発表
2020年3月18日に労働政策研究・研修機構が、あらゆるジャンル約500職種の「仕事満足度」や「仕事に必要なスキル・知識」等を調査しました。(プレスリリースはこちら)
調査結果の中から、医療・介護職のデータ全40職種を抜粋して可視化しました。
前回は「仕事満足度」について書きました。
今回は後半戦として「仕事に必要なスキル(スキル必要性)」について書いていきます。
仕事に必要なスキル(スキル必要性)の概要
調査の中から主なスキルを12種類取り上げて分析しました。
12種類のスキルは、そのままだとやや分析がしにくいため、社会人に必要な3つの力として「チームで働く力」「考え抜く力」「前に進める力」に分類しています。
チームで働く力が必要な職種ランキング
チームで働く力が必要な職種ランキング1位は「言語聴覚士」でした!
▼言語聴覚士の仕事
2020年報酬改定でも、言語聴覚士の要件が多数盛り込まれ注目を集めていますね。言語聴覚士の奥住さんの記事が分かりやすかったので、ご参考まで。
▼言語聴覚士に必要なスキル
言語聴覚士には「傾聴力」や「他者の反応の理解」が必要であることがわかります。
一方で、「合理的な意思決定」の必要度が他の力に比べて、低いことが印象的です。
他者との関係性を築いていくうえでは、必ずしも合理的である必要はないのかもしれません。
考え抜く力が必要な職種ランキング
考え抜く力が必要な職種ランキング1位は「小児科医」でした!
▼小児科医の仕事
▼小児科医に必要なスキル
小児科医は、考え抜く力の中で「新しい情報の応用力」が高いことが特徴的です。
幅広い疾患に対応する科目だからこそ、新しい情報を仕入れて、それを応用していくことが求められているのかもしれません。
前に進める力が必要な職種ランキング
前に進める力が必要な職種ランキングで、私が注目したのは8位の福祉事務所ケースワーカーです。
他のランキングではトップ10のほとんどが医療職なのに対して、介護福祉系の職種からトップ10にランクインです。
▼福祉事務所ケースワーカーの仕事
▼福祉事務所ケースワーカーに必要なスキル
福祉事務所ケースワーカーは「交渉」「説得」「複雑な問題解決」と前に進める力の4項目中3項目のスキルが必要であることが特徴的です。
生活上の悩みや問題を抱えた人が対象のサービスということで、複雑な問題に日々向き合っているのだと思います。
もちろん、傾聴力や他者理解のスキルも必要な仕事ですが、同時に話を前に進めていかなければいけないという側面も持ち合わせているのかもしれません。
もっと詳しく知りたい方はこちら
▼スキル必要性の分析ツール
今回使用したデータについて
素材となっているエクセルデータが欲しいという方は、こちらをご参考ください。
おわりに
今回は、「医療・介護職「仕事に必要なスキル」|全40職種を発表」と題して、以下の事を説明しました。
・チームで働く力が必要な職種ランキング
→ 1位は言語聴覚士
・考え抜く力が必要な職種ランキングを発表
→ 1位は小児科医
・前に進める力が必要な職種ランキングを発表
→ 1位は内科医。8位の福祉事務所ケースワーカーにも注目!
今回は番外編的な内容でしたが、普段は、病院・介護施設の市場調査の方法を紹介しています。
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