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【こぼれ話】さんまの注文事件簿in渋谷

こんにちは、あんぼです。

最近渋谷に出かけることが続いている。
駅前を歩くと、都市開発が進み、どんどん進化しているのを感じる。

『あんな店なかったよな』
『この道つながったんや』
『あれ?あの居酒屋はどこへ?🏮』

なんて心の中でつぶやきながら駅周辺をキョロキョロ歩いてしまった。

新しいのもいいが、古いお店がなくなっているのは妙に寂しい。
特によく通っていたお店は。。

以前出勤していた渋谷クロスタワー
お呼ばれでランチをご馳走になったGoogle社からパシャリ

ちなみにクロスタワーは、尾崎豊のファンの中では聖地としても知られている。

今日はそんな渋谷であったちょっとしたこぼれ話を。

さんまの事件簿in渋谷

これは約10年前の話。

前々々職の会社が渋谷クロスタワーに入っていたので現在ヒカリエのある場所を通って通勤していた。

当時はその周辺に居酒屋さんが並んでいて、よく仕事終わりに「一杯行こうか」と
誰かしら営業仲間、社内のチームメンバーたちと飲みに行っていた。
串カツ屋もあったし、たこ焼き屋もあった。
中華のお店では、ガソリンのようなレモンサワーが出てきた。回転率を上げたかったのだろう😂
非常に面白い界隈だった。

その中の一つの海鮮居酒屋。
※ちなみにもうなくなっていた。。

「ご注文はナニにされますか?」

ある日、チームメンバー、同僚、先輩、上司12人と一緒にその居酒屋へ行くと、片言の日本語で注文をとりにやってきたのがサンデーだった。
胸ポケットの上に大きく名札がついていた。

何曜日にその源氏名が決まったかは聞かなかったが、のちにフィリピン出身と聞く。

笑顔が素敵で、真面目な印象を受けた。
その日が働き始めて数日後だったらしいがもろに緊張感が伝わってきた。
これから受け取る注文というサーブを絶対レシーブするぞという意気込みをメモを持つ手から感じる。
当時はQRコードもなく、メモだった。

その日は全員男子で悪乗りも手伝ってか、がやがやして注文が決まらない。

サンデー「さんまの塩焼きはいかがですか?」

きっとおすすめのメニューとして勧めることを教わったのだろう。
別紙の限定メニューを取り出した。
その気持ちを汲んでみんなに訊いてみた。

A(あんぼ)「いいねーさんまの塩焼き。どうよーみんな?」
B「あ、いんじゃないですか。季節的に、さんまの塩焼き」
C「さんまの塩焼きかー、久しぶりだな」
D「おーいみんな、あんぼさんがさんまの塩焼き要るかって訊いてるぞー」
E「あ、僕はいいです、さんまの塩焼き」
F「さんまの塩焼き、、、あ、すみません、私もいいです」
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一通り、聞き終わって「じゃあ、さんまの塩焼き、いっちゃいましょう」
と曖昧に言った私が罪を犯していたことをのちに知る。
注文したかったのは12人中私を含めて4人。

「ありがとうございまーす!!」

サンデーのとびっきりの笑顔😄

その他、卵焼きや焼き鳥の盛り合わせなど料理を注文して、再度宴会席はがやがや楽しい雰囲気に包まれた。

しばらくして

「お待たせしましたー😄」

と、元気よくサンデーが戻ってきた。
別のスタッフ2名と一緒に。

なんと3人の両手のお盆の上はさんまの塩焼きがぎっしり。

『ん?なんか多いな』

数えてみたら12皿あった。
一同はにかむような不思議な笑み😅

D「あれ?こんなに頼みましたっけ?」

サンデー「ハイ、ここにメモしてあります」

とオーダーを取ったメモのような伝票を見せてくれた。

✔マークがSanmaと書かれた文字の横に
これでもかというくらいついていた。

気づいてしまった。

『そうか、一所懸命にメモしていたように見えたのは我々の誰かが「さんまの塩焼き」と発言した度に✔マークを入れていたのか。。。』

何かを察した店長さんが出てきて「すみません、もし間違っていたら下げます」と謝罪してきたが、私が注文時に合計数を言わなかったのが悪い。

さらに言うと、みんな初対面のサンデーの笑顔と熱意に全員魅了されていた。

「面白い!!全員で食べよう!」

どっとみんなで笑えて楽しかったので
常識破りの注文になってしまったことなどどうでもよかった。

ちゃんと注文をとるぞ!というサンデーの心意気、その一所懸命さ、誠実さに全員が胸を打たれた。

それ以降、店長さんとも仲良くなり、その居酒屋に何度も通ったことは云うまでもない。

都市開発が進み、様変わりが激しい渋谷だが私にとってはその居酒屋とサンデーの存在が今でも気になる。

渋谷が変わっても私の思い出は消えないこぼれ話

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