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広告費はどのくらいかけたら良い?

広告運用代行の仕事を依頼してもらう際によく聞かれるのが「広告費はどのくらいかけたら良いですか??」という質問です。

気持ちはよくわかるのですが広告の本質から言うとこの質問は適切ではないのかなと考えています。

広告を運用する際、データで予測値、目標値を立ててから開始するのですが基本は全て逆算で考えます。

つまり「月に何人新規顧客を獲得したいのか?」ということと「一人の新規顧客を獲得するのに広告費はいくらまでかけられるのか?(=CPO)」ということが明確になれば必然的に必要な広告費というのが決まってきます。

・月に10人新規顧客を獲得したい
・広告費は1人当たり1万円までかけられる

ということであれば、広告費はMAX月10万円まで想定しておく必要があります。


また広告で直接新規顧客を獲得するのか?一旦資料請求やお問い合わせに着地させるのか?によっても話は変わってきます。

例えば広告からは資料請求に着地させるとして、資料請求から新規顧客獲得に繋がる確率(=引き上げ率)が50%、つまり資料請求してくれた2人に1人は商品購入に繋がるという割合だったとすると、月に10件の新規顧客獲得を達成するためには資料請求は月に20件必要となります。

1人の顧客を獲得するのに1万円しかかけられないわけですから、必然的にこの場合1件の資料請求獲得には5,000円までしかかけれない、ということになってきます。(=CPA)


ここで広告から資料請求ページにアクセスしてきた人の5%、つまり20人に1人が資料請求をしてくれる割合だったとした場合(=CVR)、1アクセス(=1クリック)を獲得するのに5,000円÷20=250円までかけることができます。

この「1クリック獲得に250円までかけられる」というのが実現できそうかどうか?というのを判断し(どう判断するのかは今回は割愛しますが)、それがもし無理そうであれば「月に10人獲得したい」という目標か「一人あたり1万円までかけられる」という前提のどちらかは修正しないとそのままでは厳しいかもしれません。(引き上げ率やCVRが想定以上の数値がでれば達成出来る可能性はあります)


・・・というように逆算で全てが決まっていきます。

文章で書くとちょっと難しく感じるかもしれませんが、全て小学生レベルの算数しか使わないので慣れれば簡単ですし、私の場合はエクセルに計算式を入れて最低限の目標数値などを入力したら後は自動で諸々が出るようにしています。

また所々想定で数値を入れている箇所もありますが、これはクライアントからヒアリングした数値を入れたり、過去の事例などから「おおよそこのくらい」という数値を一旦入れています。

もちろん実際に運用開始してみて想定より数値が悪いこともありますが、その場合にも「どこがボトルネックになっているのか?」が判断しやすく対策が立てやすいです。
「結果が良かったのか?悪かったのか?」が判断しやすくPDCAが回しやすいということですね。

また商談の際にも諸々をデータで出して話をすることで「これならいけそうですね」とか「これはちょっと厳しそうですね」など話をした時の相手の納得感が違うので仕事を依頼してもらいやすくもなります。


この辺りの考え方は広告をやっていると当たり前なのですが、馴染みの無い方もいるかなと思いましたので少しご紹介させて頂きました。

少しでも参考になりましたら幸いです。



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