著 伊藤羊一 努力革命/読書記録
タイトルの『努力革命』に加えて、サブタイトル『アフターGPTの成長術』。
chatGPTを使って、楽に成果を出そうという書籍。
元々、chatGPTの事をもっと知りたくて、そしてもっと使いたくて、この書籍を手に取りました。
以前もchatGPT関連の書籍を読みましたが、今回の書籍は、とても読みやすく導入しやすい一冊。著者 伊藤羊一氏はLINEYahooアカデミー学長。教職なこともあり、伝え方もとてもシンプル。
気になった点をまとめつつ、紹介していきたいと思います。
・個別化していく。
chatGPTは、その人その人のレベル、キャラクターに合わせて、答えてくれるようになる。
・chatGPTで壁打ち
chatGPTを壁打ちの相手として使う。相手に話を聞いてもらい、自分の考えを整理し、アイデアを練ったり、問題の解決策を探す。
chatGPTは正解を検索するツールではなく、対話しながら新しいものをつくっていくツール。
・ざっくり→小分け
まずはざっくり。例、キャリアアップのための大切な要素を教えてください。→いくつか回答がでてくる。その一つにまた疑問をぶつける。
・絞り込み
前提と制約条件の追加。
前提:自分の役割を設定/chatGPTの役割を設定/ターゲットを設定
制約条件:回答数を設定/文字数を設定/用途を設定/違う視点を得る
具体度・抽象度を高める。
ざっくり聞き、前提、制約条件を少しづつ追加し、回答の精度を高める。自分の欲しい答えに近づける。chatGPTは連続性がある。深津式プロンプトも汎用性が高い。
・抽象化と具体化
思考を深めるには、抽象化『つまり?』具体化『たとえば?』の活用しつつ、抽象化と具体化を行き来する。
・憧れのリーダーの経験をコピーする。
chatGPTはネット上の著名人の書籍や記事をインプットすることができる。例えば、『孫正義さんの著者の要約を探してきて、簡潔にまとめてください。まとめからキャラクターを想定して、10個のアドバイスをください。』という指示を出すなど。著名人のキャラクターを想定し、アドバイスをくれる。
・生成AI
『stable Diffusion』 『Midjourney』を活用すれば、満足できるデザインがでてくるまで、ずっと生成することができる。
・PDCAからDCPAへ
計画から始めるのではなく、実行→評価(ユーザーの反応をもとに)→計画→改善が望ましい。仮置きの状態でまず動かす。うまくいかないところは、走らせながら軌道修正する。仮説検証のループを回すスピードの速さこそ大切。
・『失敗を減らす』という発想は無意味。
Amazonの勝因は、イノベーションではなく、イテレーション(反復)だったとジェフ・ベゾスが言ってます。いかに早く、DCPAを多くまわすか。失敗をした人のほうが成功確率が高くなる。
・DCPAで120点のクリエイティブ
①生成AIを使えば、ひな形やパターンがいくらでも作れる(DO)。②多産多死戦略。SSRが出るまでガチャを回す。(CHECK)③AIで意外な組み合わせをつくり、プランの練り直し(PLAN)④クリエイティブな120点を出せる。(ACTION)
・受験勉強は意味がなくなる。
物理的な教室や講師が教える事ができる人数に限りがあるため、受験のシステムがあった。今はオンライン講義が充実してきており、リアルな教室は必要ない。これからの大学は誰でも希望した人が講義を受けれる。ハーバードやスタンフォード大学は、MOOCを開講。MOOC→Coursera、edx、Udacity、MITオープンコースウェア
・自分がいつでもどこでも学べる時代へ。
勉強は人に言われて、するものではない。喉が渇いていない時に、水を飲みたいとは思わないと同じ。人間が学びたいと思う最初のきっかけは、『面白いな』『自分に必要』と気づいた時。
・スキルがあれば、大丈夫は無意味
今、サイトを使う事、AIがコードを書くことが容易になってきた。chatgptによってかなりの部分がだいたいできるようになってきた。
・海外の情報を収集する時、言葉の壁はなくなった。
youtubeでは英語で話していても、日本語字幕つけることができる。英語動画を日本語で要約することができる。効率が爆発的に上がる。
使い方としては、海外ニュースをchatgptに要点をまとめる。興味がある部分だけ、倍速モードでみると効率UP
・youtubeとAIで自分だけの大学院を作ろう
youtubeの字幕機能やchatGPTを使ったchromeの拡張すれば、海外ニュースだけでなく、海外の大学など、さまざまな学びの場にアクセス可能。
自宅にいながら、仕事をしながら、やる気さえあれば、好きなだけ知識を吸収することができる。
やる気があるか、ちょっとしたツールの使い方を知っているかという違いで圧倒的な差が開いていく。
・AIが最後まで持てないのは、『飛ぶ力』
持てないものは、論理的思考力や合理性によって導き出された答えから『飛ぶ力』。いわゆる非合理的な判断。直観的なもの。スティーブ、ジョブズは『重要な決断は心や直感に従う』と言っている。
AIによって、自分で物事を考える力が失われてしまうのではないか→求められる思考力の中身が変わっていく。やりたいことをやるという意思決定力が重要になってくる。
・インプットとアウトプットの繰り返しで『自分の軸』を見つける。
『自分がやりたいからやる』→『自分の軸』。誰かと対話したり、文章を書くことで『気づき』に繋がる。
・ほとんどの停滞やもやもやはアウトプット不足
インプットの量が足りない→気持ちにゆとりがない時、新しいものをみても、入ってこない。
アウトプットの量が足りない→インプットは十分にしているが、身についている感じがしない。アウトプットが足りない。インプットした知識を、頭の中にしまうのではなく、アウトプットすることで、初めて『気づき』に繋がる。
対話したり、日記、SNSで発信するのが、良い。例えば、友人や家族に悩みをきいてもらうと、なぜかすっきりして、解決の糸口が見える。→具体的なアドバイスを得れることだけではなく、自分の考えを整理できる。
・chatGPTを専属コーチに。
chatGPTに自分専属のコーチになってもらい、対話を通じて、自分の内面をコトバにしていく。
例えば、『あなたは私のコーチです。相手の成長軸を見つけることが役割です。最近どうですか?というあなたの発話から始めて会話を続けてください。』『あなたは私のコーチです。私が仕事をする上で、大事にしたい価値観を明確にするため、10個の質問をしてください。』
・chatGPTに質問してもらって、もやもやを言語化
例:『これから今日の振り返りを話していきます。振り返り終わりというまで聞き続けてください。終わりと言ったら適切にまとめて、次に繋がるアドバイスをください。』音声入力でも可能。回答や質問にピンとこなければ、再生成ボタンを押す。
もやもやを言語化してすっきりするための手法。
・ゲームチェンジ
生成AIのおかげで、チャレンジのコストがすごく下がる。気づきが生まれる。クリエイティブになれる。→『自分は何を喜ぶのか』『相手は何を喜ぶのか?』ぶつかり稽古→自分軸で決められる。
・分かれ道
壁打ちして動き続けてさえいれば、『やりたい』が必ず見つかる。やりたいことを突き詰めていくと、共感してくれる人がでてくる。その共感してくれる人が仲間となっていく。人を動かすのは、『何をするのか』ではなく、『なぜやるのか』というその人の想い。
・競争優位性の決め手は、IQから偏愛へ
時代の流れと共に、筋力から頭脳へ。そしてAIの台頭により、頭脳がAIにとって代わられる。頭脳に代わって何が競争優位になるのか、それは『偏愛』。新しく手にいれた道具を使いこなして、これまでできなかったことを楽しむほうがいい。
chatGPTと壁打ち。chatGPTが自分に合った高さにしてくれる→上るのが、楽しい。人に喜んでもらえるからますます楽しい。→気が付けば、とても高いところに上っていた。
・まとめ
今回の書籍を含め、chatGPTのスペックを引き出すためには、指示の仕方や使用者の質問力が大きく関わっていると感じる。それを伸ばすには、具体的な使用パターンを知り、実際に使って馴染ませるしかない。
これから時代、生成AIを使いこなす人、使わない人で、仕事やプライベートなどでの生産性が劇的に差が開いてくるのではなかろうか。仕事ではAIを使いこなす事で、質や量を劇的に底上げ。プライベートでは、一部分をAIが代替することで、時間を容易につくることができ、新しい事、好きな事に投資ができる。
テクノロジーの進化は止められないので、AIはしっかり使いこなすことが得策か。今回の書籍を学んだ事で、今まで意識的に使っていたchatGPTが、ようやく日常生活に溶け込んでいた。
今後も、AIを有効活用し、有意義な毎日を送りたいと思う。
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