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英語の【音声変化】5つのルールで「リスニング力/スピーキング力」を上げよう。たった5つだよ!

こんにちは、イロコチ(@irokochi)です。

今回は、英語の音声変化を学ぶメリットや、音声変化のルール、を紹介したいと思います。

ネイティブの話す英語が、速すぎて聞き取れない!と悩んでいる方が多いのですが、聞き取れない理由は実は「速さ」ではなく、そもそも自分の想像している音と、実際の英語の音に大きなギャップがあることがあります。そして、これは「英語の音声変化」を知ることで解決できることも多いです。

音声変化には一定の傾向やルールがあるので、このルールを覚え、自分でも音声変化を再現できるようにすれば、今まで聞き取りにくかった英語が聞き取りやすくなります。

英語の音声変化とは

まず、音声変化とは何かについてですが、音声変化というのは、自然にその言語を話した時、元々の音のままでは話しにくいので、音をつなげたり、省略したりして、発音を変化させてしまうことを言います。

たとえば、ビートルズの「Let It be」という曲がありますが、これは「レット・イット・ビー」ではなく「レリビー」と歌われていましたよね。これまさに英語の音声変化です。

実際のネイティブの発音が、これまで自分が想定していた「勉強してきた音」と異なると、その音は途端に聞こえなくなります。

音声変化を理解し、かつ自分でも再現できるようになれば、想定していた英語の発音と、実際のネイティブの発音とのギャップを埋めることができるので、今回この記事で音声変化のルールを身につけてしまいましょう。

ちなみに、発音が矯正され、相手にも内容がハッキリ伝わりやすくなるので、英語を話す自信にもつながります。

英語の音声変化【5つのルール】

無数にある英語の音声変化を、1つずつすべて覚えるのは不可能ですが、音声変化には一定のルールがあります。メインのルールは「連結」「同化」「ら行化」「脱落」「弱形」の5つだけ。それぞれどのような条件で起こりやすくなるのか、1つずつ確認して覚えてしまいましょう。

音声変化①連結

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「連結」とは、単語どうしがつながって発音される音声変化で、単語の最後の子音と、次の単語の最初の母音が連続するときに起こります。

ちなみに、英語の「母音」は、日本語の「アイウエオ」に近い音、「子音」はそれ以外の音を指します。

例えばですが、「I have a pen.」などもその例です。

 “have” は母音である “e” で終わっているので、一見すると子音ではなさそうですが、単語の最後の子音というのは、スペル上の話ではなく、発音上の話です。

スペルは飽くまでも発音を記録するために文字化しているだけのものなので、発音と完全に一致する訳ではありません。

「have」は発音記号で表すと/hæv/となり、子音の/v/の音で終わっているとわかります。なので、単語の最後の子音と次の単語の最初の母音がつながって発音される連結が起こります。

【例】
I have a pen.: アイ ハヴ ア ペン → アイ ハヴァ ペン
this afternoon:ズィス アフタヌーン → ズィサフタヌーン
keep in touch:キープ イン タッチ → キーピン タッチ

音声変化②同化

同化-min

「同化」とは、隣り合う音に影響を受け、違う音に変わる音声変化のことで、/t/, /d/, /s/, /z/の音が後続の「y」(発音記号の表記は/j/)と混合するとき。

「y」の音と混ざり合うことで、/t/, /d/, /s/, /z/はそれぞれ、/tʃ/「チュ」、/dʒ/「ヂュ」、/ʃ/「シュ」、/ʒ/「ジュ」のような発音に変わります。

【例】
I found you.:アイ ファゥンド ユー→アイ ファゥンヂュー
That’s not your phone.:ザッツ ノット ユア フォゥン→ザッツ ノッチュア フォゥン
Bless you.:ブレス ユー→ブレシュー

音声変化③ら行化

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「ら行化」は、/t/や/d/の音が日本語の「ら行」のような音になる音声変化で、/t/や/d/が母音に挟まれるときに起こります。

アメリカ英語で起こりやすい傾向があるので、アメリカ英語を話す人とコミュニケーションをとるときは、ら行化の音を習得しておくと聞き取りやすくなります。

【例】
Saturday:サタデイ→サデイ
pudding:プディン→プ
battle:バトゥ→バ
noodle:ヌゥドゥ→ヌゥ

音声変化④脱落

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「脱落」とは、文字上はあるはずの音が発音されない、あるいは聞こえにくくなる音声変化で、4つの条件を覚えておきましょう。
条件①
破裂音と呼ばれる/p/, /t/, /k/, /b/, /d/, /g/の音(口のどこかで空気を完全にとめて、それを解放することで出す音)が最後に来るときに起こります。

最後に破裂音が来ると、その音が聞こえなくなることがありますが、これは完全になくなってしまうということではなく、口の形はその子音をつくろうとしているものの、その状態で空気を解放しないため聞こえにくくなるものです。

日本語で言うと小さな「ツ」が入ったように聞こえます。

【例】
Stop!:ストップ→ ストッ(発音しないが、口は/p/の形)
every night:エヴリ ナイト→エヴリ ナイッ(発音しないが、口は/t/の形)
a name card:ア ネイム カアド→ア ネイム カアッ (発音しないが、口は/d/の形)

条件②
[子音+子音]のときは、前に来る子音が脱落します。

【例】
Good bye.:グッド バイ→グッバイ
orange juice:オゥリンヂ ジュース→オゥリンッジュース
※あくまで破裂を起こしていないだけなので「グバイ」ではなく「グッバイ」というふうに「ッ」の感じが残ります。

条件③
/t/, /k/, /d/が子音と子音のあいだに来るときに脱落します。(アメリカ英語のカジュアルな話し言葉で多い変化です。)

【例】
landmark:ランドマーク→ランッマーク、ランマーク
mostly:モゥストリー→モゥスッリー 、モゥスリー

条件④
/nt/の連続で、/t/が脱落します。(アメリカ英語のカジュアルな話し言葉で多い変化です。)

【例】
winter:ウィンター→ ウィンナー、ウィナー
interview:インタヴュー → インナヴュー、イナヴュー

音声変化⑤弱形

弱形-min

「弱形」とは弱く短く発音される音声変化で、人称代名詞、前置詞、be動詞、助動詞などが代表的です。

こうした人称代名詞、前置詞、be動詞、助動詞などは「機能語」と呼ばれ、単語自体ではメインのワードになりにくいですが、文法の機能として必要な語です。

機能語には、「強形」と「弱形」の2種類の発音があり、ネイティブは、文で特に強調される場合を除き「弱形」で読むのがほとんどです。

一方、名詞や動詞、形容詞など、意味内容が多く含まれる語のことを「内容語」といい、はっきりと伝えたいメインのワードとなることが多い語です。「内容語」は強く、「機能語」は弱く発音されるという傾向を知っておくと、聞き取りやすくなります。

【例】
Our work begins at nine.
John can help you.
This salad is easy to make.

※太字の単語は強く長く、それ以外の部分は短く発音されることが多いです。

弱形でよく出てくる発音として「曖昧母音」と呼ばれる/ə/があります。(口をほとんど開けずに発音する「ア」のような音。)この「曖昧母音」を意識して、英語の強弱やリズムをつけて読むことで、より英語らしい発音になります。

音声変化のルールは、以上の5つ。まずは音声変化のルールと発生しやすい条件をしっかり覚えましょう。

本気で学びたい方へ

こうした音声変化を意識して本当に丁寧に音読練習をしたい方は、継続するということ、そして正しい方法ができているかを確認しながら進める必要があるという観点から、コーチと一緒に学ぶことも非常に有効です。個人で優秀なコーチもいるのでこちらで確認してみてくださいね😊

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