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NTT DX パートナーの皆様へLocal Dialogue(ローカルダイアログ)体験会を行いました

NTT DXパートナーの皆様へ「ローカルダイアログ」の体験会を行いました。

ローカルダイアログは自分たちが住みたいまち、暮らしたいまちの姿を考え、カードを使って対話をしながらまちづくり戦略を作っていくワークショップツールです。

地域の課題や可能性を知り、住民の皆さんと一緒に課題解決に取り組む事業を推進していきたいという企業からの引き合いが増えてきました。

これまで多くの場合、企業は地域のファクトを深く知る機会を持て無いまま、事業をつくるという方法が一般的でした。まずは地域のことを知り、「誰のどんな未来を創るのか」を明確にしないと本質的な課題解決に取り組むことが難しいという声も多く聞かれるようになりました。

ローカルダイアログは企業の皆さんが地域のファクトを可視化し、地域の皆さんと協働して課題解決に取り組むことができるツールとして企業向けにも展開しています。

難易度が高い課題を、官民が連携して解決に取り組む

こちらの図は、パブリックスピーカーであり経営コンサルタントとして様々な著書を出されている山口周氏が発信している「経済合理性限界曲線」をアレンジしたものです。

黄色く染まっているエリアは、問題の難易度が低くて、普遍性も高い「経済的に合理性の高い事業」となります。しかし現在、課題解決が求められているのは外側の部分です。

過疎、貧困、公害、環境、家庭の問題などなど。難易度が高く、個別で条件が変わるような課題に対する解決の需要が高く、急務とされている現状があります。

これまで企業は課題解決のナレッジを持っていたとしても、地域と連携するハードルの高さから難易度が高いままになっていたと考えています。ローカルダイアログはその距離を縮め、官民連携を推進するツールとしても活用したいと考えています。

また、体験会を通じて「ローカルダイアログはデザイン思考にもつながりますね」という声もいただきました。

「デザイン思考」はユーザーの視点に立ち、潜在的なニーズを発見し、解決策を探る思考法として社会課題の解決のための考え方として推進されています。5つのステップに分かれます。

  1. 共感…ユーザの行動を観察し、ニーズは問題を探る

  2. 問題定義…ユーザ自身も気付いていない本質的な課題を定義する

  3. アイディア創出…課題を解決するためのアイディアを考える

  4. プロトタイピング…アイディアを素早く、安くカタチにする

  5. テスト…プロトタイプをユーザに試してもらう

1から3は、地域の皆さんを巻き込まないとできないことです。これをローカルダイアログで行い、それを踏まえて4以降のプロトタイピングとテストを企業が行うことが有効なのでは?という話になりました。

体験会ではローカルダイアログの一連の流れの実施と、活用方法や事例についての共有を行っていきました。

話題に出たことや感想などをご紹介します。

「住民たちが自ら話をしてくれるツール」

ローカルダイアログでは最初に、自分はどんなまちに暮らしたいかを考え、それに最も近い「ビジョンカード」選び、その理由を共有していきます。そして、まちの現状について深掘りをする問いが書かれている「ダイアログカード」を使って対話を深めていきます。

どのカードを選んだか、どの問いに対してYes、Noとそれぞれ何人が答えたか、という定量データもとれますが、「なぜその答えを選んだのか」を対話して得られる定性データが非常に重要となります。

「地域の人たちの声を聞く場は、ファシリテーションが難しい。ローカルダイアログを使うと、生活や地域における貴重な話がどんどん出てくる」

「頑張ってファシリテーションしても出てこなかったような声が、こちらがあまり話に介入しなくても盛り上がって出てくる」というコメントをいただきました。

住民たちの声を反映させた政策・事業づくりについて

その次のステップとして大切なのは、可視化した声をどう事業に反映させていくのかです。

地域の課題を解決する企画を考えるとなると、なかなか難しく考えてしまいがちです。住民の皆さんが口にした地域の現状を踏まえて、自分たちが楽しく実行できるアイディアシートや、提案までのフォーマットも用意しています。

住民の皆さんのアイディアをもとに、専門家である企業が実現のサポートをする。そういった関係性をつくること、そして地域の意思決定プロセスも考えた設計も共有しました。

たのしく、まちづくり戦略をつくる

体験会の最後には皆さんからこんな感想をいただきました。

「一人一人が思っていることを言葉にすることで、まちを良くしようという想いをひとつにすることができそう。たのしく、そこから事業につなげていけたらいいな」
 
「コンサルワークとして分析してきたけれど、大局なものしかできていないと感じていた。これが地域で役に立つイメージが湧いた」
 
「多様な世代とやれたら充実していきそう。ファシリテーションに興味を持った」

「行政や住民を一堂に会してフラットに話す場をつくれるのはすごい。これなら住民たちの声を反映させた事業をつくることができるのではないか」

あたたかいコメントをたくさんいただくことができて、私たちもさらに気が引き締まりました。

ご興味を持ってくださった企業・自治体・個人の方は、ぜひお気軽にこちらからお問い合わせください。
https://local-dialogue.com/contact/