"無い"日記 4日目

自分の番でちょうど無くなったトイレットペーパーを替えることなく、芯だけ残して立ち去ってしまうような日々が続いていますが、みなさんいかがお過ごしですか。

みなさん、と言ってもこれは自分の日記だから誰に見せるもんでもないんだけどね

さっきまでラジオ聴いてたからパーソナリティっぽくなってしまった

普段あんまりラジオとか聴かないのに、今日はふとチャンネルが合ったんだよね

顔も名前も分からない人間がおんなじ時間にどこかで生きてるっていうのが不思議でリアルタイムの放送は苦手なんだけど、気分転換になるかと思って少し集中してみた

なんかリスナーから送られてきた恋愛相談のコーナーらしい
いかにもって感じのラジオネームが呼ばれた後お便りが音読されていく


『7年前から好きだな〜と思いつつ、恋人になるチャンスを逃し、友達として月に1回くらい会っている男性がいます。会うたびにもっと長い時間一緒にいれたらなと思うけど、彼にはいま同棲中の彼女がいます。この7年間で私にも彼氏が出来たことはあるけど、会う度に募る彼への想いが断ち切れません』

という感じだった、かわいそう

そんなお便りにラジオパーソナリティが言った言葉が忘れられなくなった


『あなたはいま、とても居心地のいい地獄にいますね〜。だったら、1つだけいいアドバイスがあります。

今から、1年半、彼と会わないでみてください。』


え〜〜〜..........いや..........それはきついっしょ..........
本人では全くないのに声に出してつっこんでた



『......って言われて、あなたはどう思いましたか?』

!?まだ続きがある、


『1年半会うなと言われて、いやそれは無理、会いたい、と思ったか、確かに少し距離を置いてみよう、と思ったか、その気持ち、その気持ちで行動してみてください。わたしはいまあなたの心に灯油をかけました。ぶわっと燃えたでしょう。』

............


泣いてた。気づいたら泣いてた。

お便り送った本人じゃないのに、そもそも恋愛もしたことないのに。


このお便りを送った人は、1年半彼と会うなと言われて、どう思ったのだろう。

顔も、ラジオネームじゃない本名も、どこに住んでるかも知らない人間がたったいま救われたのかと思うと、やっぱり気持ちが悪くて、ラジオはまたチャンネルがたまたま合ったときだけ聴こうと思った


恋愛というものは自分にとってまだフィクションである。知れば知るほど難しい。

なんで恋愛って義務教育で教えてくれないの?って質問に、正解がないからだよ、と教えてくれた人がいる

「ぐぅ......」

ぐぅの音、出んじゃねぇか


いつか自分のために涙が流せるようになったらいいね

おやすみなさい



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