#693 「血のつながり」とは何か
MLBのニューヨーク・ヤンキースに所属するアーロン・ジャッジ選手。
2022年シーズンには62本のホームランを打ち、アメリカン・リーグ最多記録更新。2024年にもHR王とシーズンMVPを獲得するなど、名実ともに、アメリカを代表するスーパースターです。
彼と彼の両親には血統的な関係はありません。彼の両親は彼を養子として迎え、今日まで育ててきました。
彼はある時、自分の容姿が両親に似ていないことに気づいたそう。その時のことを
「両親は僕の質問にすべて答えてくれた。それだけで満足だった。この2人だけが、僕の知っている唯一の”両親”だったんだから」
と回想しています。
「大きな家」という映画を見ました。
東京のとある養護施設の日常を、徹底的なリアルを通じて伝える作品の中で、思春期を迎えた子供たちは
「血のつながり」
というものを常にどこかを意識しながら生きてるように思えた。
血とは、愛情を基盤とした絆としてその人の存在を守る大切な繋がり
になることもあれば
その人の可能性を狭める呪いの呪縛
になることもある。
血が繋がってるかどうかは、私たちが誰かと「特別な」関係を結ぶ上で本質的には大切ではないことは、上記のアーロン・ジャッジ氏の言葉から理解することはできるけれども
多くの場合、血によって繋がる家族がいることが、社会の中で一種の「普通」という感覚が良くも悪くも私たちの中にある。
血があるから大切にするのか、大切な存在にたまたま血があるのか。