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一風堂発祥の地にかける想い 《福岡エリアの店長座談会ONLINE》

こんにちは。一風堂note編集部です。
新企画「店長座談会」では、一風堂の最前線で活躍する店長たちの生の声を対談形式でご紹介します。

第1回は、一風堂の発祥地・福岡エリアに店舗を構える4人の店長に「福岡エリアのこれから」についてなど、オンラインでアツく語ってもらいました。

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▲今回はこの4名の対談をお届けします。(担当店舗は2020年11月現在)

異例の創業日

_2020年10月16日、一風堂は創業35周年を迎えました。例年とは異なる創業日、どんな想いで店に立ちましたか?

落合:今回は「振舞いラーメン」のようなイベントは「密」を避ける観点から開催しませんでしたが、常連さんや身内の仲間、メディアの方々にご来店いただきました。大名本店の店長として迎えるはじめての創業日。この日は「一風堂の35周年であり、うちの店の35周年なんだ」ということを強く意識しました。「35年前の今日、この場所に創業者が立っていたんだ。しっかり熱いラーメンを作っていこう」という気持ちが湧いてきました。

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▲大名本店にて。2020年10月16日撮影

高江洲:僕は2019年、大名本店の店長として無料でラーメンを振舞いました。一風堂の長年のファンの方も多く、感謝の言葉をスピーチしながら整理券を配りました。2020年は初めて「IPPUDO RAMEN EXPRESS」で創業日を迎えて、フードコートに訪れる客層にいかに一風堂らしさを伝えていくのか、という課題を目の当たりにしました。大名本店に対する期待の大きさを感じると同時に、フードコート業態への期待値をもっと上げていくためのアプローチの必要性を実感しました。

森口:博多駅店も施設内の店舗なので「創業日」を意識してご来店された方は少なかったかなと思います。ただ、10月16日販売開始の新作「極からか麺(きわみからかめん)」を食べにわざわざ初日にご来店くださる方々が多くて、こういうファンの皆さんをこれからも大切にしたいと思いました。

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▲創業35周年記念リニューアルメニュー「極からか麺」

横山:確かに「からか麺リニューアルしました」が刺さるお客さんって、一風堂をもともと好きなファンの方々のはずですもんね。僕が今年感じたのは、人を集めずに注目を集めることの難しさ。「無料ラーメン」のイベントをすれば爆発的な集客ができるけど、今必要なのはそういう最大瞬間風速的な注目ではなく、もっと中長期的な愛着なのかなって。日々の立ち居振る舞いだとかお客さんとの関わり方で、自分たちのファンをつくっていく必要性を感じました。

福岡県の一風堂の在り方

_一風堂の発祥地、福岡エリアに店を構える店長として、どう在りたいと思いますか?

落合:僕はアルバイト時代も福岡の店舗にいたので「アルバイトリーダー会議」でもよく話していたことですが、「福岡から発信していく」というマインドはいつも忘れずにいたいです。どれだけ全国や世界に展開しても、福岡ネイティブのラーメン屋なんだってことは変わらない。だからこそ、福岡にある店舗が「モデル店舗」となって、他の地域の店舗を後押ししていく存在でありたいです。

森口:今年は休業期間を経て、福岡エリアとしても新しい時代のために動き出している段階ではありますが、僕は現場では今まで通りの営業を続けています。感染症対策などで今までと異なる部分はもちろんありますが、自分の持っているブレない芯みたいなものを大切にして「変わらずに」お客さんと向き合い続けることが大切かなと思います。

横山:落合くんの言っていた「本場の一風堂から新しい提案をしよう」というのは僕たちの使命ですよね。福岡エリア内の店舗でも、それぞれに役割がある。例えば博多駅店は福岡の玄関口で旅行客も多い店、西通り店は繁華街にある若者向けの店、というように立ち位置も客層も違っていて。各店舗で「自分の店のお客さん」が求めているものは何か?ということを僕たちはまず探していく。そこからいろいろな施策を打ち出していって、成功事例を見つけて、全国の似た性格の店舗に横展開していく。僕たちの取り組みが、全国的に一風堂がレベルアップしていくためのきっかけとなれば良いですよね。

▽福岡エリア店舗独自の取り組み▽
"HAPPY NOODLE HOUR"

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▽西通り店独自の取り組み▽
出前館でのチャーシュー1本売り

高江洲:そうですね。僕の店舗はエリア内で唯一の「EXPRESS」なので、全国の「EXPRESS代表」としての風格を見せていきたいです。博多 一風堂での経験をフードコートでも活かしながら、「さすが一風堂」と思われるような新しい挑戦を始めていく。施設側が一風堂というブランドを招き入れてくれた意味だとか、僕たちがフードコート業態をつくった意図だとかを、普段の営業スタイルやオペレーションから表現していきます。

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店長たちの挑戦

_皆さんそれぞれの信念を胸に、実際にいま挑戦していることはありますか?

森口:博多駅店は現在、ひとりひとりのオペレーションスキルの向上に取り組んでいます。例えば「店長・社員がいるから店がまわる」という状況は理想的ではなくて、メンバーに関わらず少人数で無理なく営業ができるようにしたい。そのための「仕組みづくり」というものにこれから更に力を入れていきます。自分がつくった仕組みが全国の店舗にも導入されるように、日々試行錯誤していきます。

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高江洲:僕は、一風堂が大切にしている「変わらないために、変わり続ける」ということばの「変わらない」の部分をEXPRESSで表現していくための取り組みを始めています。フードコートの飲食店のオペレーションって一般的に「作業的」になりやすいんですけど、一風堂はそうではない。博多 一風堂が創業以来大切にしてきたお客様への気配り、「笑顔とありがとうを伝えたい」という想いを体現する接客をしています。僕の店で新しく挑戦しているのは、ホールに「おもてなし係」をひとり配置するということ。具体的には、商品のスムーズな受け渡しを手伝う・妊婦さんやお子様のために商品を運んであげる・自分からバッシングしにいく・お味はいかがでしたか?と声かけをするなど、様々な内容でサービスをします。たいていお客様は驚きながら大変喜んで下さりますし、こうして築いた顧客満足が再来店に繋がればいいなって。もちろんそのための人件費を何で充当するのか、という点も細かく計算していますが、話せば長くなりますね(笑)

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横山:そうそう。そういう挑戦をどんどん実践していくことにまず意味がありますよね。僕は最近Google Mapの店舗ページへのコメント300件以上すべてに返信をして、1日1回写真などの投稿をしました。お客さんがどこで情報を得て、どうやって一風堂で時間を過ごして、どんな情報を発信するのか、ということに僕らはもっと敏感になるべきだと思うんです。そうやってSNSを駆使するのも、若い世代にアプローチするのも、20代30代の僕らだからこそできることなのかもしれない。いままでの先輩たちがやってきた大事なものを崩さずに新しい挑戦をしていくことが、会社の更なる発展には必要不可欠だと思うんです。僕らは「サラリーマン」でなく「店長」として、ひとりの店の経営者として物事を考えて、自分はどうしたいのかを伝えていく必要があるよなって。

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落合:大名本店の店長として僕は、自分が思う「本店らしさ」の基盤をもう一度追求していきたいです。自分が初めて本店にラーメンを食べに行った時、わくわくするような期待感と、それを裏切らない元気で明るい安心感のある接客・安定の商品クオリティーに感激したのを覚えています。例えるならば「セブンプレミアム」の一風堂バージョンみたいな感じで、すべてにおいて「ワンランク上」という店舗にしていきたい。そのために、働くスタッフの大名本店に対する「誇り」、仕事への「やりがい」といった部分も更に感じてもらえるように関係性を構築していきます。本店でしか食べられない「特別なラーメン」といった訴求も、どんどんしていきたいですね。

高江洲:本店のイメージアップのために、一風堂の公式SNSで落合くんが毎日顔出しで挨拶するようにしたらどう?落合ファンが来てくれるかも。

横山:そうそう。人にしかファンはつかないんだから。一風堂の顔って長らく「創業者・河原成美」のままだけど、そろそろ次世代スターが出てきても良いんじゃないの?

落合:......森口に託します(笑)

森口:!!!

横山:まあ、店に立つスタッフ全員が一風堂の顔であって、それぞれが「自分のファンをつくりたい」と思いながら頑張ることが大切ですよね。「○○さんに会いに、あのお店にまた行こう」と思ってもらえるように。でも、たまにはSNSの力も借りて、顔出ししましょう!

▼2021年1月18日、大名本店のラーメンが新しくなりました

創業36周年に向けて

_2021年10月16日の創業36周年をどのように迎えたいか、意気込みを教えてください。

落合:一言でいえば、「原点回帰」です。一風堂がラーメン屋の中でナンバーワンであるという自負と誇りを持って、創業者から伝えられてきた想いを本店という地で表現していきます。高江洲さんが言っていたみたいな具体的な施策も、これからどんどん打ち出していきます。

高江洲:僕は、目に見える結果を出す。どんな目的で、何をどのようにして、どのくらいの結果に繋がったのか、という因果関係を明確に示して、成功事例を他の店舗にも波及させていく。他の誰でもなく僕が「EXRPESS代表」店舗の店長をさせてもらっているという自覚を持って、全力で考えて行動して、一風堂の「フードコート革命」を起こします。

森口:飲食業界全体が厳しい状況にいる今、「売り上げ」を伸ばすというのは簡単なことではないですし、今を準備期間だと思ってスタッフ教育に力を入れたいです。オペレーションがうまくいくようになったら、顧客満足も利益率も同時に上がる。今は売り上げよりもそちらに注力していきます。

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横山:うんうん。店長ができる人材を先手を取って育成して、「この人が店長になるので、ここに新しく出店しましょう」と言えればいいですよね。今期で2名以上は、福岡エリアから店長を輩出したい。あとは、いつか「若手店長たちが一風堂に革命を起こしました」とネットニュースの記事になるのが夢なんですよね。福岡エリアの若手社員「全員で」今いる場所から一歩二歩ステップアップした状態で、創業36周年を迎えましょう!

_皆さん、非常に頼もしいお言葉をありがとうございました!

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飲食業の新時代に向けて、今自分たちにできることは何なのか?
「変わらないために、変わり続ける」という言葉は、古きよきものを大事に受け継いでいく気持ちを忘れずに「時代に沿った変化」を求め続けることの大切さを教えてくれているようです。将来一風堂が創業50周年、100周年を迎え「未来の老舗」となるための道を切り拓くのは、彼らをはじめとした、これからの「若いチカラ」かもしれません。


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