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「理想の恋愛」、男と女ではこれだけ違う。

今回のシン・時事恋愛(2010年〜11年に連載していたオトナ女性のための恋愛コラムの再掲)は、「恋愛妄想の男女差」がテーマです。

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「理想」はときとして「妄想」にまで発展するもの。いまの男女が思い描く「こんな恋愛が最高!」というシチュエーションを徹底解析します!

 みなさん、こんにちは! 働き女子に静かな“恋愛白昼夢"を提供する「時事恋愛」、今回のテーマは「妄想恋愛」です。
 
 「こんな人と、こんな風に出会って、こんな風な恋愛をしてみたい」という妄想は、尽きることがありませんよね。妄想力=想像力。恋をするには不可欠な力ですので、無理に抑える必要はありません。逆に、「恋ってなんだったっけ・・・」と忘れてしまっている方は、しばし頭の中をピンク色に切り替えて読み進めてくださいね。
  
 さて、もっともベタでメジャーな妄想恋愛といえば、「魔法にかけられている私を、白馬に乗った王子様が救い出してくれる」というものではないでしょうか。
 
 これまで、絵本やディズニー映画のなかで繰り返し描かれてきたこのシチュエーションは、昔ほどの力はありませんが、それでも世の女子たちの深層心理に強く刷り込まれています。「なんとなくイマイチな今の状況を、男性によってリセットしたい」と願う女性は少なくありません。
 
 ところが、前々回のこの連載でお伝えしたように、いまの若い世代の女子は身の回りの男子に「王子様」的な幻想を抱いていません。また、アラサー・アラフォー世代も「男性は頼りにならない」ことに徐々に気づき始めています。
 
 そんな中、代わりに急浮上しているのが「尽くし甲斐のある男にとことん尽くしたい」というもの。完全に死語となっていた感のある「男に尽くす」が、妄想ワードとして復活しています。
  
 「男に救ってもらう」「男に引っ張ってもらう」は、あり得ないことだと分かった女性たちが、ならば、と妄想の方向をチェンジ! 尊敬できるビッグな男性が稀少となった今だからこそ敢えて、そういう男性に出会ったらとことん尽くしたいと妄想をふくらませているようです。
  
 さて、いっぽうの男性たちはどんな妄想を思い描いているのでしょうか?
 
 「城に捕らわれた美しいお姫様を、敢然と救い出す」? それとも「ゴージャスな美人を、夜景の見えるバーでなんとか口説き落とす」?? いえいえ。ズバリ「ある日家に帰ったら、なんだか知らないけれど、かわいい女の子が待っていた」というものです。現在多くの漫画・アニメで描かれています。
  
 この妄想のポイントは、いくつかあります。
 
 まず、場所が家であること。活発に外に出かけるようなエネルギーに欠けるイマドキ男子たちは、ストレスが少なく落ち着ける自分の家で、まったりと恋愛したいのです。
 
 さらに、「なんだか知らないけれど」と背景や経緯が省かれているのも見逃せません。出会いや口説きといった"面倒”な過程はすっとばし、てっとりばやく女の子と仲良くなりたいという男子の欲求は極めてイマドキ。恋愛そのものをめんどくさがる傾向が反映されています。
 
 いかがでしょう? 尽くし甲斐のあるビッグな男性を待望する女子と、労せずして楽ちんに女の子と出会いたい男子。両者の隔たりは開くいっぽうに見えます・・・。
  
 みなさんの妄想はどんなものですか?


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