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覚え書き 27 金木犀
どこかから金木犀が香る 10月
今はわからないけど。
当時北の街では金木犀の香りを嗅いだことがなくて。
初めて嗅いだのはトイレの芳香剤だった。今も金木犀の香り、ってあるのかな。すごくブームだった。
初めて東京のキャンパスで金木犀の香りを嗅いだとき、何処かにトイレの芳香剤がある?って思ってしまったのもそう言う事情。
すぐそばにオレンジの花を咲かせた金木犀の木があったのに、全くわからな
覚え書き 26 9月1日
眠れない9月1日
朝夕は少し空気が涼しくなって
ススキは存在感を増して尻尾が金色になろうとする
昼の暑さは残暑と言われ、まだ秋を引き寄せるまでにはいかないけれど、季節は移ろう。
嫌いではないけれど、雪が本当に生活の障害となるので、いつもはあんまり歓迎ではない冬を今年暑くなり初めの頃から待っていた。
愛犬が暑さに弱いから。
いつも雪を喜んでいたから。
夏を乗り越えて大好きな冬を過ごそう
覚え書き 25 miss you
日本語が、日本の言葉が大好きなのだけれど、本当に短い言葉で、いなくなってしまった愛犬を思う言葉がぴったりすとんと収まった英語 miss you。
いなくなって、胸が虚だよ。
いい子だったと言って褒め、いなくなって悲しませて悪い子だと怒り、
7月の最後の日曜にワンコが半分食べれたと言って喜んだコンビニにシュークリームを、7月の最後の月曜に、残りの半分をもう食べることができなかったと泣い
覚え書き 24 齟齬
愛犬がいなくてうまくいかない。
ツレアイと不穏な時間を過ごす。
言い方の問題の話。
犬がいないから、エアコンを付けずに暑い部屋。
帰って来たツレアイがエアコンつけていい?と聞くから付けなくていいよ、と応える。
そんなやりとりを二度ほど繰り返したら、ツレアイが切れた。
犬がいるからエアコンを付けてたというのはわかる。
でも、自分だって涼しい所にいたい。オレがいる時はエアコンつけちゃダメなの
覚え書き 23 でぶる
ちょっとした距離でもスクーターに乗るよ。
ババアは痩せたいの。
デブだからね。
だから、億劫がらずになるべく歩く方がいい。
そんなのわかっている。
でも、近所を歩けば、誰かに犬のことを聞かれるかもしれない。
最近見ないね、とか。
愛犬は逝ってしまった。
そんな話をしたくないの。
だからババアはスクーターに乗る。
現実から逃げるように。
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覚え書き 22 奇跡
それまでヨチヨチながら歩いていた愛犬が、全く起き上がれなくなった土曜日
ワタシは自分の欲を捨てきれずに、元々の予定をキャンセルせずに出掛けてしまう。
待っててね、とお願いした愛犬はワタシの帰りを待っててくれた。
日曜日 この日は珍しく家業が休みで、ツレアイが夜も家にいる。二人で夕食をとっている際中、そばで寝ていた愛犬が発作を起こしたように痙攣を始める。
二人で愛犬の名前を呼びながら身体
覚え書き 21情緒不安定
愛犬を失う前から、すでに情緒不安定。
食べる気もない。自力で水を飲む様子が見られない。
もう数えるばかりしか生きられないとわかる。
わかっていても持ち直して欲しい。
犬はぐったりしたまま。
いきなり凶暴な思いに駆られて、うちの犬が亡くなってしまうなら、この世の全ての犬も一緒に亡くなってしまえ、って思う。
1秒後、そんな不遜で不吉なことを考えた自分に嫌気がさして、ごめんなさい、ごめ
覚え書き 20 スタンプ
離れて暮らす娘が宅配便を送ってという。
だから、発送の朝、ちょっと口寂しい時にあるといいよね、って思っているミックスナッツを買いに片道1時間30往復3時間、車に乗って犬(超愛犬)と二人連れで買い物の旅に出る。
近くのスーパーにもナッツは売っていないわけではないのだけど、車で1時間30かかる先にあるスーパーのミックスナッツはかなりいい。
ピスタチオとクランベリーが入ってるのがいい。ピーナッ
覚え書き(18)ジンクス
丸くなろうとしている月が、まだ淡い蒼天に掛かり、4月1日(わたぬき)のワ綿を丸めて投げてみたかのよう。
満月の日は菜の花畑が身近な方は蕪村体験ができるか。
雪国もようやく桜が満開。
そして待ち受けたように雨。
春の嵐。と、まではいかないか。それなりの雨風。
その年に初めて見る蝶は白い蝶がいいというのは誰から聞いたのだろうか。
多分、自然や天候は大きな変化がない方がいいという災害