育児休暇中(1年半)で13個の資格をとってみた話
今でこそ、プロのコーチ(米国CTI認定CPCC取得)や人材育成コンサルタント、講師等のお仕事もしていますが、人材育成という仕事柄、様々な勉強をしたり、資格を取得したりするのはワークライフの一つかもしれません。
様々なクライアントの個人の方や企業の方とお会いする中で、よりクライアントさんのことを知りたいな・・・と思うと、本を読むだけでなく、実際にクライアントさんのお仕事に関する資格を勉強してみたりすることもあります。
もともと、勉強が好きだったワケでも、試験やテストが好きだったワケでもないのです。だいたい筆記試験は、苦手でテストは、とっても嫌いだったタイプ。ですが、興味のあることは、知りたい!!そんな性分ではありました。
それが発揮されたのが、産前産後&育児休暇の1年半の期間でした。
今から、5年も前のことになりますが、子どもを育てながらどうやって13個の資格にチャレンジしたの?と聞かれることもありました。
産休・育休は4ヶ月しか取らない予定だった・・・
当時、産休に入る前の仕事は、企業の人材育成コンサルタントやマーケティングを担当していました。コンサル職は、人事部門や経営層の方々とお会いし、人材育成の課題のご提案や、実際に研修の講師として研修も行っていました。また、マーケティングでは、セミナーイベントの企画・開催の統括等を行っていました。朝から晩まで仕事をしていることが面白かったし、担当していたお客様には、「4ヶ月後に戻って参りますので、引き続き、よろしくお願いします」とお休みの前に挨拶周りをしていました。
産休に入るにあたっては、使っていなかった有休がたくさんあったので、有休消化のお休みもかねて、少し早めのお休みに入りました。当初は、4ヶ月で職場復帰をしようと思っていたのですが、保育園が決まらなかったこともあり、結果的に1年半のお休みになった・・・という経緯です。
育休中に勉強をしようと考えた理由
普段から、仕事柄、本は良く読む方でしたが、選ぶ本はビジネス書(経営戦略、マーケティング戦略、人材育成、リーダーシップ等)が多かったように記憶しています。また、早朝から深夜まで、土日も仕事をしているような働き方でも全く苦ではなかったので、趣味や興味のあることについては、後回しになっていました。
それが、”産休”というお休みで、突然、自分だけの時間が取れたことで、「仕事には全く関係のない、純粋に興味のあることをやりたい!!」という気持ちが途端に強くなりました。
それに、初めての妊娠・出産でしたから、 気分転換と妊娠・出産への不安を解消するために、自然と仕事とは別のことに興味が移っていきました。
「資格を取ろう!試験勉強をしよう!」と意気込んだのではなく、なんとなく、「知りたいことを知ろう!」と思ったことがきっかけでした。
いつから、何をどんな風に勉強したか。
どうやって勉強時間を確保したか。
まずは、育休に入ってすぐに「興味があったけれど、やっていなかったこと」を書き出してみました。次に書き出したものの中から「これ、やってみたいな」と直感で感じたものから、資料や教材を取り寄せはじめました。
妊婦になってわかったことは、出産前の2ヶ月間は、体質の変化もあり、夜中にパッチリ目が覚めて眠れないことも多々、ありました。真夜中、他にやることもなく、どうせ眠れないのですから、そのような時間を勉強に充てました。
一番初めに取り組んだのは、「アロマテラピー検定」。実は、受験日が出産予定日の前日だったのですが、出産が前後するかもわからないなーと思って、受験する気満々で、申し込みをしていました。結果としては、予定日の1日前に出産となったので、受験は次の日程に延期になりましたけど(笑)
その後、出産した後の3ヶ月は、育児に集中し、勉強はお休みの期間でした。子育てのリズムがわかってきた頃から、自分の時間もまた、取れるようになり、通信教育を増やしました。
自宅での通信教育だけでなく、スクールに通わなくてはならない講座を選んだときは、母や夫に協力をしてもらいました。ただ、これも時期やタイミングをみて、GWを利用できる1週間の集中講義を選びました。家族が無理なく、協力してもらえるかどうかというのは重要でした。
実際に勉強し、資格を取得したものは下記の通りです。表記の金額は講座料金なので、自分で他に買ったテキスト代や受験料は含んでいません。
おまけですが、テキストや教材を購入したが、育休期間には、実際には勉強の着手をしなかったものもあります。学ぶタイミングではないなと思った時は、躊躇なく、手放す意志も必要だと思います。知りたい、学びたい!というタイミングでなければ、学習効率が悪いです。若干、教材費は無駄になりましたが、時間を無駄にしなかったのは賢明だと思っています。
・簿記検定3級・2級
・社会保険労務士
・フルーツベジタブルアドバイザー
・日本語教育能力検定
・フォト検定
・心理学検定
他・・・・・
育休中に勉強する大変さや悩み、課題はあるか
実際には、子どもが寝たときにしか勉強ができないので、時間が細切れになりがちです。また、資格取得の場合は、子どもを連れて行けないスクールが多かったので、通学は家族の協力が無いと難しいと実感しました。実際の試験の日も、子どもを見ていてくれる家族のサポートが必要です。
また、通学や独学は、一人での勉強となりますので、資格取得が目的の場合は、モチベーション維持をどうするか?という点もあると思います。
私の場合は、保育士やTOEICについては、同じ目的を持っている人たちが勉強の状況を共有するアプリを使い、互いに勉強したことに”イイネ”を押し合ったりすることで頑張れました。
育児をしながらの勉強は、「いつでも好きなときにできる」というのとは、まるで違うんだ・・・ということをとても実感し、試験には1回で合格しなければ!!という意識が非常に強くなりました。
勉強は、自分でするものですが、実際に外部に試験を受けにいかなければならない資格取得となると、家族の協力は必須でしたし、協力してもらえていることに、感謝の気持ちも高まって、ますますやる気になっていきました。
育休という期間を、自らを育む「育自」ととらえる人が最近増えているようだが、育休とはどういう期間だととらえているか
視野を広げたり、内省をしたり、本当に自分がやりたいことは何かを考え、自分自身を見つめ直す時期だと思います。子どもがいないときは、朝から晩まで仕事に没頭していましたが、育休は完全に、心も身体も一旦、離れることができます。
子どもと向き合い、命の大切さや、自分が生まれ育ってきたルーツについて考えたり、親への感謝の気持ちが生まれました。そして、子育てを通じて、社会問題への関心が高まりました。育休期間は、それまでとは異なり、地域に新たなコミュニティーができます。
例えば、働くママにとっては、保育園問題というのがどれほど真剣な問題なのか・・・ということも、当事者にならなければ、わからないことがたくさんありました。行政とのかかわりも同様で、社会福祉サービスについて、
あまりに意識が薄かったな・・・と気づくこともありました。政治の問題や、グローバル化を意識した子育てについても、かなり関心が高まりました。
それまで、まったく意識したことが無かったような分野について、もっともっと学びたいという意欲が高まり、復職後の仕事には、育休中に得た経験がたくさん活かせそうだと思うこともたくさんありました。
育休は、単に仕事のキャリアだけでなく、人生のキャリアを磨くのに、最高の時間だと思います。
復職後の希望、取得した資格をどう生かしたいと思っていたか
復職に向けての人事担当者との面談で、子育て系の資格を中心に取得したり、子どもがいる中でも学びを続けたり、どういう形でキャリアを描いていくのかについて考える機会がたくさんあったので、 ワーキングママ向けの人材育成プログラム等の新規事業などを立ち上げたいと提案しました。しかしながら、会社から提示された復職後の内容は、時短勤務の事務職。新規事業の立ち上げどころか、それまでやっていたポジションでもないと理解しました。当時は、社内に子どもがいる女性社員も少なく、今の時代とはちょっと違っていたのだと思いますね。
復帰後も、最前線でバリバリとやる気持ちに溢れていましたので、期待するものとのギャップにより、育児休暇期間の満了と共に、退職を決意。同時に、自分のイメージしていた働き方が明確になったので、キャリアチェンジをしました。
育児休暇中、小さな子どもがいながらも、同時にこれだけのことができるのだ!というチャレンジ精神は、自分の自信やキャリアチェンジの大きな転機だったと思います。
仕事以外の面では、働くことに復帰する少し前に、私が主催者として活動する月1回の親子コミュニティーを立ち上げました。育児休暇中に、いろいろな子育てサークルに参加させていただいたのですが、そのほとんどが、「平日開催」「ママ向け」「1歳以下の赤ちゃん対象」ということに疑問を持ったことと、育児休暇が終わってしまうと、せっかく出来た地域のコミュニティーとのつながりが無くなってしまうことへの懸念でした。
ですので、私が企画させていただいているコミュニティーでは「週末開催」「パパ歓迎」「兄弟参加OK」で、”遊びと学び”の両方の要素を取り入れたものを行っています。これらは、育児休暇での様々な経験が活かされていると思います。
世の中に無ければ、自ら作ればいい
そういう発想も、実体験の中から生まれて来ました。
取得した資格は、直接、仕事に結びつけるというよりも、日常の一部として活用できることが多いものだと捉えています。また、今の時代の流れの中で、「女性の起業」ということも珍しくなくなったと思います。
資格は持っているだけでは磨かれませし、資格自体は、学んだことの証明でしかないので、例えば先に記載した子育てコミュニティーのような無償の機会等を通して、資格を裏付ける実績を積み重ねていくことで、いずれは何らかの形での起業という選択肢も、自分のキャリアの中にできてくるのではないかと思います。
ここまでが、数年前の私の産休・育休の実体験です。
その後も、人生の流れの中で、関心のあることを学ぶべきタイミングで学び続けています。私は、人材育成のプロフェッショナルなので、その領域に関する学びが多めですが、資格を取ることは、全くゴールではありません。
※以下は、私が持っている資格の一部です。
それらが、自分の人生にどのように関連づいているのか。
もしくは、自らどのように関連づけていくのか。
さらに、それらを組み合わせたらどんな化学反応が生まれるか。
自分の幸せな人生は、自分でデザインしていく
そのために、日々、自分自身を心身ともにメンテナンスをし続けることと、様々な人とのつながり、社会とのつながりを同時に考えながら行動し続けることが大切です。
変化の時代の中、これから、ますます、自分自身が変化していくことを楽しんでいきます。これからも、日々、新しい企画をリリースしていきます。
「世の中に無ければ、自分で創ればいい」
私自身のライフミッションは「一人ひとりが、自分と社会のより良いハピネスを創造できる人を増やすこと」。具体的には、一人ひとりが、個性を活かして幸せな生き方・働き方・学び方、また、遊び方や、人を育てること、また、社会のつながりを作り、ビジネスを創造し、世界を幸せにつなぎ、次の世代の未来に引き継いでいくことを創造するきっかけを作っています。
それを表す言葉が”Happiness Catalyst(幸せの触媒)”。先生とも、講師とも、コンサルタントとも、コーチとも、カウンセラーとも、ファシリテーターとも違うけど、それらの様々な方法を組み合わせて”幸せに生きる人と社会を育てるスペシャリスト”。
”ハピネスカタリスト=幸せの促進係=幸せを語る人”という職業が、数年後には、”子どもがなりたい職業ランキング”にノミネートされる日がくるかも(笑)※catalystは"触媒"という意味の英語です。
皆さんは、これから”どんな仕事”を創造していきますか?
人生をより良いhappinessで満たしたい方に、届きますように!yoko
---Yoko's profile--------------------------------------------------
大学(理学部化学科)を卒業後、IT業界、イベント業界、ウエディング業界を経験。2006年に内閣府 東南アジア青年の船事業の日本代表に選出され人材育成と出会う。その後、人材育成コンサルティング企業にて、研修講師、マーケティング責任者、営業コンサルタントとして従事。担当企業は、スタートアップベンチャーから4万人超の大手企業まで多数。
CPCC取得後、プロコーチ、人材育成コンサルタント、研修講師として独立。コーチングセッションでは、学生から経営者まで20代から50代まで幅広いクライアントを持つ。また、2016年から幸福な国 北欧デンマークを研究し、スタディツアーを主宰。日本流の幸福な生き方・働き方・学び方を展開する研修やワークショップ等の活動も行う。
<保有資格 一部抜粋掲載>
・GCDF(米国CEE.Inc)
・キャリアコンサルタント(国家資格)
・CTIジャパン コーアクティブリーダーシッププログラム修了
・コーチング ACC(国際コーチ連盟認定)
・コーチング CPCC(米国CTI認定)
・アセスメント Hogan Assessment認定コーチ
・ポジティブ心理学プラクショナー(JPPI認定)
・上級心理カウンセラー(JADP認定)
・高等学校教諭一種免許状(理科)
・中学校教諭一種免許状(理科)
・保育士(国家資格)
他・・・
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