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【講演記録】第3回「10日間で作文を上手にする方法」(Part7:機械翻訳テスト結果)いぬのせなか座連続講座=言語表現を酷使する(ための)レイアウト

上演用テキストの機械翻訳

 googletranslate関数は、どうやら2015年には実装されていたようです。Googleスプレッドシートの任意のセルに自然文を入力し、そのセルを参照する関数を書くと、指定の言語から言語へ翻訳してくれるというもの。2019年4月12日にそれを知って、上演用テキストの全文で試してみました。日本語を英語に、またその英語を日本語に翻訳しています。
 産業翻訳の粗訳にはぎりぎり使えるかな、外国語の苦手なビジネスマンが、辞書を引く前に大意をつかむには便利かな、といった精度です。主語の省略や入り組んだ修飾、くだけた言い回し、独自の用語、前文を受けた応答なんかは苦手なよう。でも、追加費用なしで、ものの数分で仕上がるところがすごい。今後の(技術の)成長がたのしみです。

 この結果は、とりもなおさず、多国語に訳しやすい文とそうでない文の「ちがい」を体感するのに有益でしょう。そしてまた、「分かりやすい文章とはどういうものか」を考える格好の教材でもあります。機械に読みやすい文法で書くこと、その言語の初心者にも親切な語彙で書くこと、原義が損なわれにくいように書くこと。見かけはどれも全然ちがって、だけど根っこはほとんど変わらない試みだと気づかされます。ちなみに「いぬのせなか座」は「back seat of the dog」と出力されました。「This Time of the Year」みたいですね。


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第3回目の講座は、2019年2月2日(土)に三鷹の上演スペースSCOOLで行われました。講座の要約、上演用テキスト、書き起こされた対話、ス…

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