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『ジュゼッペ』


久しぶりに ジュゼッペ

君に会いたくなって

『トリツカレ男』を読んでみたんだ


君が“トリツカレ男”なんて

呼ばれているものだから

怖いものが大の苦手な私は

最初 タイトルを見て

本を買うのを ちょっと

ためらってしまったよね


でも 本を手に取り

すぐに それが誤解だとわかったんだ


あの時は 本当にごめんね


確かに君は 他の誰よりも

熱心すぎるくらい

いろいろなものに

興味が沸いたら飛びつき

途方もなくとりつかれちゃう

“トリツカレ男”だよね


だけど 誰よりも自由で

キラキラしている君


読むたびに 思わず

クスッと笑ってしまうような

君の言動が愉快で いつも

心癒されてしまうんだ


そんな君にも

心が一瞬で奪われる…イヤ

心が一瞬でとりつかれてしまう

出会いが訪れたよね


そう彼女…ペチカと


私は君ほど一途に

誰かを想えるような人に

出会ったことがない


確かに 一途に想い合う人達はいる…

けど 片一方だけが

叶うかわからないような想いを

相手に気付かれないように

押し付けないように

抱き続けるのって

なかなかできないことなんだ


見込みのない恋って 結局

心の底では自分のためだったり

相手に期待してだったり…

そして それもツラくなったら

気持ちをスパッと伝えて

終わらせてみたり

さっさと別の誰かを見つけて

必死に忘れようとしてみたり…

そうやって 楽な方

楽な方へと人って逃げたくなる


自分がそれ以上

傷つかないようにするために…


けど 君は違ったね


君は 大切な人の深いとこに

隠れている感情にすぐに気付き

余計なことは考えず

見返りも求めず

ただ その人の曇りのない

清々しい笑顔を取り戻すためだけに

自分の全てを費やしてでも

救おうとしていたよね


君の純粋なまでの優しさは

何度読んでも せつなく

胸を締め付ける…


せつなくて せつなくて

涙が出る…


でもね

どんなにせつなくても

私は 君の不器用な愛しかた

どうしようもなく好きなんだ


好きな人のまっさらな笑顔を

想い浮かべるだけで

幸せな気持ちになれる…


バカなことだってわかっているけど

そう思ってしまうんだから

仕方がないよね


ツラい…悲しい…そばにいてより

そこにいてくれるだけで

嬉しくって 温かくって

力をくれるって気持ちの方が

何倍も何倍も大きくなる…

そういう人に

出会えたことへの感謝で

心がいっぱいになるよね



私も君のような友達が欲しいな


君に会うと優しい気持ちになれるよ

ありがとう



それでは またね



ジュゼッペ




大好きだよ







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