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【執筆者おすすめDVD&Blu-ray 前編】Recommended Visuals for "Stay at Home" by Contributors.

※この記事は2020年8月号(147)に掲載したものです

8月号のintoxicate ではご執筆いただいた皆様の近況&プロフィールと、
“ステイホーム”におススメのDVD & Blu-ray を選んでいただきました。
高画質4K版や、ご家族で楽しめるものから、レアものまでいろいろあります。年末年始のおうち時間にも、こちらを参考にしてみてくださいね。

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【青澤隆明 Aosawa Takaakira (音楽評論)】
書いているのは音楽のことなど。考えることはいろいろ。ようやく梅雨晴れ、月見しながら眠ったり。苦手な夏に怯みつつ、待ち侘びたサイクルロードレースにわくわく。ときどきの音楽日記はhttps://medicitv.jp/にて。主な著書に『現代のピアニスト30―アリアと変奏』(ちくま新書)、ヴァレリー・アファナシエフとの『ピアニストは語る』(講談社現代新書)。最新刊は『ピアニストを生きる―清水和音の思想』(音楽之友社/2020年12月中旬発売)。

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『パターソン』〈BD〉
監督:ジム・ジャームッシュ 
出演:アダム・ドライヴァー/ゴルシフテ・ファラハニ 他
[VAP VPXU-71581] 


【五十嵐正 Tadd Igarashi(音楽評論家/翻訳家)】
2月に訳書『ジェフ・トゥイーディー自伝 / さあ、行こう。ウィルコと音楽の魔法を探しに』が出版された後、コロナ問題が深刻化。感染リスクの高い高齢の親と同居のため身を潜める日々が続く。字幕監修した映画『カセットテープ・ダイアリーズ』も7月に劇場公開されたが、公開に合わせてのスプリングスティーン・イヴェントができず、残念だった。自粛隔離の日々は、同じ毎日を繰り返す、この映画のよう。90年代の名作。

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© 1993 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

『恋はデジャ・ブ Groundhog Day』〈4K ULTRA HD Blu-ray〉
監督・脚本:ハロルド・ライミス
出演:ビル・マーレイ
[ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント UHB-14594] 


【伊熊よし子 Ikuma Yoshiko(音楽ジャーナリスト/音楽評論家)】
アテネのヘロディス・アッティコス音楽堂はアクロポリスの麓に位置する野外音楽堂。15年以上前にここで音楽を聴き、音響のすばらしさに感銘を受けた。作夏、5000人の聴衆の前でチェロ1台の孤高の音楽「バッハ:無伴奏チェロ組曲」全曲を披露するヨーヨー・マは、実に幸せな表情をしている。その映像から聴き手も古代へと飛翔し、至福の時を味わう。

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『J.S. バッハ: 無伴奏チェロ組曲(全曲)』〈BD〉
ヨーヨー・マ(vc)
[C Major/キングインターナショナル KKC9556]


【池田卓夫 Ikeda Takuo(音楽ジャーナリスト@いけたく本舗®︎)】
独立まもなく2年。もと経済記者とは思えないほど、無駄遣いが多い。新型コロナウイルス禍で在宅時間が増え、自炊の食材や器具に凝ってはエンゲル係数を上げる。感染対策に気をつけながらも水泳を再開した。クロールと平泳を交互に合計30分間、ゆっくり続ける。頭の中では毎回、違う音楽が鳴る。終われば旨い酒が待っている。冷やしたロゼワインは最高!〈おかず〉は国内盤ライナーノートを書いたマルティン・シュタットフェルトの『マイ・ベートーヴェン』。こちらの清涼感も抜群だ。

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『いいね!光源氏くん』〈DVD〉
原作:えすとえむ( 『いいね!光源氏くん』) 
音楽:小畑貴裕 
出演:千葉雄大/伊藤沙莉他
[NHKエンタープライズ NSDS-24553]


【大西穣 Onishi Joe(音楽ライター/音楽家)】
家のアップライトピアノをヴェルクマイスターⅢで調律しすっきり。サウンドブレイキングはレスポールやビートルズの歴史的なレコーディング話のみならず、レディオヘッドから比較的最近のジャスティン・ヴァーノンまで出てくるので繰り返し視聴。テープで切り貼りしてみたい。。

※ジャケットなし

『サウンドブレイキング 』〈DVD〉
v.a.
[WOWOW Entertainment IEBW-10001]


【片桐卓也 Katagiri Takuya(音楽ライター)】
1956年福島県福島市生まれ。小学校から高校までずっと合唱部。世代的にフォーク・ブームのお尻で、中高時代には「古井戸」のコピー・デュオをやり、ライヴ経験もあり。洋楽ではプログレ系が好きだった。1984 年にマレイ・ペライアをルツェルン音楽祭で聴いて、クラシック音楽に開眼(爆)。90 年代からクラシック音楽のライターとして活動中。空いたコンサートホールはけっこう好きだ。

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『LIVE IN TOKYO』〈BD〉
ジョアン・ジルベルト(g)
[SPACE SHOWER MUSIC PEXF-3243] 


【北中理咲 Kitanaka Lisa(ライター)】
朝昼晩家ごはんの日々。梅を干し、野草を摘み、酵素をつくり、パンを焼く。近所に暮す親には自転車で食事を届ける。出汁をひき、青菜を刻むたびに思い出すのは料理の大先生の言葉。取材して原稿を書いて推敲でしぼられ、三日間鎌倉通い。食の話は、いにしえの疫病退散と戦争反対のいのちの講義だった。おすすめ映像は、ドキュメンタリー映画『天のしずく 辰巳芳子“いのちのスープ”』。

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『天のしずく 辰巳芳子 "いのちのスープ"』〈BD〉
監督・脚本:河邑厚徳
音楽:吉田潔 出演:辰巳芳子
[NHKエンタープライズ NSBS-19338] 


【栗本斉 Kurimoto Hitoshi(旅と音楽のライター/選曲家)】
「旅」と「音楽」を軸に、音楽専門誌から一般誌までの編集と執筆、ラジオや機内放送の構成や選曲、トークイヴェント、CDやライヴの企画などを行う。得意分野はラテンやワールドミュージックから和モノまで幅広い。 著書に『アルゼンチン音楽手帖』『ブエノスアイレス 雑貨と文化の旅手帖』『Light Mellow和モノSpecial』(共著)『喫茶ロック』(共著)など。現在は沖縄在住。

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©️Societe Nouvelle de Cinematographie (SNC)-Paris 1967 

『冒険者たち』〈BD〉
監督:ロベール・アンリコ
音楽:フランソワ・ド・ルーベ 
出演:アラン・ドロン 他
[ショウゲート ASBD-1032] 


【桑原シロー Kuwahara Shiro(音楽ライター)】
三多摩地区在住の音楽ライター。日本のディープサウス・熊野在住のギタリストのマネージャー業もときどき。夏後半は酷暑が続きそうだが、涼しさを味わうならば、山本迪夫監督の〈血を吸う〉3部作にかぎる。というわけでこのお盆もお団子をほおばりながら岸田森のダンディな吸血鬼を堪能することにしよう。それにしても彼のお顔を眺めていると、無性にタバコが恋しくなるんだよね。

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『血を吸う薔薇<東宝DVD名作セレクション>』〈DVD〉
監督:山本迪夫 
出演:黒沢年雄/望月真理子/田中邦衛/岸田森
[東宝 TDV-25257D]


【小沼純一 Konuma Jun'ichi(音楽・文芸批評家/早稲田大学教授)】
ビートルズの映画、といっていいかどうかわからないけど、『イエローサブマリン』、どうですかね。何をいまさら、ですかね。とはいえ、ビートルズのソングはわかってても、それ以外のところ、ジョージ・マーティンのスコア、聴きなおすると、うーん、とうなるところ多いです。ちょっと引いたところでのG.M.がいてこそ、ビートルズがくっきりとみえてくる。ちがうかな?

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『イエローサブマリン』〈DVD〉
監督:ジェフリー・ヒューズ/ジョージ・ダニング 
声の出演:ジョン・クライヴ
[UNIVERSAL MUSIC TOBW-3391]


【小室敬幸 Komuro Takayuki(音楽ライター)】
クラシック、ジャズ、映画音楽を取り扱う音楽ライター。雑誌やWEBメディアの他、Jazz The New Chapter Vol. 5&6等のムックにも寄稿。執筆の他には大学で教えつつ、ラジオでもお喋り。最近の楽しみは、昨年生まれた第一子に絵本の読み聞かせをすること。有り難いことに共著×1、単著×3の企画が同時進行中。おススメは、最近仕事のために全話見返して、20 代の時より感動したあのアニメ。

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©️サンライズ 

『COWBOY BEBOP Blu-ray BOX』〈DVD〉
監督:渡辺信一郎 
音楽:菅野よう子 
声の出演:山寺宏一 他
[バンダイナムコアーツ BCXA-0603]


【坂本信 Sakamoto Akira(翻訳家/ライター/ベーシスト)】
札幌市出身。翻訳家、通訳としてレコード会社や音楽出版社、楽器メーカーの資料翻訳、数百人のアーティストの取材や通訳を行う。また、ベーシストとしては高崎晃や伊東たけし、マイク・オーランドなどと共演。主な訳書は『Beatles Gear』(リットーミュージック)や『レッド・スペシャル・メカニズム』(DU BOOKS)など。参加アルバムは高崎晃『氣』および『輪』、al.ni.co『セイレン』など。

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『マルタ・アルゲリッチの音楽夜話』〈DVD〉
マルタ・アルゲリッチ/ネルソン・フレイレ(p)アンドレ・プレヴィン
(指揮)ロンドン響 他
[King INternational KKC-9008]


【佐藤英輔 Sato Eisuke(物書き)】
久しぶりのライヴ評原稿依頼がきたり、間引きパーティでアナログを回したり。少しづつ戻ってきているような気がしたりは、全くない。不埒なフリする余裕を持ちたいでーす。BML運動が力をおびる中、ジョン・ウォーターズ監督のオリジナル版『Hairspray』(1988年)をやっと見た。デボラ・ハリーも出てた。ひきこもり中ゆえにできたかな。近く公開される『ランブル』は超お勧めの音楽映画だ。

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©️1988 New Line Productions, Inc. 

『ヘアスプレー』〈DVD〉
監督・脚本・出演:ジョン・ウォーターズ
出演:リッキー・レイク他
[ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 1000702292] 


【尻流複写二(シリル・コピーニ、Cyril Coppin)(落語パフォーマー)】
在日23年のフランス人落語パフォーマー。今月はカナダ最大ジャパンフェス『オタクソン』(モントリオール)、そしてジャパンストリートフードを中心するフェス『ヤタイ』(モントリオール)オンライン開催にも出演決定。最近のおすすめ商品は最近TVで復活した、半沢さんの前シーズンDVDボックスです。

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©️TBS 

『半沢直樹 -ディレクターズカット版- DVD-BOX』〈DVD〉
原作:池井戸潤 音楽:服部隆之
出演:堺雅人/上戸彩/及川光博 他
[TBS TCED-2030] 


【末次安里 Suetsugu Anri(著述家/編集者)】
HD容量を空ける為、TVの録画リストを閲覧しては「削除」対象を探す日々。コロナ禍前/自粛期間後も変わらない慣習ではあるが…全13話をイッキ見後“BOX買い!”を即断して躊躇なく消せたのが『警視-K』(勝新太郎、監督・脚本・主演の秀作刑事ドラマ)。一方、3枚組のBlu-ray/CD版が会員&期間限定の受注商品ゆえ一向に削除できずに複数回鑑賞しているのが『BABYMETAL AWAKENS-THE SUN ALSO RISES-』だ。そんな御年、66歳。

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『警視-K DVD-BOX』〈DVD〉
監督・脚本・出演:勝新太郎
出演:奥村真粧美/川谷拓三/北見治一
[ピカンテサーカス TCED-2296] 


【坪口昌恭 Tzboguchi Masayasu(音楽家)】
主宰する東京ザヴィヌルバッハ・リユニオンのライヴ盤『20th Anniversary Live』好評発売中!Ortance の活動(1st アルバム『ESCARGOT』Vinyl も出てます)にも乞うご期待!Youtubeチャンネル、bandcamp随時更新中。自粛生活中に見た映画では小津安二郎の作品が鮮烈でしたね。同じ作品かと見まがうくらいの構図、配役、ストーリーのこだわり、昭和の日本人のエキゾチックさ。

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©️1958/2013 松竹株式会社 

『小津安二郎生誕110年・ニューデジタルリマスター 彼岸花』〈BD〉
監督・脚本:小津安二郎
出演:佐分利信 他
[松竹 SHBR-0201] 


【常盤武彦 Tokiwa Takehiko(写真家/音楽ライター)】
緊急事態宣言も終わりましたが、再び感染拡大でまた半引きこもり生活に逆戻りです。毎年8月の後半から半月ほどは渡米して、夏の終わりのニューヨーク、そしてデトロイト・ジャズ・フェスティヴァルの撮影で、一年分のネタを仕込んでいたのですが、今年は、それも叶いません。マリア・シュナイダーさんのリモート・インタヴューで、久々にアーティストの生の声に触れられて感激しました。

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『はじまりのうた BEGIN AGAIN』〈DVD〉
監督・脚本:ジョン・カーニー 
音楽:グレッグ・アレクサンダー
出演:キーラ・ナイトレイ 他
[ポニーキャニオン PCBP-53407]


【土佐有明 Tosa Ariake(ライター)】
明治大学文学部卒業後、なんとなく雑誌に執筆するように。現在は音楽ライターをしながら書評を量産。今年上半期に120本を読破。その中でも金原ひとみ『パリの砂漠、東京の蜃気楼』が光っていた。上半期のジャズ系アルバム30枚をセレクト、レビューしたので、「ARBAN 土佐有明」で検索して頂けると嬉しいです。いつか綿矢りさにインタヴューしたい。お薦めのDVDは若松孝二監督の『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』です。

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©️2007 若松プロダクション 

『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』Blu-ray
監督・脚本:若松孝二 
音楽:ジム・オルーク 
出演:坂井真紀他
[アミューズソフト ASBD-1066] 


【豊嶋淳志 Toyoshima Atsushi(ライター/jazz Probe)】
トランペット奏者として活動後、北欧ジャズが盛り上がる前よりその造詣を深める。現地にてミュージシャンや音楽関係者と親交を築き、常に踏み込んだ取材をモットーとしている。また文化的背景を踏まえたリアルで鮮度の高いレポートが持ち味で、ジャズ誌に多数寄稿。久々にジャズ映画でも観返してみようと思い、いろいろな発見があったのが、デクスター・ゴードン主演の『ラウンド・ミッドナイト』。

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© 1986 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

『ラウンド・ミッドナイト』
監督・脚本:ベルトラン・タヴェルニエ
音楽:ハービー・ハンコック
出演:デクスター・ゴードン 他
[Warner Home Video WTB-11603]


後編はこちら

*掲載誌紹介

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intoxicate 147 2020.8.20発行
【目次】
https://tower.jp/mag/intoxicate/2020/148
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https://tower.jp/item/5086197/intoxicate-2020%E5%B9%B48%E6%9C%88%E5%8F%B7%EF%BC%9C%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E6%8F%90%E4%BE%9B-(%E9%99%90%E5%AE%9A100%E5%86%8A)%EF%BC%9E


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