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カレー屋が増えた理由が分かった! 〜『カレー移民の謎』〜【夏休み新書チャレンジ21】

夏休み新書チャレンジ16日目は、つい最近書店で目に付いた『カレー移民の謎』です。

おりしも今日、久しぶりに生まれ育った福岡をうろうろしてきてランチをインドカレーのお店で食べてきたところなのです。

福岡・天神にあるスラージの日替わりランチ

本の表紙にもありますが、インドカレーのお店といえばカレーにサラダ、ナンが定番。それに今日はラッシーを追加で付けましたが、ドリンクなしなら980円でした。1000円以下です。お得価格ですよね?

この店は私も独身時代から知っているところなので、おそらく最低でも20年以上はやってるはず。こういう店もある一方で、近ごろは新しくできるお店もあちこちに見るようになりました。いえ、福岡とかある程度大きな都市なら分かるんです。でも今私が住んでいる大分の田舎町にまで進出しているのを見て、「あれれ?」と思っていたところだったのです。

この本を見てその謎が解けました。サブタイトルにもある「インネパ」の進出だったのですね。

インドカレーの店といっても実際はインド人よりもネパール人の方が断然多いのだそうです。日本でも老舗といわれる店で働いていたコックが独立して、そしてまたそこからコックが独立して……という形でねずみ算式(インネパ式?」に増殖していった模様。

またその急激な増殖の背景には日本政府の外国人受け入れ方針も大きくかかわっている、とのこと。技能で就労ビザを取った人達が次に経営でビザを取り、店を展開しているという事情があったようです。だけどその裏には暗い部分もずいぶんあるようなので、「カレー大好き!」とだけ呑気に言ってられないな、と思いました。

日本は「公式には」移民を受け入れていません。といってもニュースで報道される通り、技能実習生や留学受け入れ倍増計画などによる留学ビザからの不法滞在など、日本の人口減から来る労働力不足とかかわる深刻な問題が隠れています。

これは本業の関わりで耳にしたことですが、ネパールという国はとにかく国外での出稼ぎをふつうにする社会だそうです。隣の大国インドはもちろん、ドバイなど中東で肉体労働に従事したりしている方もたくさんいるそうです。その出稼ぎのひとつがインドのカレー店で修行してコックの経験を積むことであり、インドでスカウトされて日本に来たネパール人コックはかなりの数がいるようです。

いろいろ学ばせてもらった本でした。新書って、こんな風にトレンディな話題の内容が分かるところがいいですよね。

昨日のチャレンジはコチラ↓↓↓

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