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2024夏休み新書チャレンジ

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2024年の夏休み3週間21日間で毎日新書を読んでアップする企画です。
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#集英社新書

理系的創作論 〜『小説家という職業』〜 【新書チャレンジ2】

夏休み新書チャレンジ2日目は、 小説家森博嗣氏による創作論『小説家という職業』です。2010年に出た本なので今から10年以上前ですが、本質をついているせいか内容が古びた感じはしません。 もともと著者は大学の工学部で研究をしていた人です。それがひょんなことから「これがミステリィというものだ」というのを娘さんに読ませてやるために小説を書き始めた、というのは知っていました。だって、デビュー作『すべてがFになる』からファンですからね。なんせ書店にサイン会まで出かけたのは後にも先に

カレー屋が増えた理由が分かった! 〜『カレー移民の謎』〜【夏休み新書チャレンジ21】

夏休み新書チャレンジ16日目は、つい最近書店で目に付いた『カレー移民の謎』です。 おりしも今日、久しぶりに生まれ育った福岡をうろうろしてきてランチをインドカレーのお店で食べてきたところなのです。 本の表紙にもありますが、インドカレーのお店といえばカレーにサラダ、ナンが定番。それに今日はラッシーを追加で付けましたが、ドリンクなしなら980円でした。1000円以下です。お得価格ですよね? この店は私も独身時代から知っているところなので、おそらく最低でも20年以上はやってるは

働くことと本を読むこと 〜『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』〜 【夏休み新書チャレンジ24】

今日のチャレンジは、三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』です。出版されたのが4月、その後書店で在庫が見当たらないほど売れた本です。YouTubeでのレビューやいろいろな反響が大きかったようですね。私も最初はSNSで知りました。 それだけ、今の日本では「本読みたいけど、読まれへん!」と思っている人が多いのでしょう。 タイトルにある通り、「働く=労働」と「本を読む=読書」の関係について、明治の時代から掘り下げて考察しています。さらにそもそも本の大衆への普及と