面接の一助になれば(4) ~優秀だからといって絶対に内定はもらえない~

1.採用する側の都合で合否は決められる

巻頭で触れたが、就職活動で落ちたとしても受かったとしても、たまたまなのだ。受かっていたら自分が実力があったと思っていいし、もし落ちたとしても、自分の人格や人間性、能力を否定されたわけではなく、たまたまその会社、面接した人と自分の波長が合わなかっただけである…と軽い気持ちで受け止めて欲しい。
それは、ふつう考えたら本人の優秀さが評価されて合否に影響すると思いがちだか、決してそれだけではないのだ。
どうしてか…。それには以下のような理由や背景や事情がある。


優秀だからといって絶対に内定はもらえない
 
この子は今日一番優秀だからぜひ採用したい…と思っている受験者がいたとする。が、その優秀だと思われる学生は、これだけ優秀なら多分他の会社からも内定もらうだろう。そもそもうちの会社を受けたのも、滑り止めとか本命のための準備で…というような気持ちかもしれない。(そうじゃなきゃ、こんな優秀な子は受験しないだろう)。そうなるとうちより有名で待遇もよく福利厚生もいいようなら、絶対にそっちに行くだろう…と思うとあきらめざるを得ない。まさに中小零細の悲哀である。

そもそも学生も何を基準に会社を選んでいるか…。
そもそも選ぶ基準があっても本当の実情などはわかり様が無く、基本イメージとか友人や親などの感想とかでしか選べない。そうなるとやはり有名企業とあまり名の知れていない中小零細では、どうしても大手を選んでしまいがちであろう。

わからないという気持ちと同時に、やはり周りから「おっ」と思われる会社がいいと思ってしまうのは、仕方あるまい。
どうせ入社するなら、名前も知れてテレビCMなどもバンバンやってて、自分の親兄弟、親戚、同級生、友人などから、「えっ、あのテレビコマーシャルしてるあの会社ですか??」と言われたいのだ。ただしその有名な企業が本当にいい企業かどうかは、入ってみないとわからないが…

いい子から順に5名とったら全員が内定辞退して別の会社に行ってしまって、今年度の採用が出来なかった…とか再度募集を一からやり直したら、もういい学生に巡り合えなかった…などの話はよく聞く。

「絶対にうちに来てくれよ」と約束したのに内定辞退してしまう学生が後を絶たないが、学生にこの部分での情やモラルを期待するのは酷。学生も人生をかけた真剣勝負なわけで、少しでも自分の志望する条件に近い会社を目指すのだ。ありとあらゆる理由を考えて辞退する(笑)。一生の問題なのだ。結果後で色々考える学生も出ると思うが、それはそれで自分で決めたことなので後悔してはいけない。

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