サブスクリプション統合プラットフォーム:ビープラッツ。急拡大を見せるサブスクリプションビジネスの中で、ビジネスの黒子となるサービスの詳細を掘り下げる回。
見出し画像

サブスクリプション統合プラットフォーム:ビープラッツ。急拡大を見せるサブスクリプションビジネスの中で、ビジネスの黒子となるサービスの詳細を掘り下げる回。

爆発的に伸びているSaaS市場の中で、上場企業の決算を見ながら、ビジネスの勉強と個人的な見解を約7000字程度で記載していきます。皆様のSaaS企業の情報収集の1つとなれば幸いです。
※株価の推移や状況は入っていません。SaaS企業の情報収集の1つとしてご活用ください。
※本記事の掲載資料は全て記載企業のIR資料より抜粋をしております。

画像1

「サブスクリプション」「サブス」と世の中にも言葉が浸透し始めているサブスクリプション。今日取り上げます、ビープラッツはサブスクリプション統合プラットフォームを提供している会社です。

サブスクリプション統合プラットフォーム??

この記事を読んでいる方も、なにそれ?という方も多いかと思います。私もそうでした。私が勉強したビープラッツの提供価値、ビジネス、これからどうなるか、をまとめていきます。サブスクリプションやビープラッツを正しく理解して、時代の流れを理解していきましょう。

ビープラッツのIRレポートはこちらから

①企業ビジョン:サブスクリプションを正しく理解をするために、企業ビジョンが分かりやすかった。まずは、企業ビジョンからビープラッツの目指す方向性とサブスクリプションの価値を理解していきます。

まずは、企業ビジョンが分かりやすかったので、抜粋します。

表層的な理解はサブスクリプションの価値を見誤る
ビジネスの世界で「サブスクリプション」という言葉がもてはやされています。しかし、サブスクリプションの持つ可能性がちゃんと理解されているとは言いがたい状況です。例えば、多くのメディアは「料金の支払い方」のみに注目し、「コーヒー飲み放題」や「音楽聴き放題」などのサービスを取り上げ、定額課金や従量課金こそがサブスクリプションであるかのように伝えています。もちろん、この捉え方は間違いではありません。しかし、それだけだとあまりにも表層的な理解で、サブスクリプションの価値を見誤ってしまいます。サブスクリプションの語義範囲は非常に広く、「顧客との継続的な関係」が担保されていれば全部サブスクリプションです。「決済」や「会員制」、「eコマース」といった言葉と同等の語義範囲を持っているといって過言ではありません。したがって、さまざまな業種・業態、商材、地域といったジャンルごとに最適化されたサブスクリプションがあって然るべきですが、現時点ではそういう動きにはなっていません。

サブスクリプションというと、「定額課金で〇〇し放題」みたいな感じのが頭に浮かびやすいかと思いますが、まずはその理解に提言をしています。
重要なのは、そのサービスが「顧客との継続的な関係が担保されているか」がサブスクリプションとしては重要な内容になるようです。
売り切って終わりではなくて、継続的に価値を提供するために、定額でサービスを提供する方式になったいうのが、順序的には正しい理解ですかね。

更に抜粋をしていきます。

ビジネスモデル転換や新たな価値創造を支える「基盤」
サブスクリプションの本質は、顧客との継続的な関係を基盤としたビジネスを展開していくことにあります。その広い概念の中で、サブスクリプションは時代とともにどんな進化を遂げているのでしょうか。第1世代のサブスクリプションは、対面による顧客とのつながりを担保したモノやサービスの販売で、保険の契約などもこれに該当します。第2世代のサブスクリクションは、オンラインストアやマイページなどインターネットを活用したタッチポイントで顧客とのつながりを担保するものです。そして第3世代のサブスクリプションは、第2世代のサブスクリプションを包括しつつ新しいデジタル・テクノロジーを融合し、サプライチェーンやマーケットプレイス、エコシステムといった、より広範な顧客や取引先とのつながりのもとでビジネスモデルの転換を図り、かつてない付加価値(=収益)を生み出していきます。ビープラッツは、こうした進化するサブスクリプションを捉え、「つながる(契約)×つながる(従量)×つながる(取引)」の3つの要素を通じて新しいサービスビジネスを実現していくためのプラットフォーム「Bplats®」を提供しています。Bplats®は、ビジネスモデル転換や新たな価値創造を支える「基盤」です。様々な「つながる」に対応できる柔軟さが特長です。例えば、月額・年額・売り切り・従量課金などの複雑な料金体系、多様な契約期間やルールのもとで運用されるサブスクリプションサービスを顧客とつなげるためのWebフロントを、自社で開発するのは非常に困難な作業でした。この課題に対してBplats®は、スマートフォンやPCに対応したマイページ機能やマーケットプレイス機能を標準で提供しています。これにより顧客は当然のこと、その先にいる仕入先までつなげることが可能。サブスクリプションの取引や契約を複数の相手とつないでいく新たな「共創取引モデル」を実現することができます。

ここで、自社が提供する価値について触れています。サブスクリプションモデルが提供できることで、事業者からすると何がいいかと考えたときに、顧客との継続的な関係というのは非常に重要なポイントです。顧客との接点を持つことで、自社製品やサービスへのフィードバックに活かすことが出来るので、ニーズに合致した製品やサービスに昇華出来ることで、サービス利用拡大にもつながると考えます。
BtoBの世界だと、「顧客との継続的な関係で製品フィードバックをもらい改善につなげる」というのはフロントの営業が担っていると思いますが、フリーミアムモデルに代表されるように、BtoBの世界でもWebを通じた製品利用も増えているので、オフラインの対面による関係構築とオンラインでのサブスクリプションモデルを通じた顧客との対話は非常に重要ですね。

ビジョンのまとめを抜粋します。

日本企業の強みを生かしたビジネス革命を後押し
サブスクリプションによるビジネスモデル転換や新たな価値創出を目指すうえでは、海外の先進企業の成功例をただ真似るのではなく、自分たちの製品や商材を介して、「どういった新しいサービスやソリューションを提供できるのか」「それは顧客のニーズに合致しているものなのか」「経済合理性はあるのか」といったことを熟慮する必要があります。それによってこそ、サブスクリプションの可能性が広がっていきます。それはある意味で、日本企業が長い歴史の中で培ってきた強みを再検証することに近いのかもしれません。日本企業の強みは、ともすればグローバル・スタンダードが尊重される時代の中で「ガラパゴス」と否定されることも少なくありませんが、日本企業ならではの特性や個性が頑として存在している以上、それを無視したサブスクリプションはありえないはずです。日本企業が持っている根幹的な強みとは、製品や商材を提供する顧客の声に応え続けてきた歴史にあります。例えば工作機械メーカーに注目すると、同じ機種を延々と作り続けてきたわけではなく、かつてはテレビやラジカセの製造ラインに適した装置を提供していたのが、現在はスマホの製造ラインに最適化された産業ロボットを提供しているといったように、時代とともに主力製品を大きく変遷させています。工作機械メーカーと顧客が連綿とつながってきたからこそ、それが可能でした。一方で、そのビジネスが製品を販売するところで終わっているとすれば、あまりにも惜しいと言わざるを得えません。「モノ」の売り切りを中心とした旧態依然としたビジネスモデルから、顧客に新たな価値を提供して継続的に対価を得る「コト」を中心としたビジネスへの転換が必要です。まさにそのカギを握っているのがサブスクリプションであり、ビープラッツは新たなステージに向かおうとする日本企業の取り組みを後押ししていきます。

まとめの文章がとても印象的。特に、下記のワードにこの会社への期待感がめちゃくちゃ上がりました。

「モノ」の売り切りを中心とした旧態依然としたビジネスモデルから、顧客に新たな価値を提供して継続的に対価を得る「コト」を中心としたビジネスへの転換が必要。まさにそのカギを握っているのがサブスクリプションであり、ビープラッツは新たなステージに向かおうとする日本企業の取り組みを後押ししていきます。

SaaSを中心に海外でも伸びている会社のビジネスはサブスクリプション化していますので、売り切りからの脱却はこれからの日本市場でも重要なメッセージになります。もちろん、サブスクリプションのビジネスモデルとして、ソフトウェアが一番に適していて、SaaSがまずは突出しているとは思いますので、自社が提供する価値を棚卸して、顧客のニーズを理解しにいくことが第一歩になると感じました。

ということで、まずは、企業ビジョンについて確認してみました。企業ビジョンだけでも、サブスクリプションってなに?やビープラッツの目指す方向性が理解できたのではないでしょうか。

②機能紹介:「ビジョンは分かったけど、何を提供しているの?」ビジョンを実現するための、サービスやビジネスモデルを見ていきます。

まず、大前提として、「ビープラッツを導入したからサブスクリプションのビジネスモデルが成功する」わけではありません。あくまでも、管理面から、顧客とのタッチポイントをワンストップで作れるというサービスプラットフォームです。ですから、まずは下記のような内容を自社で考え抜くことが最初のステップではないかと思います。

1:自社の提供できる価値は何か?
2:サブスクリプションとして提供して、顧客のメリットは?
3:継続して価値をアップデートできる価値か?

私が仮にサブスクリプションのビジネスモデルを考える際には、まずはこれを考え抜くなと思いました。継続して顧客に価値を提供するのがサブスクリプションのビジネスモデルですから、ちゃんとここを自社で考え抜くことで、そもそもサブスクリプションでいいのか?であったり、じゃあその価値を提供するには自社で作れる?サービス利用する?となると思います。

で、そこが出来ている前提で、ビープラッツのモデルを見ていきます。
ビープラッツのサービスを利用するのは、当たり前ですが、システムの作成が目的ではなく、サブスクリプションで価値を提供する場合です。

ビープラッツを使わずに始めるとすると、自社で管理機能やら、マーケットプレイスやら、マイページを作って、更に保守メンテナンスやって、ブラウザのバージョンが上がったら、バージョンへのアップデートやってと構想から運用まですべて自社でやる必要が出てきます。もちろん、その自社システムを開発後に他社に売るようにするのも手ですが、あくまでも自社で提供出来る価値をサブスクリプションでやるのが目的ですから、ビープラッツを使った方が、マーケットへの参入スピードという点でいいのは一目瞭然です。

画像2

Bplats Platform Editionというサービスを提供しており、大きく3つサービスを展開しています。

1:Subscription console(効率化のための管理機能)
2:Subscription marketplace(マネタイズのためのマーケットプレイス)
3:Subscription mypage(顧客とのタッチポイント)

1:Subscription console(効率化のための管理機能)
主にサブスクリプションビジネスの管理に重点を置いた機能になります。単にサブスクリプションビジネスといえども、顧客情報、契約情報、商品管理、請求管理などビジネスを回す上で、売り切りモデルとは違い管理する点が非常に多くなります。また、ビジネスをスケールさせるために、人の手を介さずに、インターネットでのサービスを展開すると、自動的に更新の管理や顧客情報の管理をする必要が出てきます。それを出来るプラットフォームを提供しているというのが、ビープラッツの1つ目の特徴です。

2:Subscription marketplace(マネタイズのためのマーケットプレイス)
面白いなーと思ったのが、このマーケットプレイスです。管理するためのプラットフォームは何となくイメージつくので、そこで売上が立つのは分かりますが、マーケットプレイス機能を提供しているのが面白い。Consoleで管理もしつつ、顧客とのタッチポイントや自社サービスのみを掲載して、売上を稼いでいく。自社ブランドサイトとして、公開ができるため、大手ECサイトとの連携と比較しても、オリジナル感がでていいですね。

3:Subscription mypage(顧客とのタッチポイント)
ここもまた、面白い機能。BtoCサービスなら一般的なMypageですが、BtoBのサブスクリプションでもmypageがあることで、契約内容を確認して、利用料金の確認が出来ます。ここで、タッチポイントを増やし、お客様の手によって、サービス拡充による売上増というのもなくはないのかなと感じました。

自社の提供価値を定めて、どのようにサブスクリプションで継続的に価値提供価値を出来るかプランし、最速で実行に移すためにビープラッツを利用する。というのが、ビープラッツ導入のステップなのかなと。

③ビジネスモデル:Consoleで着実に。Marketplaceでビッグウェーブを。Marketplaceでの従量課金がどれくらい伸びるかで、大きく変わる売上をどうするか。とはいえ、まずは契約社数の拡充が最大のポイント。

画像3

売上拡大イメージから、Consoleがベースの固定売上で、Marketeplaceの実績で従量課金と上記のイメージから読み解きましたが、カギになるのはMarketplaceの売上が各顧客の中でどれだけ伸びるかで、ビープラッツの売上も大きく左右されると感じました。
となると、ポイントは下記かなと思いました。

各顧客が魅力的なサブスクリプションをビープラッツのプラットフォーム上で提供しているか。

そもそもの提供している価値が高くなければ、Marketplace上で売れない→従量課金も上がらないという結果に陥ると思いますので、まずは良いサブスクリプションサービスを提供してもらう必要があります。加えて、Marketplaceへの集客力も重要なポイントではないですかね。
ここはビープラッツでマネタイズできそうなところ。オウンドメディアなどへの掲載費用などの広告収入も1つのプランとして出てくると顧客としてもメリットありそうですし、ブランド力に劣る会社でも入り込んでいけそうな気がします。

とはいえ、2020年3月期の決算では113社の利用社数とのことで、まずは利用社数を広めて、ストック収入を獲得しながら、サブスクリプションの波を大きくすることが先決ですね。サブスクリプションを始める企業が増えれば、ビープラッツの価値提供機会も必然的に増えますので、利用社数を重要KPIとして見ていきたいと思います。

画像4

④展望:コンサルティング系パートナとの連携強化がサブスクリプションの波を作る?もしくは、自社でコンサルティング部隊を作る?いずれにせよ、サブスクリプションの波を自分たちで作っていくかで勝負が左右される。

ここまでで、サブスクリプションとは?やビープラッツのサービス、提供価値について学んできましたが、繰り返しになりますが、重要なのはこれだよなぁと感じましたので、再度掲載します。

1:自社の提供できる価値は何か?
2:サブスクリプションとして提供して、顧客のメリットは?
3:継続して価値をアップデートできる価値か?

ビープラッツの勉強をすればするほど、これにたどり着きます。要は、ビープラッツの利用は手段であって目的ではないわけです。とすると、上記3点の視点でサービス開発と設計が出来るような外部のコンサルティングパートナとの連携、もしくは自社のコンサルティング部隊が顧客サービスの成功=ビープラッツの売上拡大に寄与するものと考えました。サブスクリプションのビッグウェーブが来るのを待つのではなく、ビープラッツ自身で作っていくためにも、サービス設計から入っていったほうが結果的にWin-Winになるようなイメージです。

私が知る限りでは、ビープラッツのライバルになりそうなのは、Zuoraくらいかなという感じですが、もし他にこんな会社あるよというのが、いらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。勉強させて頂きます。

本記事は取り上げた企業の投資を推奨する意図は一切ないことを改めてご報告いたします。企業の業績チェック、企業の近況・ビジネスの展開の個人的想像・展望予想をしていく読み物です。
この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
Study man

サポートよりもTwitterをフォロー頂けると嬉しいです!

ありがとうございます!励みになります!
盛り上がっているSaaSの理解を深めるために、決算やプレスリリースからビジネスを勉強していきます。 転職や仕事に関しても少々。