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花と生きていきたい〜自然栽培への私の思い〜-BEAU LABO 2期 参加者インタビュー vol.2 品谷 恭歌 - Inside BEAU Op.36

こんにちは!BEAU LABO 大学生パートナーのわんです。
前回の「観光まちづくりラボ」久保さんの記事はご覧いただけましたでしょうか?

第二弾の今回は、農業ラボの品谷さんに、”花”を中心とする現在の活動を伺いました。花に対する熱い思いがこもった文章です。是非お読みください。

私が花に興味を持つようになったきっかけ

“花”
何も考えていなくても私はそれに目がいってしまう。
そして癒やしや元気を与えてくれる。

花がそんな存在になっていたのは、私が保育所に通っていた頃に遡ります。

私の祖母は、わがままで、すぐ怒り、意地悪で私はそんな祖母が大嫌いでした。しかしある日、畑で何かに優しく微笑む祖母を見かけたのです。その正体は、色とりどりの百日草でした。

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それは、とても可愛らしく、魅力的でした。そして私は、「私もおばあちゃんが優しくしてくれるお花になりたい」と花を羨ましく思っていました。

しかし、私が高校一年生のとき祖母は亡くなってしまい、私が憧れを抱いていた畑の花も水やりをする人がいなくなり、咲かなくなってしまいました。私は、花が枯れ、色を忘れたかのように何も無くなってしまった畑を見たとき、心に穴が開いたようなとても寂しい気持ちになりました。そこで、「私もおばあちゃんみたいに可愛い花を育てよう」と決意しました。

それから私は、毎日欠かさず花の様子を見に行きました。花を育てるということは、少し芽が出ても嬉しくて、暑い日や雨がひどい日は心配でたまりません。でも、そんな思いでやっと咲いた花は、どんな花よりも可愛くて、大切で、みんなに見せたくなりました。

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この気持ちを知ったことで、花農家の方、花屋の方、花を育てている方、そして祖母の思いをほんの少しだけ知れた気がしました。またそれと同時に、まだ花を育てたことのない人に知ってもらいたい、そのためには、育てたことのある人が教えればいい、私が伝えたい、と思いました。

私の花に対する思い

私は高校三年生の夏、地域の花の植え替えボランティアに参加しました。その際地域の方が、「この花を見ることが散歩の楽しみなんや」「この可愛い花が何の種類か気になって勝手に足が止まってまうんや」とおっしゃっていて、地域にとって花は欠かせないものなんだと気付かされました。このことを聞いて私も、学校で人間関係や勉強に悩んだときに、花を見て元気、癒しをもらっていたことを思い出し、花は私たちに幸せを与えてくれる存在だということを知りました。

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BEAUに入ったきっかけ

私がBEAUを知ったのは、姉がBEAUのTwitterを見たことがきっかけでした。私は、「奇跡のリンゴ」という映画を見てから農業、自然栽培に興味を持ち、「いつか絶対に木村秋則さんと話してみたい」と思っていました。
そのため、ホームページの”自然栽培“という言葉を目にした瞬間、「こんなチャンスはもう二度と無い!」と思い、BEAUに参加することを決めました。それとともに、自分の人見知りの性格を直し、自分の意見をしっかり言うことのできる人になりたいと思いました。

BEAUで得たこと

農業ラボでは、美容・健康に関心のある若者をターゲットにしたオンラインイベントを最終目標にし、活動を行っています。

活動内容は、個人でインターネットや本で調べ、それをラボ内で報告することや、農業関係者の方にインタビューを行うことなどです。そして、インタビューをする相手は自分たちで決めることが出来て、私は、ヒアリングしたい人の欄に真っ先に木村さんの名前を書き込みました。しかし最初は、木村さんは世界で初めて自然栽培でのリンゴの栽培に成功した人であるため、話を聞くのは奇跡に近いと言われました。でも、大学生や大人の方々のサポートにより、話を聞けることになりました。実際、話を聞いたときは、嬉しくてたまらなくて涙が出ました。

また、今回はコロナウイルスの影響で全部の活動がオンラインだったこともあり、同じ“農業”というものに関心のある県外の高校生と繋がったことで、自分の地元以外のこと、新しい知識や発見を得ることも出来ました。

このように私にとってBEAUは、“出来ないことを出来るに変え、自分の視野を広めてくれる”大きな学びの場となり、本当に参加して良かったと思いました。

これからの目標

また私は、BEAUで自然栽培塾@鯖江を主催している伊藤俊也さんにもインタビューをさせていただきました。その際、化学物質に敏感な方は実は多くいて、そのような方々は今の製法で育てられた花を十分に楽しむことができないことを知りました。

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そして花は、私たちの生活に彩りは与えますが、本当に必要なものでは無く、自然栽培の花は自然栽培の野菜よりも栽培も流通も多くありません。
また、直接体内に取り込むものではないため、化学薬品の使用基準などがなく、種類や量が明確に提示されず、危険です。このことを知り私は、もし無農薬、無肥料で栽培する自然栽培で育てた花なら化学物質に敏感な方でも、私たちと同じように楽しむことができるのではないかと思いました。

だからこそ私は、自然栽培で花を育てたいと思いました。そこで、根の線虫に防除効果のあるマリーゴールドを無農薬、無肥料で育て、花を咲かせることができました。このような自然栽培で育てた花を、私の地元である福井の名産にしたいと思っています。それは、福井は東京などの人口が多い県に比べ、花を植えることのできる土地が多い環境は、花にとっても育ちやすく、幸せな環境なのではないかと思ったからです。

そして、三年後の北陸新幹線開通に向け、花で景観を良くし、観光客の方々に「福井の花綺麗だったな」「また見に行きたい」と思ってもらえるような花の街として認識される、このような福井を、私は目指していきたいです。

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ここまでお読みいただきありがとうございました!
「誰もが花の魅力を楽しめるようになってほしい」という品谷さんの熱い、熱い思いが伝わってきたのではないでしょうか。

高校生の活動をサポートする大学生パートナーとして、こういった思いに触れられることをとてもうれしく思います。

さて、今後も各ラボから記事をお届けしてまいります!
次回以降もお楽しみに!

話し手

品谷 恭歌 (Shinatani Kiyoka)
BEAU LABO 2期 農業ラボ

福井県立三国高校 3年
聞き手

王 翔一朗 (Wang Shoichiro)
BEAU LABO 2期 大学生パートナー

早稲田大学 政治経済学部 1年

あなたもBEAUのパートナーとして、地域の教育格差や日本の教育の未来に一緒に取り組んでいきませんか?