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ダーク・アンド・ウィケッド

年老いた母親と、寝たきりの親父の居る実家の農場に久しぶりに帰った兄弟・マイケルとルィーズ。
母親の奇妙な言動と奇行の末の自殺を期にマイケルとルィーズの周りで起こる想像も出来ない恐ろしい出来事。

母親の死後に発見された母親の日記に書かれた『邪悪なもの』の存在。
『邪悪なもの』に狙われた一家、マイケルとルィーズに関わった人々までも巻き込まれる『邪悪なもの』がもたらす死の連鎖。

マイケルとルィーズはこの『邪悪なもの』から逃げることが出来るのか?
 

絶対に逃げられない予感に震えろ!

あの映画批評サイトで満足度91%を叩き出した、今年の秋ゼガヒでもチェックしてもらいたい作品なんだが。
怖いです。

とにかく怖いです!

ホラー映画主食で、わりかしホラー映画なれしてるハズなんだが、観た後『コレって怖かったのか?』の判断が付かないくらい怖かったん。
そんな恐怖の上書きをされた作品です、なまら怖いから覚悟しとけ。

突如、『邪悪なもの』に狙われた一家、母親の奇妙な言動と行動から最初は最近流行の『痴呆症ホラー』かと思いきや、『哭声 ・コクソン』に近いような展開になって行きます。

『邪悪なもの』に狙われた一家、一家だけでではなく、一家に関わった人々までもが、自らの命を絶ち、なんならマイケル達を襲って来ます。
この自ら命を絶つ時の死に様や、奇妙な出来事のゴア描写も見所なんですが。

中でも予告にも出てましたが、母親が包丁で自分の指をザクザクするシーン、あの世界の園子温監督の『自殺サークル』でも同じシーンがあったが、あれは笑いながら母親がザクザクしてましたが、この作品では母親が痛い顔をしてザクザクしちゃうところが『邪悪なもの』の力には抗えない!
そんな強烈な印象を与える良い『みせしめ』シーンでしたな。

さらに、ポスターにあるカワイイカワイイ農場のヤギさん達がゴミクズのように惨殺されて死体が一面に広がるシーンの強めのインパクト。

そればかりかショックシーンも強烈で、ネタバレになるから言わないが、あるシーンであたしゃ一回心臓が死んだよ・・・。
もうあのシーンのせいで怖くて風呂に一週間入れなかったよぉ。
貴様らも劇場で一回死んで来い!
 

舞台が古びたテキサスの農場で、古びた家、古びた納屋、古びた家具や家電で、使い古された物が醸し出す妙な気配が薄気味悪さを出していて、カメラに古びたマネキンが映ってるだけで、もれなくクソ怖い。
頼むから古い家電の後ろに、なんか映り込まないでくれって!って胃液が上がってきたわ、

ただでさえ両親をほったらかしていた事に負い目を感じていたマイケルとルィーズだが、母親の突然の自殺でさらに自分達を追い込みメンブレして行くにつれて『邪悪なもの』の存在を強く意識して行き、最終的に二人は全く別の結末を迎えるのですが・・・
果たして二人は『邪悪なもの』から逃げられたのか??これは劇場で観よ!

で、ここまで出てきた『邪悪なもの』ってなんだよって話しなんだが・・・
これはアレだ『邪悪なもの』の正体が知りたいヤツは劇場に!
とりあえず、考察大好きマンの格好のネタになるだろうよと思います。
 
コチラを監督したのはブライアン・ベルティノ監督。
どおりで怖いワケだな・・・私が必ず『怖い映画ベスト10』で入れてる『ストレンジャーズ・戦慄の訪問者』の監督ですわ。

ブライアン・ベルティノ監督、ゴア描写よりも、怖い雰囲気が大事!
な、怖い雰囲気至上主義がアダになって『ザ・モンスター』では『怪物が暴れねーぞ!』。
『鮮血ピエロの惨劇』では『鮮血じゃねーぞ!』と、刺激を求めるホラー映画キッズに言われっ放しだったが、今回、ブライアン・ベルティノ監督には珍しい攻めのゴアを装備しての、目にもの見せてやる出来なんで、ようやくまっとうな評価してもらえるんじゃないかと。

今年の秋は色々面白そうなホラー映画が豊作ですが、私はこの『ダーク・アンド・ウィケッド』イチオシです。
心底怖い映画を観たい方は是非なんだぞ!!



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