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vol.8ナレーターの歴史

「TVナレーターってなに?」を理解するために、歴史を振り返るとわかり易いかもしれません。

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ナレーションの成り立ち

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スクールバーズでこんな面白いやりとりがありました。
学長大窓王が『ナレーターってどんなイメージ?』と質問したのです。

返ってきた答えは
「ひょうきんなアナウンサー」
「丁寧に喋れる俳優(声優)」
「英語まじりなどカッコいい話し方の人」

”いま”のテレビをみれば、上記の答えはどれも正解ですがそれらが全てとは言い切れません。

そのどれもがナレーターに要求されており、新しい試みが毎日オンエアされているからです。

ナレーターという職業が誕生したのはざっと40年前くらいでしょうか。

今ほど広く知れ渡ったのはごく最近になってからと言えますね。

その間テレビは進化をとげ、その番組にあわせナレーションも進化し続けていますから、全体像をつかむのが難しくなっているのかもしれません。

そこで、めちゃくちゃ大雑把ですが(^_^;)歴史を振り返るとわかり易いかもしれません。そこからぼんやりとイメージしていただければと思います。

黎明期

ラジオが普及した頃「音声に特化した情報伝達=アナウンス理論」が生まれたと思われます。いわゆるアナウンサーですね。

この頃「声優・俳優」もナレーションを担当しています。ドラマ等で狂言回しの役回りです。この頃はまだナレーターとは呼ばれず「語り」という認識だったと思います。ナレーターの意識も番組を支える「裏方」という立ち位置でした。

創世期

60年代に大ヒットした、あるクイズ番組で、声優出身ベテランナレーターが『こんばんわ”ナレーター”の○○です』と名乗ってから出題したことをきっかけに「ナレーター」という職業が初めて認知されていったと思います。

ナレーションの進化

80年に番組表現は進化。バラエティの場で「遊びのある読み」が高い評価を受けていきます。この時期「元祖DJスタイル」小林克也さんが英語まじりで曲名を紹介する番組は大ヒット。ラジオの喋りをテレビに持ち込みました。

「アナウンス」や「案内役」だったナレーションが、プレイヤーの持ち味を生かすことで番組をリードする「番組の雰囲気を作る」存在になっていきます。

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バラエティ番組の進化

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お笑いがテレビ界を席巻した90年代はバラエティ番組が成熟。

クリエイティブなチャレンジを繰り返す番組制作者達が、ナレーターにも様々な要求をするようになりました。

「固すぎる」「クールすぎる」「激しすぎる」など違和感を作りながらも、新しい感性で番組を盛り上げていきました。さらにはナレーターが「出演者と掛け合いをする」など、徐々に裏方の意識から脱却していきます。

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報道番組のバラエティ化

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「情報を伝えるべき」報道番組にも進化の波はやってきます。

20年ほど前に始まった大ヒット報道番組は「報道バラエティ」と銘打ち、客観的なアナウンスではなくナレーションに工夫を加えることで、事件事故をドラマティックに、時にほんわかと仕立て、報道番組のありようを大きく変えました。

このヒットをきっかけに、さらにバラエティ的要素を求めて、報道番組がバラエティに強いナレーターをキャスティングすることも多くなりました。

かつては高価だったという『字幕テロップ』が、パソコンの普及で手軽になったことも、ナレーションの視野を広げる要因だったかもしれません。

現在のテレビではほぼ常時、四隅にテロップが表示され「いつどこで誰が何を」は一瞬で伝わるように作られています。結果「ほとんど日本語が喋れない外人さん」や「方言全開の芸人」までがナレーションを担当できる時代になっているのが現状です。

めちゃくちゃ大雑把でしたが、いかがでしょうか。

ナレーターの全体像?と問われれば声優・アナウンサー・DJ・司会など声を使った表現「ぜんぶ」です(^_^;)

番組制作者自身の言葉を借りますと『”番組のカラーを決める存在”』が答えに近いかもしれません。

他にナレーションの質問があれば「https://bit.ly/2yBe91M」に書き込みしてみてくださいね。それでは。

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