きっかけは「カンムリワシ」…

　TBSスポーツのYouTube公式チャンネル による、具志堅用高 栄光のカンムリワシ伝説（のダイジェスト）を見てなつかしく感じるのと同時に、もう40年以上も…という時間が経過している＝トシをとっている現実に、少しばかり驚いてもいる。

　自分がリアルタイムで（プロボクシング中継を）見た、いちばん古い試合として記憶しているのはこのダイジェストのあと、13度目の防衛戦だった。泣きそうな顔の、それほど強そうに見えないメキシコ人に無敗のチャンピオンが大苦戦を強いられた試合。5カ月後の1981年3月8日、故郷・沖縄で組まれた再戦で具志堅は敗れ、8月に引退を表明してしまった。

　このダイジェスト映像のような全盛時のKOシーンをビデオで見るようになったのは、もう何年かあと。

　試合中継のテレビ視聴率が30パーセントを超えることも珍しくなかった国民的ヒーローともいえるボクサーが、大苦戦したり敗れてしまうというあまり喜べないシーンを見たことがきっかけだったのに――

　このころからボクシングの専門誌や本を読み始めたり、後楽園ホールへの行き方を覚えて初観戦したり… なぜかその後もずっと、この格闘技に魅せられている。